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(40)OBインタビュー 9区・射場雄太朗氏

競走 2018.12.20

 歴史に名を刻んだ男の今を追った。今回で60度目の箱根に挑む明大は、これまで優勝7度を含め、箱根の歴史を彩ってきた。今特集では各区にちなんだOBを取り上げ、当時の思い出とともに、明大と箱根の歴史を振り返る。 

  

 第9回は第93回(2017年)大会でエントリー時9区で、現在は上武大駅伝部コーチを務められている射場雄太朗氏(平29政経卒)を特集します。(この取材は1123日に行われたものです) 

◆射場氏の箱根成績◆ 

学年 

個人成績 

チーム 

1年 

不出場 

6位 

2年 

不出場 

4位 

3年 

不出場 

14 

4年 

不出場

18 

 

 

――大学4年間を振り返っていかがですか。

「8割苦しかった4年間だったかなって。どう苦しいっていうのは、僕の場合たぶん大学生活半分以上はケガで走れてなかったことが多くて、その中でまわりが走っている中で自分はうまく走れないっていう苦しみは一つあったかなって。残りの2割はすごい楽しかったなって。どう楽しかったかっていうと、大学4年目に関しては夏くらいから走れてきて予選会と全日本に関しては自分の走りができて、それまでのつらかったこととかが努力してきたことで報われたのかなっていうことと、ただケガで走れていなかったりしていく中で、人間として成長できたかなって。その経験があったからちょっとしたことでも動じないというか。今でもつながってるなと思います」

 

――主将を務められた1年間はいかがでしたか。

「トータルで一番楽しかった年だったので、今引退して振り返ってみると4年目は一番、心身ともに充実してたし、よりチームのことを考えたし、その中で当然自分も結果を残していかなきゃいけないっていう意味で責任感も今まで以上に出てきたところで。毎日毎日が必死だったっていう印象です。箱根本戦は欲が出ちゃいましたね(笑)。記録挑戦会は本当に調整せずにやって狙ってないのに2912で走って、全日本も区間4番で走って何番とかいうこだわりはなくて。そこから箱根最後になるときに、シード取るのは当然だけれども区間賞欲しいなって思っちゃって。区間賞取るためにってなると、もうちょっと練習しないとなって思って12月でちょっとオーバーワークになって、結果的には調整ミスでアキレス腱痛くなって走れなくて。人それぞれ体の限界はあるから、引くところは引いていかなきゃいけないかなって。それも含めて楽しかったなって、長い下積みがあったから4年目そういう予選会や全日本でいい思いもできたし、最後の失敗もそれまでの自分の頑張りがあったからかなって今では思います」

 

 

 ラストイヤーの全日本では6区区間4位の快走を見せた


――9区はどんなコースだと思いますか。

「序盤のアップダウンがあるので、最初の5キロ、10キロのところのペース配分と、あとは走りのリズム、ペースとかじゃなくてリズムをしっかり刻めるかどうか、下りだからオーバーストライドで突っ込むと後半平たんな15キロとかで足が持たなくなるから、いかに淡々と自分のリズムとペースで走るか、一つはそれだけどもう一つは中盤とか後半になってくるといろんな競り合いが、上だったら優勝争い、シード権争い、下は下で繰り上げとか、終盤からはどの立ち位置にいてもプレッシャーがかかってくるけれども、それに対して慌てることなくかつ駆け引きの中で冷静に見極めて、一瞬の判断を逃さずにできるかが大事な区間だと思います」

 

――箱根駅伝はどんな大会ですか。

「人生狂わされました(笑)。人生のルートを大きく変えさせられた存在というか、いい意味で。夢のある大会ですね。僕にとって箱根は通過点で、実業団行ってとかじゃなくてこういう仕事に就いて、卒業後は社会人として働いて家庭を築いてっていうのはあって、その中で大学生活何か一つ打ち込むもの、10代から一番力を入れたことの集大成として箱根というのがあったんですけど、それがまた一つ上にいっちゃったから人生狂わされたっていう。学生時代に成し遂げるものがちょっと期限は切れてないけど、20代の間にもう一回出し切るというか。全力でやらせてもらってるって感じです」

 

――指導者としてのやりがいは何ですか。

「やりがいしかないです。もっと高いレベルでたくさんできるようにするために今頑張ってます。休みに関しては正直全然ないけども別に休み欲しさで働いてるわけではなくて、この仕事を続けるために仕事を頑張る。それがやりがいじゃないですか。上武大学駅伝部っていうのがどんなところなのかを知らなきゃいけないから、なるべく自分で動いて作業しながらの方が身に付くので自分でするようにしてます。なかなか好きなことを仕事にできてる人っていないから、させてもらってる時点ですごく幸せなことなので」

 

――後輩たちへメッセージをお願いします。

「負けないぞ、でもいいんですけど(笑)。4年間各部の残り時間はバラバラだけれども、引退するときに悔いの残らないようにおのおのの立場やレベルはあると思うけども、今の自分が置かれてる状況の中で最善の準備と取り組みをして、箱根では自分の全力を出し切って戦ってもらいたいなと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[垣内萌恵]

 

次回のアップ日は1221日です。お楽しみに!



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