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菅沼湧輝 誰もが認める努力の天才 大好きな卓球で頂点へ

卓球 2018.09.19

 ひたむきな努力でさらなる高みへ。軽快なフットワークと持ち前のフォアハンドで会場を魅了する菅沼湧輝(営1=大阪桐蔭)。中高での努力が大学で実り、シングルス、ダブルスともに活躍。「勝利の法則が見えてきた」。快進撃はまだ始まったばかりだ。


開花の予感

 成果はすぐに表れた。得意のフォアハンドがさえ、新人戦は3位入賞。6月の関東学生選手権では西康洋(商1=明徳義塾)とダブルスを組み、息の合ったプレーで表彰台に上った。自身でも「あれ?」と驚く結果は高校時代、求め続けたもの。課題である「勝ち切れない」弱さを振り払い、新たな一歩を踏み出した。


努力の天才

 卓球に出会ったのは5歳の時。家族の影響で始め、当初から「死ぬ気」で練習に励んできた。一層夢中にさせたきっかけは、父・松明氏が遊び半分で繰り出す〝七色のドライブ〟。さらに卓球に興味がわき、練習にのめり込んでいった。

 大阪桐蔭高に入学し、心掛けたことは「できることを精いっぱいする」。恩師である山岡弘明監督の言葉を体現。毎日10㌔のランニング、苦手な台上プレーの練習からも逃げなかった。強くなるきっかけを探し続け、見つけたのがマンダラチャート。テレビで見た大谷翔平選手(エンゼルス)を参考に監督と毎月細かく目標を設定し、練習メニューを作成。「自分は天才ではない。だから努力をする」。人より努力したことが自身の成長につながった。


憧れの明大

 中学時代、明大はテレビの向こうの存在だった。全日本で活躍する選手を見て「明大に入りたい」と言い続けた。やっと通した紫紺のユニホーム。しかし、春季リーグ戦、団体インカレはベンチで声援を送った。「試合に出られないのは悔しい」。活躍できない歯がゆさと、明大の代表として出場したいという思いが増した。

 はまっていることは卓球。これは卓球を始めてから、今なお変わらない。「誰よりもストイックに練習に励んでいる」(渡辺裕介主将・商4=明徳義塾)。努力の天才は、今もこれからも。明大を背負う選手になる日はそう遠くない。


【長谷川璃月】


 ◆菅沼 湧輝(すがぬま・ゆうき)三重県出身。テレビを見ることはあまりないが、好きなお笑い芸人は千鳥でノブ派。169㌢・59㌔


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