(36)リーグ戦後インタビュー 渡辺佳明
この取材は10月29日に行われたものです。
渡辺佳明内野手(政経4=横浜)
――秋を振り返っていかがですか。
「優勝を目標にやってきたので、それが達成できなかったのは正直悔しかったです。でも、個人的には首位打者も取れてベストナインも取れると思うので、タイトルを取れたことは良かったのかなと思います。安打の数も21本打てたというのはだいぶ成長したのかなと思います」
――技術的な向上も感じられたシーズンでした。
「自分のタイミングで打てたのが今までのリーグ戦よりも多かったので、そこが一番好調の原因だったのかなと思います。取り組みとしては、夏から体幹トレーニングを多めに入れて、不安定なバランスボールの上でバッティング練習をやったりしました。それをリーグ戦期間中もやり続けました」
――打席内で凝らしていた工夫は。
「足を高く上げるようにして、どんなピッチャーが相手でも足を上げた状態でボールを待つのを意識しました。ツーストライクに追い込まれるまではそうやって、追い込まれてからはすり足にして、来たボールに対応して打つというスタンスでやっていました。今までよりタイミングを取るというのを意識してこの秋はやっていたので、器用になったというか自分でもそこは上手くなったのかなと思います」
――チームとして不足していたことはなんでしょうか。
「一つのことを徹底することができませんでした。この試合はこうやろうとか、このピッチャーにはこう対応しよう、この球を打とうとか。そうやって徹底しようと言ったことができなかったのが、この結果だったのかなと思いました」
――明大での4年間はいかがでしたか。
「他から見たら辛そうとか大変そうだなと思うじゃないですか。まあ確かに辛いこともありましたけど、楽しかったです。他のチームに比べて緩くはないですけど学年に関係なく仲が良いですし、本当に色々な学年の人と話すことができるので、この野球部でよかったなと思います」
――印象に残っていることはありますか。
「1年生の時、あのメンバーで野球ができたのはすごい印象に残っています。初打席初安打を打てたのも印象に残っていますし、髙山さん(俊選手・平28文卒・現阪神タイガース)や菅野さん(剛士選手・平28法卒・現千葉ロッテマリーンズ)がいるメンバーの中でいい打順も打たせてもらえたのは本当に良かったです」
――善波監督の存在は。
「入る前は正直怖そうだなと思っていましたけど、オンオフがしっかりしていてメリハリのある人でした。細かく気を配っていますし、そういう意味で自分もいろいろなところに目が届くようになりました。本当に感謝しています。4年間なかなか褒められることはなかったんですけど、ドラフトが終わってから4年間を振り返って『こういうところが良かったね』とプレーについて話をしてくれて、こう思ってくれているんだなと思いました」
――自身で成長を感じる点はどんなところですか。
「メンタル面は相当強くなりました。『ミスしたらどうしよう』と思いながら野球をやっていたこともありましたけど、そんなことは思わなくなりましたね。最初の頃は『チャンスで打てなかったら』とか考えて打席に入っていましたけど、そういうマイナスなことは考えなくなりました。そこはだいぶ成長したなと思います」
――自身を変えてくれたものとは。
「この環境ですかね。善波監督の厳しい一面のおかげで、メンタル面も鍛えられたと思いますし、行動にメリハリをつけられるようになりました」
――最後にファンの方に向けてメッセージをお願いします。
「4年間応援ありがとうございました。4年間で優勝したのは2回で、日本一も1回取れたので自分としては良かったなと思いますが、最後の年に優勝ができなかったのはファンの皆様には申し訳ないなと思っています。引き続き明大野球部を応援していただきたいなと思います」
――ありがとうございました。
[丸山拓郎]
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