(19)全日本駅伝直前インタビュー 阿部弘輝
11月4日に全日本大学駅伝が行われる。今大会から主要区間の距離が変動、シード権の枠も6校から8校に増えた。また10月の箱根予選会で2年ぶりに本戦出場を決め、チームは上り調子。エントリー選手は予選会と大きな変化はないが、この勢いのまま全日本で3年ぶりのシード権を獲得したい。
本特集では山本佑樹駅伝監督、エントリー選手から各学年の代表者の全日本へのインタビューを5回に分けて取り上げます。第3回は阿部弘輝(政経3=学法石川)のインタビューをお届けします。(この取材は10月28日に行われたものです)
――箱根予選会を終えて、何をしてきましたか。
「一番は疲労をためないということだと思うので、自分のコンディションを見ながら調整をしてきた感じです」
――転倒かと思われましたが、その影響はあったのでしょうか。
「首を軽くむちうちみたいになってしまったのですが、走りに影響があるとかいうほどでも無かったので、大事に至らなかったという点に関しては特に問題なかったと思います」
――予選会を終えて、チームの変化などはございましたか。
「まず予選会を通過できたってことは一安心なのですが、まだまだここからだと思います。各記録会を見ていても予選会で走ることができなかったメンバーが自己べストを出したりだとか、雰囲気、レベル共に上がってきています。これからが本当の勝負になってくるので、結果が出せるように頑張っていきたいと思います」
――阿部さん自身の中には何か変化はございましたか。
「直接予選会に合わせて練習を変えたことはなかったので、練習の一環として調子が良くないなりにうまくまとめられた大会でした。今後状態が必ず上がってくると思うので、しっかり継続することと、まずはケガをしないことを最優先に、慎重にコンディションを上げていきます」
――夏のケガの影響はございますか。
「特段痛みがあるとかはないのですが、夏の練習をこなせなかった部分がありました。それの影響で調子が上がり切ってない中での予選会だったのですが、体の動きの感覚だったり余力とかも上がってきたので、どれけやれるか僕自身も楽しみです」
――チーム全体の調子はいかがですか。
「絶対上がってくると思いますし、調子が悪かった人も寒くなれば自然と上がって来ると思います。ただそれにつれてケガとかが怖くなってきます。チーム全体で競争率を上げることも大事ですが、スタートラインに何人かが削れて出れてなかったということも過去にはあるので、ケアや体の感覚と言ったところで監督とのコミニュケーションをとって、ストップをかけるタイミングなどを分かっていければ、走力でも勝負できるのではと思っています」
――全日本駅伝での目標は全員で共有されているのでしょうか。
「シード獲得を目的にしています。今回大きな区間変更があったということで、各大学とも全然分からないような大会です。今回の場合は前半の流れが大事になってくると思うので、チーム全体で前半で勝負する意識で挑みます」
――区間の発表はされているのでしょうか。
「まだされてないのですが、僕自身はどこになっても走れる準備はできているので、与えられた区間で結果を出すことだけを考えてやっていきたいと思います」
――どこを走りたいというのはありますか。
「やはり前半の流れが重要なので、そこで流れをつくれればと思っています」
――どのような役割を求められていると思いますか。
「チームのエースとして流れを作らなければならないですし、ゲームチェンジャーじゃないですけど悪い流れは断ち切るような走りが求められていると思うので、そういった準備と覚悟はもうできています。全日本駅伝はハーフより短いですし、僕自身の走力のパフォーマンスを発揮できる自信もあるので、そういった意味では面白いのではないかと、自信がある大会となっています」
――期待している選手はいらっしゃいますか。
「予選会の結果を見ると、小袖(英人・政経2=八戸学院光星)とか。同級生だと佐々木(大輔・営3=八千代松陰)が後半の5キロのアップダウンのコースで、早いタイムで上がっているので、そういった選手は期待しています。今後核になってもらいたい存在なので、しっかり僕自身が流れを作って、その流れに乗っかってほしいと思います」
――中島(大就・商3=世羅)選手についてはいかがですか。
「特別調子が悪いというか、体調を崩してしまったことで、少し予選会にはピーキングを持ってくることができなかったです。ただそれはまだ予選会の段階の話で、今回は通過も決まりましたし、これからの本当の勝負で、しっかり走ってくれると思うので、そこまで心配はしていません」
――今回も区間賞を狙いますか。
「目標は区間賞を据えていますし、昨年のいいイメージも持っているので、結果を出して次につなげて行きたいと思います」
――全日本本戦、箱根駅伝本戦と本格的な駅伝シーズンになっていきます。
「目先の大会も大事ですが、自分がどこの大会でどんなパフォーマンスをしたいのか、という所を逆算して考えなければいけないと思っています。箱根でシードを取らなければいけない、全日本もシードを取らなければいけないと欲張りすぎると、どの大会も上手くいかないと思うので、コンディション重視で、全日本に合わせると言うよりは、次の大会につながるような試合の位置づけで走っていきたいと思います」
――全日本駅伝へ向けて抱負を一言お願いします。
「チームとしてはシード権を獲得することと、個人としては区間賞を獲得するしかないと思っているので、チームにいい流れを作りたいと思っています」
◆阿部 弘輝(あべ・ひろき)政経3、学法石川高、172センチ・54キロ
[島田雄貴]
次回は小袖選手のインタビュー記事を掲載します。アップは明日11月2日(金)です。お楽しみに!
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