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OB田崎氏、現役引退。明治の4年間
卓球オリンピック出場3回、世界選手権出場8回。日本卓球界を引っ張ってきた名プレーヤーであり、本学卓球部OBでもある田崎俊雄氏(平9営卒・現協和発酵)がこの全日本選手権をもって現役生活を引退した。現役生活を終えた今、田崎氏にとって明治大学卓球部で過ごした4年間はどのようなものだったのか、話を伺った。 自分が学生のときも明治は強かった。今スポーツでは早大がすごく盛り上がってるけど、明治は強くなくてはいけない大学。だから自分が入ったら優勝しなくちゃと思ってた。でもリーグ戦は3年間優勝できなくて。インカレは優勝してたんだけどね。明治での4年間は楽しく卓球ができた。みんなで集まって酒を飲んだり、楽しみながら。もちろん卓球はちゃんとやってたよ(笑)。ほかの大学のことは分からないけど、明治にはチームの和があった。チーム力っていうのは明治の魅力だし、それは今も昔も変わらない。 学生には、強くなくてもがんばれるっていうのを大事にしてもらいたい。今は青森大に強い選手が集まってるけど、一つが飛び出すんじゃなくてみんなでレベルを上げてほしい。でも今の大学卓球界はそんなに一つのところが飛び出してる感じはしないけどね。学生のレベルは上がってきてると思うし、こういうところ(全日本)でも大学生があがってきてほしい。それとしつこい卓球をやってほしいね。派手なプレーもあるけど簡単に取られもする。見ていて気持ちが良いプレーをするのは学生かもしれないけど、でもいくらすごくても、どうやっても1点は1点。 自分は大学時代、学生だったけど日本一になろうとしてた。今の明大卓球部員にも試合にかける思いを重く持ってやってほしい。そうすればOBとしても安心して見ていられる。◆田崎俊雄 たさきとしお 平9営卒・現協和発酵 明治在学中はリーグ戦で2度、インカレでは3度の優勝を経験。3年次に出場した全日本学生選手権では、シングルス・ダブルス共に優勝している。また在学中、全日本選手権で2度のダブルス優勝に輝いたREAD MORE -
長年のライバル~早大・東洋大~
アイスホッケータレント揃いで爆発的な攻撃力を誇る早大、スピードとパワーを兼ね備える東洋大。選手は口を揃えて「この両校と試合するときは自然と闘争心が沸いてきて、モチベーションも上がる」という。早大と東洋大は、長年意識してきた絶対に負けたくない相手であり、負けられない相手なのだ。【大学一のFW・早大】 今年度は春・秋2冠という成績を残した早大。彼らの持ち味はなんといっても抜群の攻撃力である。早大は、上野(3)や久慈(2)を初めとする日本代表で活躍する選手が多く、一人で相手をかわして突き進み、そのままゴールを奪っていく。個々人のスキルの高さは昔の明治を髣髴(ほうふつ)させるものがある。また選手の人数も他大学を圧倒する多さだ。練習方法はセット練習重視の明治とは異なり、ゴール前の練習などが主。白熱したシュート練習は早大の攻撃力の高さを物語っている。 また、秋、絶対的強さを誇っていた早大に対し、唯一黒星をつけたのは明治だった。これは「早大には負けたくない」という強い気持ちが表れた結果でもある。【体力と爆発力・東洋大】 今年度、本学が一度も勝ち星を挙げられなかった相手・東洋大。彼らの売りは底なしの体力、スピード、そして当たりの強さである。破壊力のあるチェックは時たまペナルティーをもらうこともあるが、それだけ威力は相当なもの。また、インカレ決勝戦でハットトリックを決めた芳賀(3)や坂上(太・2)など、個人のスキルも高い。練習は60分間動き回れるほどの体力づくりを重視しており、2時間の氷上練習でパックを使わず走りこみのみというメニューもあるという。東洋大のパワーとスピードはこの過酷なトレーニングの賜物と言えよう。 インカレ決勝戦で二度も悔しい思いをさせられた本学。もう決して負けるわけにはいかない。【大学一の組織力・明大】 大学アイスホッケー界において最高峰の組織力と伝統を誇る明大。彼らのプレーの礎は今も昔も変わらない「繋ぐホッケー」である。決して派手ではないがセットがピタリと合った瞬間、彼らのプレーが生きてくる。「明治が点を入れられる時は全員が絡んだとき」(江端・法2)。パスを繋いでリズムをつかみ、自分たちのペースに持ちこんでゲームを支配する。これが明治の勝ちパターンだ。「空いたスペースをうまく使って攻めてくる」(早大・久慈)。セットプレーを重視した明治のプレースタイルは、他大学からも一目置かれているほど。 「(入学してから)ずっと変わらない練習メニュー」(田中・政経2)は、団体競技のアイスホッケーにおいて大切である、チームプレー精神を養うもの。明治はこの変わらない「繋ぐホッケー」でこれまで数々の栄光の歴史を築き上げてきたのである。 明治も早大も東洋大もそれぞれプレースタイルは異なるが、昔から勝敗を分けてきたライバル同士である。長年積み重ねられてきたからこそ高まるライバル心。それぞれの名誉と誇りをかけたこの因縁の戦いはこれからも変わらずに続いていくだろう。READ MORE -
王者・スケート部 総合7連覇達成!/日本学生選手権
アイスホッケー第80回の記念大会である日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)で本学スケート部は見事総合7連覇を達成。大学スケート界にまた新たな伝説を作り、その名をとどろかせた。 大学スピードスケート界最強といわれたスピード部門。部門5連覇を目指し、最大のヤマ場である今大会にピークを持ってきたが、主力選手が不発に終わり、まさかの4位陥落。「常勝」という名に約束されていた「栄冠」が無念にも他大学へと渡る。5連覇の夢は儚くも崩れ、今年は種目制覇も果たせなかった。 また、アイスホッケー部門も2年連続東洋大に決勝で敗れ、2位。秋も負けてしまったため「絶対に勝ちたかった」(浅利アイスホッケー部門主将・政経4)。勝利への一途な思いを胸にチーム一致団結して臨んだインカレ決勝戦だが、東洋大の猛攻に飲まれ0-4と完敗。アイスホッケー部門は3大会(春・秋・冬)7年ぶりの無冠という悔しい結果で終えた。 そしてその一方でフィギュア部門は柴田(政経3)らの活躍が光り、部門優勝を達成。今回の総合優勝に大きく貢献した。とくに柴田は、SP(ショートプログラム)の3位からFS(フリースケーティング)で逆転優勝を果たし、見事シニアでの初国内タイトルを獲得。 2部門の敗戦で総合優勝が危ぶまれたが、表彰式で結果を聞いたスピード部門とアイスホッケー部門の選手たちの安堵した顔つきが今大会の苦境を物語っていた。 総合7連覇という偉業の裏には、各部門の異なる思いがある。大会後の納会で「今回の優勝はフィギュア部門様様。来年の50度目の総合優勝は3部門完全優勝を目指せ」とスケート部副部長も悔しさをあらわにした。 3部門すべてが優勝した完全優勝から早3年。フィギュア部門の優勝の陰でスピード部門4位、アイスホッケー部門は7年ぶりの無冠と、かつてはスケート王国と謳(うた)われた明治だが今は見る影もない。「調子が良いときに勝つのが普通。悪いときにも勝つのが明治。明治は優勝することが普通なんだ」(鈴木部長)。今回はフィギュアの得点で優勝を果たせたものの、明治大学としては決して胸をはれる結果ではない。 来年度の第81回日本学生選手権は八戸で開催される。明大スケート部50度目の記念すべき総合優勝を懸け、今度こそ3部門が氷上の王者として返り咲くことを期待している。READ MORE -
期待のルーキーが練習初参加
硬式野球明大野球部に新たな戦力が加わった。今月1日に新入部員のうち14人が島岡寮に入寮し、2日から練習を開始。まだ初々しさの残るルーキーたちは、ところどころとまどいを見せながらも順調にメニューをこなしていた。 この日ブルペンでは秦(商3)が100球を超える投げ込みを行い、小気味よいミットの音を響かせた。他にも成田(商2)、尾形(政経2)らもそろって投げ込みをし、状態のよさをうかがわせた。昼前になると、昨夏の甲子園準優勝投手の野村祐輔(広陵)や、柴田章吾(愛工大名電)ら5人のルーキー投手がブルペン入り。本格的な投球練習こそしなかったものの、マウンドの感触を確かめるように一球一球丁寧にキャッチボールを繰り返した。そばでこれを見ていた捕手の田島(商3)は「ケガをしないように、しっかり体を作って」と後輩にアドバイス。初ブルペン入りの野村も「環境も(練習の)雰囲気もいい。1年生らしく、ケガをしないようにがんばります」と今後の抱負を語った。 リーグ優勝を目指すチームのレギュラー争いに、期待の新入生たちがどこまで入っていけるか。レギュラーを脅かす後輩の存在は上級生にとっても大きな刺激となる。今後の彼らの成長に期待したい。READ MORE -
五輪選考会に向け、表彰台ラッシュ/東京都選手権2008
水泳(競泳)北京五輪代表選考の日本選手権に向け、唯一の長水路でのレースとなった今大会。1日目の今日は5人が表彰台に上るなど、手ごたえを得た結果となった。明日もそれぞれ目標のタイムを切れるよう、奮起してほしい。 「調整せず臨んだが、今回はだいぶ満足いく結果。まだまだトップスイマーにはかなわないと思う。4月の選考会に向けて練習を頑張りたい」。・上原「大学に入ってベストが出てなかったので400m個人メドレーでベストが出せて良かった。日本選手権の標準記録はまだ切れていない。冬の泳ぎこみの疲れを抜くように調整して練習していきたい」。・亀井「今日は疲れた。冬の練習でかなり泳ぎこんだため。今大会は4月の日本選手権の予行練習みたいなものなので、頑張ってステップアップしていきたい。目標は日本選手権で決勝に残ること。ビリーズブートキャンプを怠らず、隊長の教えを忠実(ちゅうじつ)に守って鍛えていきたい(笑)」。・伊藤「合宿をして疲労がたまっている中で自己ベストを出せたということはトレーニングがうまくいっているということ。北京五輪の派遣標準記録も現実になってきた。50mと100m両方で代表権を得ることこそ日本最速だから、明日の100mも頑張りたい」。・平井伯昌コーチ(東京SC)(伊藤について)「もう練習を見ていないが、練習の様子を聞いていても今日は力強いいい泳ぎができていた。明日100mも50秒切れるか切れないかくらいかな。記録も伸びてきている。リレーの派遣標準もあるから頑張ってほしい」。READ MORE -
(1)新主将インタビュー・田中貴大
柔道学生王者奪回を目指す08年。明治大学体育会柔道部ホームページとタイアップし、柔道部への辛口、甘口のエールを掲載していきます。学生と同じ目線で見る柔道部への思い、期待などをお伝えできると思います。ご期待ください。記念する第1回は新主将へのインタビューです。 2008年1月6日、柔道部の新たな1年が幕を開けた。新主将には田中貴大(政経3)、副将に鈴木雅典(商3)と影野裕和(政経3)が就任した。田中主将を始めとする新4年生が率先してすでにチームをけん引している。明大柔道部といえばかつて日本はもとより、世界を代表する名門だったが、近年ではかつての強さは影を潜め、なかなか思うような結果を残すことができていない。他校の選手には「明治はもはや怖くない」とまで言われるしまつだ。 全盛期の圧倒的な強さ、誰もが恐れた威圧感、凄まじい勢い…、いま足りないものは何か――。新体制となり早々に思い悩み、出た結論は「練習量」だったという。一にも二にも練習量で他校を凌駕(りょうが)する。絶対的な自信をつけるにはこれしかない。「今年はとにかく練習量にこだわりたい」(田中主将)。その言葉通り、団体としての大会がしばらくない1月の段階で、すでに4時間を越える練習も敢行している。 本気で日本一を目指す。決して口先だけではない。上級生は一人一人が引っ張っていく姿勢を見せ、後輩も負けじと懸命に練習についてくる。互いに切磋琢磨(せっさたくま)し成長しようとしている。これから数々の試練が彼らを待ち受けているだろう。だが、確固たる決意と強い信念でいくつもの壁を乗り越えてみせる。ケガ人もなく、新チームの船出は順調だ。明治復活の序章が幕を開けた。もう「怖くない」なんて言わせない。新主将に決意を聞いた。新主将・田中貴大 インタビュー――新体制が始まり、チームの雰囲気はどうですか? 雰囲気は良いです。藤原監督、園田助監督などの指導の下、今年は「質より量」の練習をテーマにやっています。すでに4時間以上もの長時間の練習もしましたし、口だけではなく実践しているようにしているんです。言っていることとやっていることが矛盾していたらみんな混乱しちゃいますから。――主将に任命されて変化はありましたか? 当然、変化はありました。周りを見ることができるようになったし、後輩から見られている意識がある分、絶対に負けられないという思いが一層強くなりました。――主将として何を大切にしていきたいですか? 一言では難しいですが、明治が今後ともずっと〝強い明治〟であってほしいんです。だから今年1年だけ強くたって仕方がない。確かに新4年の代はメンバーがそろっていて優勝を狙える。けれど、自分たちの代だけ優勝して自分たちが抜けた翌年以降、弱くなってしまったら困る。それを防ぐために、技術的に教えられることは徹底的に後輩に教えるようにしています。――このチームで苦労していることはありますか?また具体的には何ですか? まだ始まったばかりなので分かりませんが、チームが一つになろうとしている時に、足並みをそろえようとしない部員がいることは残念です。まだ意識が低い選手もいるため、意識レベルの向上は急務だと感じています。個性の強い選手が多い分、これからも苦労はすると思います。 それとやはり明治は人数が少ないために、いつも同じ人と乱取りをしていた。今年からは階級やレベル、学年を問わず、できる限り多くの選手と乱取りするようになりました。互いにけん制し合っていた選手同士もやりあうから、とても効果的な練習が出来ているように思います。――今後の目標を教えて下さい。 最終的な目標は当然、団体優勝です。個人的にも個人優勝です。チームとしてはまず、最初の段階では練習になれること、慣れさせることです。長時間の練習をして不満や文句を言ってくる選手もいる。けれど、この練習に慣れていないだけで、慣れれば不満もなくなると思います。 個人的には、課題とされている部分を直したい。一本をとりきる技を持っていないと優勝はできないと思います。背負い投げや体落としなどの技の習得を目指します。――最後に改めて意気込みをお願いします。 今年は優勝が狙えるチーム。過去数年優勝から遠ざかっていますが、メンバーがそろっている今年こそ優勝したいです。OB先輩の方々に恩返しをするつもりでこの一年を乗り切りたいです。その強い気持ちこそが新チームの原動力だと思うんです。「俺らが優勝しないといけない」という思いを胸に練習に取り組んでいきます。みんなが「自分たちが他の学校よりも練習しているんだ」という意識を持つことが大事だと思います。今後も声援よろしくお願いいたします。田中貴大 たなかたかひろ 政経4 鳥栖高出 182cm・90kgこの記事は明治大学体育会柔道部ホームページでもご覧頂くことができます。http://www.meiji-judo.com/index.htmREAD MORE -
大学バスケに別れ/4年生さよなら試合
バスケットボール(男子)リーグ戦やインカレの上位校の4年生選手が招待され、大学生最後のバスケをファンの前で披露した、4年生さよなら試合。本学からは根岸主将(政経4)が参加し、他大学の選手たちとともに楽しく会場を盛り上げた。 イベントに集まったのは、この1年間各チームで活躍した23選手。2チームに分かれて戦った試合をメインに、個人対抗のミニゲームも交え、どの選手も生き生きとバスケを楽しんでいた。 根岸主将は、個人ではドリブル・シュート・スピードを競うスキルチャレンジに挑戦。切れのあるドリブルを披露し、最後は長崎西高時代のチームメート・チャールトン(大東大)とともにパフォーマンスを見せるなどして、会場を沸かせた。また、試合が始まれば4年間のライバルたちと団結。ベンチやコート上でメンバーと言葉を交わしながら、時折見せるゴール下での気迫のこもったプレーは、昨年の数々の熱戦をほうふつとさせた。 試合には90-88で惜しくも敗れたものの、今まで戦ってきた選手たちとの共演を大いに楽しんだ様子の根岸主将。会場では終始笑顔だった。「ここにいるのはずっとライバルだった人ばかり。最初で最後だけど、このメンバーでバスケができて良かった」(根岸主将)。卒業後も社会人としてバスケを続け、大学生としては出場できなかったオールジャパン出場を目指す。これで引退となる大学バスケについては、「悔いというより、今は達成感が残っている」(根岸主将)という。悲願の1部昇格はならなかったが、この1年間を気迫で戦い続けた根岸主将。最後に、ありがとうございました、と言った顔は、紛れもなく本学を率いてきた主将の顔だった。READ MORE -
伊藤、堂々の2種目制覇/東京都選手権2008
水泳(競泳)2日目の今日も4人が表彰台に上るなど、明治の快進撃を見せた。100m自由形では明治から2人が表彰されるなど、調子の良さをそれぞれアピールする大会となった。 平泳ぎで昨日は5位に終わった荻島は、今日は接戦の末4位。「2分17秒2が自己ベストだが、決勝は予選より落ちて更新できなかった。次は最後の日本選手権、インカレと待っているのでチームに貢献できる泳ぎをしたい」。またこの2日間を見て「昨日、宿の風呂場でチームの雰囲気がいいよなとみんなで話していた」。一丸となって応援する姿はチームワークが改善してきていることを象徴している。 また2日連続で表彰台に上ったのは竹内、山元、伊藤の3人だ。特に伊藤は昨日50m自由形で自己ベストを更新し、今日も自己ベストとなる49秒台を狙ったが惜しくも届かなかった。だが、名誉ある菊池杯を授与され「自分が自由形をひっぱっていくつもりで1ランク2ランク上を目指したい」と笑顔を見せた。北京へ行く切符は50mではあと0.4秒、100mでは1秒強縮めなければつかめない。残りの2ヶ月が正念場となる。 今大会ではそれぞれ調整していない中でここまで良い結果が出たことは自信となったにちがいない。レースの中で得た課題を修正し、4月にまたステップアップした彼らを見たい。READ MORE -
(2)矢島雅彦
拳法道場で、一人黙々と練習を続ける人物がいる。矢島雅彦(文2)だ。大学拳法界の雄としてその名をとどろかせる明大拳法部で、矢島は一般入部生にも関わらず着実に結果を残している。彼が拳法と出会い、強さを手にした背景とは――。努力で得た強さ 大学でも部活に入りたいと思っていた矢島。さまざまな体育会を回り、たどり着いた場所が全国から集められた強豪選手と一般入部生が共に汗を流している拳法部だった。防具を身に付け、突きや蹴りを体験した後に見た練習試合は、矢島の期待をはるかに超えていた。「あの力強さや迫力が今でも忘れられない」。矢島が拳法にひきつけられた理由は、これだけではない。「拳法は団体戦でも試合のときは1対1で、1人の勝敗がチームの勝敗に大きく影響するスポーツ。だから1人が負けることが許されないんだ」。中高の部活は他人任せで不完全燃焼だった矢島にとって、自らの手で勝利を手にしなくてはならない拳法は、まさに自分がやりたいと思っていた競技だった。矢島はすぐに入部届を提出した。 矢島には、入部当初から続けていることがある。それは休憩時間に突き10回、全体練習後に筋トレと、少しでも長く拳法の練習をすることだ。「たかが突き10本でも、少しでも勝利に近づけるなら」と人一倍努力を惜しまない。勝利への飽くなき執念が原動力となり、「どんどん成長が見込める有力株」(黒田前主将・営4)と認められた矢島は一般生で誰よりも早く団体メンバーの座を勝ち取った。メイジで得た強さ その矢島でも、どうしても勝てない相手がいる。それはセレクション組の同期、尾川(政経2)と後山(営2)だ。一般組では一番の強さを誇る矢島だが、「練習では指導役、試合では常に勝つ存在」の2人には10本勝負で1本も奪えないことも多い。それでも「最後に1本だけ奪えたときは本当にうれしい」と自らの成長を実感する。後山は「(矢島は)どんどん強くなっていく。負けたくない」と矢島の強さに太鼓判を押す。矢島にとって尾川と後山は「拳法に対して本当に真剣で、その姿勢も、強さも学ぶ点はたくさんある」よき同期でありライバル。こうしたセレクション組と一般組が切磋琢磨しあう関係こそが、明治の強さを支えている。 4年生が引退し、出場機会がさらに増えるだろう矢島は、今後の抱負を「姿勢で見せること」と話す。「戦力面や技術面は尾川と後山が引き受けてくれる。一般組は、拳法に対する真しな姿勢を後輩に示していく」。部活としての厳しい面、拳法への姿勢を自分たちが示し、後輩に伝えていきたいと語る矢島には一拳士としての揺るぎない意志がある。矢島は、明大拳法部を担う存在として、これからも日々精進していく。◆矢島雅彦 やじままさひこ 文2 明大中野高出 172㎝・72㎏READ MORE -
初戦圧勝!田中と近藤ハットトリック達成/全日本選手権
アイスホッケー今年度、最後となる公式戦である今大会は、高校生から実業団が参戦する大規模な大会である。 本学の初戦は横浜の企業チームであるケッターズ。しかし試合開始から本学のペースで終わってみたら13点を奪う猛攻で圧勝した。特に田中(政経2)と近藤(営2)は今試合でハットトリックを達成。本学の力を大いに知らしめた。 この試合に勝った本学は明日、八戸信用金庫と対戦する。この勢いのまま勝利をつかんで欲しい。READ MORE