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藤﨑 打突改革実った

剣道 2018.09.26

 眠れる獅子が目を覚ました。学生個人の頂点を決める戦いで藤﨑薫子(営3=島原)が創部以来初の優勝。自ら仕掛ける剣道でずばぬけた実力を持ちながら、インターハイでは4回戦敗退。明大入学後も個人戦で結果を残せずにいたが、ようやく真価を発揮した。


◆7・7 第52回全日本女子学生選手権(日本武道館)

▼藤﨑――優勝


雪辱果たし初V

 決勝は佐藤みのり(法大)との対戦。くしくも、高校3年次のインターハイ個人と団体で敗れた因縁の相手だ。全ての試合で延長戦を戦ってきた疲労で足がつりかけていた。だが、それも気にならないほどの集中で「相手の得意な所には打たないように」とスキだけを狙い続ける。延長10分、手元を上げてコテをかわす。すかさずメンを仕掛けた相手に出コテを決め、勝負あり。目には熱いものが込み上げた。


そろった心技体

 もがき苦しんだ2年間だった。抜群の身体能力を持ち、稽古では「指導陣を含め皆が認める」(亀井徹コーチ)ほど手を抜かない。しかし、試合になると勝利への貪欲さが裏目に。勝ちたいあまり連続的に打ち、応じ技を取られることが多かった。個人戦は2年連続で関東2回戦敗退。さらに焦りが生まれ負の連鎖に陥った。

 〝技〟の改革が動じない〝心〟を生んだ。今年度は上級生として「一番やって背中を見せたい」と稽古に一層身が入った。試合で「100%を出す」打突ができるよう、技を決め切る稽古を反復。また、世界選手権に向けた強化練習に参加し日本トップレベルを実感したことも後押し。実力を試合で出せる力が付き「腹を据えてできた」。技術への自信と上級生としての自覚が心をも研ぎ澄ました故の栄冠だった。


追い求める背中

 「全国の常連校と戦って日本一になりたい」。決して強豪校ではなかった明大に入学。1年次の全日本団体戦では、中堅として創部史上初の日本一を成し遂げた。だが、藤﨑自身は一度も勝てず。当時4年生の大亀杏選手(平29商卒・現パナソニック)、三好絢女選手(平29営卒・現パナソニック)らがチームを頂点に導いた。「神様みたいだった」偉大な背中は今も脳裏に焼き付いている。

 日本一の剣士の意地を見せる。先日の関東団体戦では、大将として初優勝の原動力に。しかし、ここで満足はしない。今度は自身の勝利で再び日本一を実現する。


【西山はる菜】


♡藤﨑薫子(ふじさき・かおるこ)熊本県出身。今大会は一睡もせずに試合に挑んだ。168㌢


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