特集記事
SPECIAL

(37)OBインタビュー 6区・小川誉高氏

競走 2018.12.17

 歴史に名を刻んだ男の今を追った。今回で60度目の箱根に挑む明大は、これまで優勝7度を含め、箱根の歴史を彩ってきた。今特集では各区にちなんだOBを取り上げ、当時の思い出とともに、明大と箱根の歴史を振り返る。 

 

 第6回は第92回(2016年)大会で一般入部ながら6区を走られた小川誉高氏(平28政経卒)を特集します。(この取材は1110日に行われたものです)

 

◆小川氏の箱根成績◆ 

 

学年 

個人成績 

チーム 

1年 

不出場 

7位 

2年 

不出場 

6位

3年 

不出場 

4位 

4年 

6区13 

 14 


――明大の4年間を一言で表すと何でしょうか。
 「後悔ですかね。高校3年間陸上を頑張ってきて、燃え尽きたところがあって、僕にとっては大学の4年間は延長戦みたいな感覚だったんですね。ただ、もうちょっとちゃんと取り組んでいたら、もっと個人としてもチームとしても、いい結果が残せたのかなという後悔は今もありますね」

 

――一般入試で入学されて、体同連競走部や他の選択肢もある中で体育会競走部を選ばれた理由は何でしょうか。
 「受験勉強をしていく中で、同級生がクロカンを走ったりとか都大路を走ったりとか、そういうのを聞いている中で、なんかまだ負けられへんなと。国公立大に受かったら陸上をほぼ辞めるつもりではいたんですけれども、それに落ちたし何かの縁かなと思って、その当時明大はかなり勢いのあるチームだったので、そういう中でもう1回陸上をやり直してみるのも悪くないかなと思って、本格的に陸上をすることにしました」

――当時の競走部は一つ上の代が強く、同期には横手健選手(平28政経卒・現富士通)や木村慎選手(平28商卒・現Honda)もいましたが、入学した当時はいかがでしたか。
 「正直なところを言うと、その年(2012年)の箱根を見ていなかったんですよ。入ってみて、その年3位だったということを知って、すごいチームに来てしまったという驚きはありました」

 ――
当時は寮生活ではなかったそうですが、当時の生活を振り返っていかがでしょうか。
 「独り暮らしだったので、寂しかったです。あとはやっぱり、陸上競技をしていると陸上をしていない時間でも、例えば食事の時間とかそういうのにも明日練習あるしなと、ここまで食べたら明日の練習に障るなとか、そういうことはずっと気に掛けながらだったので、そこまで楽しむことはできなかったですね」



4年目にして箱根出走を勝ち取った小川氏

――走られた6区はどんなコースでしたか。
 「6区は実は試走もしたことがなくて。逆の5区は何回も試走は行ったことがあったんですけれども、6区はラスト3キロが解説でも言われている通りしんどいと言われていて、僕は車で見た時ラスト3キロは若干下っているように見えたんですよ。だからそんなにしんどくないんかなと思って、走ったらやっぱりしんどかったと。やっぱりラストの3キロは本当に鬼門だなというふうに感じました。あと筋肉痛が1週間続いたんですけれども、そういう意味ではその後すぐに引退するような4年生が走るべき区間だと思いましたね。リスクが大きすぎて、未来ある子には任せられない区間やなとは思いました」

――
なぜ実業団ではなく母校・須磨学園の世界史の教員になられたのでしょうか。
 「実業団となると、お金をもらって競技をするじゃないですか。お金をもらって競技をする以上は、僕は長距離の世界で日本一を目指すべきだと思うんですよ。ただ高校時代、大学時代とすごい同級生、先輩を見てきて、そのときにお金をもらうほどの価値が自分の競技にはないなというふうに判断したので、誘いを受けている所はあったんですけれども、僕の中では日本一も目指せないのに競技を続けるのは、競技と企業に申し訳が立たないなと思って、もう競技に関しては辞めました」

――
箱根駅伝がくれたものは何でしょうか。
 「捨てる神あれば拾う神ありみたいな感じですかね。僕は2年、3年も箱根を走れる予定だったんですけれども、2回とも風邪をひいたりとかで結局走れなくて、特に大学3年の時は10区アンカーが内定している状態で、直前に風邪をひいて、もうこんなん陸上しても意味ないわと4年生の時やさぐれていた部分があったんですね。ただちょっと最後頑張ったら出ることができたので、そういう意味では、拾う神様もおるんやなとか、続けていればなんかええことあるんやなという感触はもらえたのかなという気がします」


――最後にこれから箱根を走る後輩たちに一言お願いします。
 「箱根はすごい大会で、見る人も応援する人も本当にどの陸上の大会よりも大きい大会なので、楽しい舞台やでと、1回くらい走った方がいいで。それくらいですかね」

 

――ありがとうございました。

 

[前田拓磨]

 

次回のアップは1218日です。お楽しみに!


関連記事 RELATED ENTRIES

定期購読・新聞購入のご案内 クレジット決済による定期購読