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インカレ終幕 明大は5位に終わる /日本学生氷上選手権
スピードスケート 2023.01.28インカレ最終日に行われた2000メートルリレーとチームパシュートレース(以下パシュート)。両レースで明大は順調な滑りを見せる。結果は2000メートルリレーで5位、パシュートでは3位とダブル入賞を決めた。総合順位は5位入賞。引退する4年生は後輩たちの今後の活躍に期待を込めた。 ◆1・5〜7 第95回日本学生氷上選手権(苫小牧市ハイランドスポーツセンター)▼2000メートルリレー 明大――5位▼チームパシュートレース 明大――3位 大会最終日、残された種目は2000メートルリレーとパシュートだ。この2種目の結果によって総合順位が確定する。最初に行われた2000メートルリレーでは1走目の水口浩斗(政経1=北海道池田)が初めの400メートルを31秒32で通過し、順調に滑り出す。レース中盤に同じ組の大東大を抜かし先頭に。アンカーとなったのは佐藤天海(政経3=北杜)。「短距離が不得意なので、全力で滑ろうと頑張った」(佐藤)が、わずかに残ったリードを守り切ることができず敗北。タイムは全体5位と惜しくも表彰台を逃してしまった。 次に行われたパシュートでは3組目に伊藤海里主将(政経4=中津商)、佐藤、山角蓮(政経2=北海道池田)の3人が出場。1周目を33秒36と全体5位のタイムで通過すると、2周目ではラップタイムを29秒台につける好タイムの滑りを見せた。その後2000メートル地点からは順位を2位に上げたものの、最後の1周でタイムを落とし惜しくも3位に転落。「ゴールした後に日体大に負けたところが悔しかった」(佐藤)。それでも、明大が目標としていた表彰台を勝ち取ることができた。 総合順位5位で大会を終えた明大。今回のインカレをもって4年生は引退となる。チームをけん引してきた伊藤海は「最終日まで日体大、日大と競れた。この悔しさを忘れず来年に向けて頑張ってほしい」と残された後輩たちに思いを託す。今シーズンはまだ終わらない。今後の下級生たちの活躍に期待がかかる。 [戸部匡貴] 試合後のコメント 伊藤海――個人として2種目で入賞したことはいかがですか。 「まさか入賞できると思っていなくて、この大会に(コンディションの)ピークを合わせられたと思います。入賞出来てほっとしている気持ちです」 ――チームにはどのような声掛けをしましたか。 「1年生が特に緊張していて、そういった子たちには声をかけ『自分のレースをすればいいよ』と言いました」 佐藤――リレーはバトンの受け渡しが難しいですがその点はいかがですか。 「今回がダブルトラックのリレーが初めてでかなり不安がありました。失敗したらどうしようかと思っていました」 ――3日間大会に出続けたが体力的な面は大丈夫でしたか。 「3日目はかなり体が重かったです。体力的にはきつかったですけど、最終日なので頑張ろうと気合を入れ直してリンクに向かいました」 ――伊藤海はどのような主将でしたか。 「1人で引っ張っていく感じではなく、チームを盛り上げてモチベーションを上げてくれるのでチームに欠かせない存在だと思います」 ――3日間を振り返ってみていかがですか。 「考えることや集中しないといけない場面が多く、精神と肉体面にかなり疲労がありました。それでも、楽しくインカレを終えることができ、充実していたと思います。」READ MORE -
明大スポーツ第526号『アフターコロナ会話攻略法』 「MU STREET PARK」インタビュー拡大版④
明大スポーツ新聞 2023.01.22昨秋、駿河台キャンパスに明大初の〝キャンパスピアノ〟が設置された。御茶ノ水の街に響き渡った美しい音色の正体は、学生団体「MU STREET PARK(以下、MUSP)」のストリートピアノ。今回は、そんなMUSPで活躍する学生の声をお届けします。(この取材は昨年12月14日に行われたものです) ◆10・26~12・23 MU STREET PARKプロジェクト(アカデミーコモン広場) ・ストリートピアノの設置・コーヒーの提供~カフェパンセコラボ~、MU WALLの設置・くつろぎスペースの提供 MU STREET PARK(MUSP)とは? 学生の自主的な活動を大学が支援するM-Naviプロジェクトの枠組みで立ち上がった学生団体。昨年10月から12月の毎週水曜日と金曜日に、駿河台キャンパスにあるアカデミーコモン前の広場におけるストリートピアノの設置やコーヒーの提供などを通して、居心地の良い空間づくりを実践した。 広報担当・山口さん(政経4)(インタビュー中の山口さん) ――イベントに地域を巻き込む際、大変なことはありましたか。 「苦労というか、私は発見が多かったです。ピアノを弾いている人について『学生さんですか』と必ず聞かれるのですが『いえ、私たちも全然知らない地域の方です』と地域の方に言うととても驚かれているので、どうしても地域の中で『学校の敷地だから学校の人しか使えない』という概念がかなり残っていると感じています。そこで地域の方に『みんなが使える広場ですよ』ということを認知させていく活動が大事だと感じています」 ――動画などを活用したSNSの発信について教えてください。 「動画、リールとかですね。リールに載せると拡散力が強く、意外とストリートピアノ界隈で盛り上がっている部分もあります。したがって、ストリートピアノによく通っている人や趣味にしている人に動画を撮っていただいたり、ツイートしていただいたりすると『Twitter見てきました』という別のストリートピアノに興味ある人がいらっしゃったりします。そうした感じでうまく人をつないでいける力になっています。動画も『こういう人たちがこういう音楽を弾いている』としっかり見せられていると思うので、人を呼び込む材料として担えているのかなと思います」 ――MUSPは他の学生団体とも協力しているのですか。 「何団体か声を掛けてみて『ぜひやりたいです』と言ってくれるところもあれば「ちょっと厳しい」というところもあって、反応はまちまちです。しかし感覚としてはあまり他の団体をうまく巻き込めていない部分があるので、またここから頑張りたいという感じがあります。あと意外とセッションをさまざまな人たちが少しずつやってくれるようになってきたので、学内の団体だけではなくて『個人でセッションをしたい人はどうぞ』ということも合わせて声を掛けていく必要があるかなと思います」 ――『MU WALL』で印象に残っているメッセージはありますか。 「めいじろうが『世界進出』と書いてくれて。一生懸命とてもでかいカードに書いてくれたみたいで(笑)」 (『MU WALL』に貼られためいじろうのメッセージ) ――どのようなところにやりがいを感じていますか。 「個人的なことになりますが、私は都市デザインの授業を受講していて、その後にイベントに来る流れになっています。私の中では、学んだことを1回試して駄目なら駄目で『何で駄目なんだろう』。うまくいったら『何でうまくいったんだろ』というのをみんなで共有しながら、形にできるという環境が整っているので、そこがとてもためになっている部分があります。みんなと試行錯誤するのがとても楽しいですし、やっていてやりがいを感じます」 ――イベントを通して行っているコミュニティづくりについて教えてください。 「社会人の方とかは忙しくて素通りされる方が多くて、逆に地域の人は明大の博物館を見に来たついでで、ゆったり時間がある人は立ち止まって見てくれます。そういうところで違いが生まれてしまいます。あとは賑わいの部分で、こちらから積極的に話しかけていっても、話すのが楽しいという人と、人と話さずゆっくり聴きたいという人もいて、私たちもプロではないのでガツガツ話しにいってしまう部分はあります。ただ、同じ空間にいる以上は同じものを共有したいなと思っているので、いかに立ち止まってくれるか。歩いているだけでも面白い空間を提供できるか、ということをこれからも考えていかなければいけないと思います」 ――2022年度には新校舎・和泉ラーニングスクエアの利用が始まり、私たちもオープンキャンパス号の取材中、建設に携わった方々から学生が集まれる場を提供したいという思いを聞きました。今回のイベントもそういったところに通ずるものがあるのでしょうか。 「通じるところでは、やはり家具って大事だなと思っています。ラーニングスクエアには家具でいうと、クッションや2人しか座れない椅子とかがありますよね、寝転べたりもしますし。今までのリバティタワーの家具といえば、平べったい木の椅子や寝転ばないようにボコボコしている椅子など、あまり人が居座らないようにされていて、留まっていてもお尻が痛くなってしまうような椅子が多いです。しかしラーニングスクエアは、ふかふかで居心地良くといった工夫がされているのかなとも思います。私たちも『ストリートファニチャー』と呼んでいますが、公共空間における家具にしても、居心地がいいとか立ち止まっていたいと思えるような家具をしっかり選ばなければいけないのかなと思いました」 (アカデミーコモン前の広場に置かれたさまざまな家具) ――対面コミュニケーションの機会が減っているコロナ禍において、対面イベントを開催する意義について教えてください。 「やはり直接感想を聞けるのはとてもいいですね。『アンケートお願いします』というのは、自分でスマホを出してQRコードを読み込むというステップの負担が大きいと思います。しかし『どうでした?』と聞いた時に『楽しかったです!』と聞ける。感想をしっかり声として聞けて、さらにピアノの有識者からアドバイスを直接聞けたからこそ私たちもピアノの機能を知ることができて。生身の情報を活発に交換できるのがオフラインのいいところかなと思います」 ――イベントに参加された方からはどのような感想が聞かれましたか。 「地域ではなかなかピアノを聴く機会がなくて、来ていただいたおばあちゃんが座っていて『来ていただいてありがとうございます』と言ったら『お庭でこんなピアノが聴けてすごく嬉しい』と言ってくださいました。ピアノが弾けない人からすれば弾けるだけでもすごいし、しかもリクエストした曲を弾いてくださる方もいます。無料に聞けますし自由に来て聞いて帰ることできますし、地域の方からも評判ですし、私自身も一人の参加者として楽しいなと思っています」 ――『ピアノを弾けない方でも弾いてください』というコンセプトの意図を教えてください。 「どうしても『弾いている人たちがうまいから自分は…』と言ってハードル上げてしまうのがもったいなくて。『猫ふんじゃった』の曲しか弾けないとか、ピンって触るだけでも、何か体験を提供できればベストだと思っているので、触ってくれるというだけでも私たちはピアノを置いて良かったと思います。『弾くだけでなく触るだけでも来てください』ということだけでもやる意味はあると思います」 ――今回のイベントの収穫と課題を教えてください。 「収穫は、やってみようという思いとエネルギーを持ってやっていけば、形になることが分かったことです。課題は私たちがやっていることが万人受けするとは限らないなと考えています。ピアノは心地いいと思っていますが、授業をしている人からしたらテスト中とかはうるさいと思う人もいるのだな、と改めて感じさせられました。全ての人から賛成を取るのは難しく、折り合いをつけながら進めていくのは大変ですが、それも楽しいなとも思っています」 (MUSPで使われていたピアノ) ――ありがとうございました! [渡辺悠志郎]READ MORE -
明大スポーツ第526号『アフターコロナ会話攻略法』 「MU STREET PARK」インタビュー拡大版③
明大スポーツ新聞 2023.01.22昨秋、駿河台キャンパスに明大初の〝キャンパスピアノ〟が設置された。御茶ノ水の街に響き渡った美しい音色の正体は、学生団体「MU STREET PARK(以下、MUSP)」のストリートピアノ。今回は、そんなMUSPで活躍する学生の声をお届けします。(この取材は昨年12月14日に行われたものです) ◆10・26~12・23 MU STREET PARKプロジェクト(アカデミーコモン広場) ・ストリートピアノの設置・コーヒーの提供~カフェパンセコラボ~、MU WALLの設置・くつろぎスペースの提供 MU STREET PARK(MUSP)とは? 学生の自主的な活動を大学が支援するM-Naviプロジェクトの枠組みで立ち上がった学生団体。昨年10月から12月の毎週水曜日と金曜日に、駿河台キャンパスにあるアカデミーコモン前の広場におけるストリートピアノの設置やコーヒーの提供などを通して、居心地の良い空間づくりを実践した。 (ストリートピアノを使った演奏の様子) MUSP代表・久我さん(政経3)――対面コミュニケーションの機会が減少しているコロナ禍において、対面イベントを開催する意義を教えてください。 「今が大学3年生で、入学した時からずーっとZoomとかオンラインでした。イベントもオンラインでやっている中で、実体としてはなかなか残らないと思います。記憶には残りますが、実際の空間の上で形になるというのはオンラインの時よりも対面の方が多いと感じます。そこは対面の意義として感じています」 ――コロナ禍でキャンパスに行く機会が減る中、対面イベントがキャンパスの魅力の一つになり得るでしょうか。 「絶対になると思います。特に駿河台キャンパスはもともとイベントがないキャンパスですよね。明大祭も和泉でやる中で、特に大きいイベントがない。そうしたところに、こういう風に1年の数ヶ月の間、週に1回か2回かもしれないですが、ストリートピアノが置いてあるというのは大学としても強みだし、御茶ノ水の駅やエリアとしても強みではないかと考えています」 ――コロナ禍で不特定多数の人との会話が避けられる中、ストリートピアノは聴くだけで十分な体験になると思いますか。 「なると思います。聞くだけでも十分で、コミュニケーションとはいかないかもしれませんが、喋ることとは別に、音で交流するというのは新しくて良い取り組みだと思います。ピアノも常連さん同士で連弾とかがあって、それは声を出さない楽しみ方があるということなので、非常に面白いなと思います」 ――そういったことは想定していたピアノの使い方ですか。 「あまり連弾というのは頭になかったです。セッションというのは想定していましたが、ピアノを2人で弾くという考えは、正直あまりなかったです」 ――そういうところにも面白さがあるということでしょうか。 「このイベントは偶然性を大事にしていて、偶然なものが生まれてくるというのをとても重要視しています。そういった想定してなかったことが起きると『いいじゃん』という感じになります」 (ピアノを2人で弾いている様子) ――コロナ禍における感染対策で大変だったことありますか。 「当初、大学の事務室と交渉しているときに、一応敷地内なので大学の入構制限がかかるかもしれないと言われました。『そうか、コロナだしな』と思って、そういう大学の規則で自分のやりたいことの折り合いがつかなくて、やるせない気持ちになる時はありました」 ――最近は制限も大分緩くなりました。 「最近は制限も緩和されましたし、大学もこのプロジェクトに肯定的な感情を持ってくれているので、良い印象で進んでいるように思います」 ――コロナ禍におけるMUSPの強みを教えてください。 「やはりピアノがあるので、声を出さないでも何かしらの意思疎通やコミュニケーションを取れる手段があるというのが非常に強みだと思っています。face to faceで言葉を交わすというのが対面の一番の強みであると思っていて、そこで実際に声を出して言葉を交わすのではなくて、ピアノという音楽のツールを用いて、声を出す代わりのコミュニケーョンができる。それがこの企画の強みだと思います」 ――オンライン授業が続く中で窮屈な思いをする学生も多いと思います。そうした学生にも心地良いと思える場所を提供できるというのも一つの目的なのでしょうか。 「意外とキャンパスの使い方が分からない。学生はスタートが家でのオンライン授業で、急にキャンパス来てどう行動したらいいか分からない。リバティタワーも混んでいるとか。そうした学生にも一種の安らぎを提供できればいいとも思っていたので、そういう意味では成功しているのかなと思います」 ――このイベントを通して感じた収穫と課題を教えてください。 「収穫は、こういうことをしていると肯定的な意見をいただけたり、やってみるのが重要だと思えたり、こういった小さな空間の取り組みでも変わることがある、というのが収穫です。一方で、イベントをやるにあたっての課題は、挨拶回りが足りなかった。肯定的な意見がある一方で否定的な意見をいただくこともあって、そういうときに地域の人たちと理解をしながら進めていくことが大事です。その点で最初の挨拶回りが足りなかったです」 ――MUSPの活動は2022年で終わると思いますが、今後の展望はありますか。 「今後の展望は来年も続けることです。要望もありますし、自分たちも続けていきたいと思っていて、準備してまたM-Naviプロジェクトとして採択されてやっていきたいなと思っています。それが一つ短期的な展望で、長期的には神田、駿河台だけでは終わらないで御茶ノ水、茗溪通り、日大など、そういう外部にも、地域の人たちもどんどん巻き込んでいってこういう取り組みが地域に波及していくことで『御茶ノ水、駿河台って面白いじゃん』と外部から評価されるまちづくりができていったらいいなと思います」 (アカデミーコモン前の広場に設置されたストリートピアノ) [渡辺悠志郎]インタビューの続きはこちらREAD MORE -
明大スポーツ第526号『アフターコロナ会話攻略法』 「MU STREET PARK」インタビュー拡大版②
明大スポーツ新聞 2023.01.22昨秋、駿河台キャンパスに明大初の〝キャンパスピアノ〟が設置された。御茶ノ水の街に響き渡った美しい音色の正体は、学生団体「MU STREET PARK(以下、MUSP)」のストリートピアノ。今回は、そんなMUSPで活躍する学生の声をお届けします。(この取材は昨年12月14日に行われたものです) ◆10・26~12・23 MU STREET PARKプロジェクト(アカデミーコモン広場) ・ストリートピアノの設置・コーヒーの提供~カフェパンセコラボ~、MU WALLの設置・くつろぎスペースの提供 MU STREET PARK(MUSP)とは? 学生の自主的な活動を大学が支援するM-Naviプロジェクトの枠組みで立ち上がった学生団体。昨年10月から12月の毎週水曜日と金曜日に、駿河台キャンパスにあるアカデミーコモン前の広場におけるストリートピアノの設置やコーヒーの提供などを通して、居心地の良い空間づくりを実践した。 (アカデミーコモン1階で行われていたコーヒーの提供)MUSP代表・久我さん(政経3) ――ピアノ以外にもコーヒーを提供していたり、最近ではメッセージカードの壁もできたりしていると聞きました。 「コーヒーに関してはずっと前から話し合っていていました。コンセプトとして神保町はコーヒーも有名な街だと思うので、御茶ノ水と神保町の間にある明大で、そのコーヒーの要素も入れたいという思いが一つありました。二つ目は、ピアノを聞きながら優雅にコーヒーを飲むっていいですよね。そこで何か特別な、御茶ノ水で普段できないような体験をしてもらえたらいいという思いもあり、コーヒーはやっています。メッセージカードに関しては、名前が『MU WALL』といって、みんなの思いや考えをどんどん貼って、それを広げていこうという思いで、あの空間に来て滞在してもらえるきっかけになれば、という思いで始めたのが最初です。そうしたらさまざまなことが書いてある、とても素敵な空間になりました」 ――『MU WALL』で印象に残っているメッセージはありますか。 「『卒業論文が終わりますように』とか。切実な悩みですね(笑)。かなりみなさん思い思いのことを書いてくれています。遠目から見てもとてもきれいなものになっているのですが、近くで見てもそれぞれ面白くて、いい取り組みだったなという気はしています」 ――イベントをやっていく中で、さまざまな企画や工夫がどんどん増えています。 「このプロジェクトの基にある考えに『タクティカルアーバニズム』という考えがあります。これは、公共の空間を利活用していくのに低コスト、短期間で少しだけ実験をして、そこからどんどん既成概念とかにとらわれずにやっていこうという考え方です。その中でこの空間を良くしていくために『こういう空間で知らない人が交流することによってコミュニティが生まれるから、こういう取り組みをやろう』といった考えに基づいて『じゃあこれやってみよう』『これやってみよう』と実験のような感じでどんどん増やしていったという感じです」 ――新しくやってみたことをまとめて教えてください。 「まず本棚が増えました。本棚を作ってさまざまな本を置いて、空間にいる時間を長くしてもらおうと企画しました。さらにそこにいる人たちでゲームをやってコミュニティ形成のような感じで交流してもらおうという考えから、ジェンガやモノポリーといったものを置くという取り組みが、新たに加わりました」 (たくさんのメッセージが寄せられた『MU WALL』) ――イベントを定期開催していく中で、人手が足りなかったりすることはありますか。 「めちゃくちゃあります。運営面はあまり気にしていないのですが、最初のピアノの出し入れが200キログラムあるピアノなので、男手5人とか必要になってきます。そうするとピアノを出す朝10時とピアノを撤収する16時にそれぞれ5人ずつ必要なので、そこの人手不足は感じました。そこが実務的な面で一つありますね。もう一つは現在のメンバーが13人いるのですが立ち上げメンバーが6人くらいで、その中でどういうアイデアを実現段階まで持っていくかというのを考えました。しかし4年生の先輩は就活があったり、3年生も就活が始まったりと、そういった忙しい中でもみんな『こういうことをやりたい』という強い思いを持ってやっていたので、そこは大変でもあり楽しい体験でもありました」 ――どのようなところにやりがいを感じていますか。 「このイベントをしていて、アンケートや実際に話しかけてきてくださる地域の方、あとは大学の教授から『良い取り組みだね、来年度も続けてやってほしい』という言葉をくださることが多くて、そういう時は本当にやって良かったなと思います」 ――イベントを開催してみて、最初に考えてきた時と比べてどの程度目的を達成できたと考えていますか。 「僕は70点くらいだと思っています。というのは、こういう取り組みが学んだことを実践する形にできたというのが一つのゴールですが、もう少しコミュニティ形成をしたいと思っています。椅子などを置けばコミュニティ形成ができるのかなと思っていたら意外と違っていて、コミュニティや開かれた大学にするという部分でさらなる工夫がいるかなと思います」 ――具体的にはどのような方々がイベントを訪れますか。 「明大生はもちろん、実は他の大学生もいて、あとはこの地域に住んでいるご年配の方、あとは大学の教職員も通ってくれています。実は学長もメッセージを書いて貼ってくれたりして、多様というか、とても多くの人が訪れてくれていてうれしいです」 (アカデミーコモン前の広場に置かれた芝生や椅子、本棚) [渡辺悠志郎]インタビューの続きはこちら READ MORE -
明大スポーツ第526号『アフターコロナ会話攻略法』 「MU STREET PARK」インタビュー拡大版①
明大スポーツ新聞 2023.01.22昨秋、駿河台キャンパスに明大初の〝キャンパスピアノ〟が設置された。御茶ノ水の街に響き渡った美しい音色の正体は、学生団体「MU STREET PARK(以下、MUSP)」のストリートピアノ。今回は、そんなMUSPで活躍する学生の声をお届けします。(この取材は昨年12月14日に行われたものです) ◆10・26~12・23 MU STREET PARKプロジェクト(アカデミーコモン広場) ・ストリートピアノの設置・コーヒーの提供~カフェパンセコラボ~、MU WALLの設置・くつろぎスペースの提供 MU STREET PARK(MUSP)とは? 学生の自主的な活動を大学が支援するM-Naviプロジェクトの枠組みで立ち上がった学生団体。昨年10月から12月の毎週水曜日と金曜日に、駿河台キャンパスにあるアカデミーコモン前の広場におけるストリートピアノの設置やコーヒーの提供などを通して、居心地の良い空間づくりを実践した。 MUSP代表・久我さん(政経3)(インタビュー中の久我さん) ――イベントのきっかけを教えてください。 「MUSPの始まりは、同じゼミのメンバーが多い構成でした。ゼミで習ったこと、大学の講義で習った内容、都市政策という授業で習った中で、公共空間を利活用して地域ににぎわいを生み出していくみたいな手法がありました。そこでその手法を『じゃあ実際にやってみよう』ということでこのプロジェクトが動き出しました」 ――イベントの目的を教えてください。 「目的は硬い言葉で言うと『日本有数の音楽の街、楽器の街である御茶ノ水において、自由を掲げる明治大学が、音楽を通じて大学と地域の一体性の形成やそれを深める』です。最終的には御茶ノ水エリア全体を巻き込んで、エリアマネジメントという考え方があるのですが、地域に滞留する人をさらに増やして、御茶ノ水エリアの価値を上げていくという試みを、明治大学初でやろうとしています」 ――イベントが始まるまでにどのようなことが大変でしたか。 「大変だったことはもう山ほどありますね。まずこういう取り組みをするのが、大学の事務室さんもこちらとしても大学全体としても、初めての取り組みだったので『本当にやって大丈夫なのか』といった懸念もありました。そこで学生支援事務室さんと連携しながら『ピアノをここに設置したい』とか『そういう取り組みをできますか』みたいなやり取りも山ほどあって、そこは第1の壁みたいな感じでした」 ――M-Naviプロジェクトの選考はいかがでしたか。 「もともとゼミでやったことを実践したいという思いがあり『じゃあ御茶ノ水は楽器の街だ しストリートピアノやってみよう。コーヒーもついでに出して相乗効果を生み出せたらいいね』という案出しから始まって、それをうまく論理的に『こうだからこうで、じゃあ活動はこういう風にやっていこうとか、詳細はこういう仕組みでやっていこう』とかそういうところを考えて、それをPowerPointの資料にまとめてプレゼンをしてということが、おそらく一番大変でした。僕はその仕組みを組む段階とかをたくさんやっていたのでそれが大変でした」 (アカデミーコモン前の広場に設置されたMUSPブース) ――イベント初期の人の集まり具合はいかがでしたか。 「第1回目を10月26日にやって、その時は正直なことを言うとそこまでの盛り上がりはなかったです。普段とそこまで変わらず、少し人が増えたりもしたのですが、用意した椅子にもあまり座ってもらえなかったり、ピアノを弾く人も少なかったりしました。しかし、広報がインスタグラムなどを使って頑張っていった結果、最近では常連さんみたいな人もできたり、椅子にも座ってくれたりして、わいわいするようなスペースになってきたかなと思います」 ――周りの人からの反響はいかがですか。 「音に関してはさまざまなご指摘がありました。口コミやTwitter、InstagramのDMもくるのですが『ふと音が聞こえてきた、いいね』みたいな意見をいただいたり、駿台予備学校に通っている浪人生の方からもInstagramのDMがきたりして、うれしい反応がいただけました。周囲の病院からも『いい感じで聞こえてきた』といったうれしい反応がいただけましたが、その反面、やはり授業に影響が出てしまうという面もあります。日中のかなり長い時間でやっていたので、各方面から少し『気になるな』という意見をいただきました。音に関しては賛否両論あると思います」 ――アカデミーコモン前の広場にピアノを置いた理由はありますか。 「あそこに置いたのは、明大通りとの連携を意識していたからです。そもそもこのプロジェクトの名前がMU STREET PARKという名前ですが、MU STREETとはMEIJI UNIVERSITY STREETを指します。したがって当初の大きな構想では明大通りも使ってイベントをやりたいという案があって、しかしそれは難しい問題が多かったので、あそこの空間となりました。それは御茶ノ水駅から歩いてきた人々に『何かやっている』と思わせたいと考えたからです。そのために、音が聞こえてくるというのも重要なことだとは思うのですが、それだけではなくて視覚的にも『何かやっている』ってやはり思わせたいなと考え、そうすると明大通り側に寄ったところでやろうと思って、あそこの位置になりました」 ――ピアノの音が聞こえにくい場合はどう対応されましたか。 「明大のピアノのサークルの方が来てくださったときに相談をしたら『ピアノの上を開けられるよ。ふたを開けると音が大きくなるよ』と言われて、実際に開けてみたらさまざまな所に音が広がっていく感じがあって、さまざまな所に響く環境にはなりました」 (ストリートピアノを実際に弾いている様子)[渡辺悠志郎] インタビューの続きはこちら READ MORE -
『アフターコロナ 会話攻略法』 岡本純子氏のインタビュー(後編)
明大スポーツ新聞 2023.01.211月21日発行の明大スポーツ1月号2面では『アフターコロナ 会話攻略法』と題して、アフターコロナに生きるコミュニケーション術を特集し、コミュニケーション戦略研究家の岡本純子さんにお話を伺った。 本記事では、インタビュー後編をお届けします。 ――コロナ禍で人と距離を縮められる機会が少なく、そういった中でも距離を縮めようと思ったときにはどのようにしたら良いのでしょうか。 「それは本当に難しいです。コミュニケーションは言葉だけではなく、〝ソーシャルキュー〟といって見た感じや声など全てがメッセージを発信しているものなんですよね。例えば、リモートだと(距離を)縮めていい人かの判断がしにくく、心理的距離がなかなか縮まらないですよね。リモートは補完的にあってもいいと思います。しかし、まず会って空気感や時間を共有する。そういった経験を積み重ねていくことによってコミュ力はどんどん付いてきます。特に中学、高校、大学生の期間にコミュニケーションの場や経験を重ねることは一番の財産になります。将来のコミュ力はいいコミュニケーションの記憶をどれくらい積み重ねられるのかにかかっているのです」 ――人と会話するときに沈黙が怖いのですが、話しを続けるコツはありますか。 「私自身知らない人との会話があまり得意ではなく、それこそ美容師さんと話すのも苦手だったんですね。そこで、アメリカの大学研究機関、恥ずかしがり屋研究所に行き、どうしたら良いかと相談したら、教授に『君はいつも自分の姿を目の前にある鏡に映しているんだよね』と言われました。要するに自分がどう見えているのかしか気にしていないでしょということです。(そうではなく)相手に好奇心を持って質問するだけで楽になりますよと教わりました。それをやるようにしたら、本当に楽になったんです。つまり、自分が何を言うかは一切重要ではありません。それは前提として、人がみんな話したいと思っているからです。『自分の話を聞いてください』と一生懸命話すのは迷惑ですが、相手の話を一生懸命聞いて質問するというのは正義です。自分に興味を持ってもらえるとうれしいし、話しやすいじゃないですか。ダメなら別の人に話し掛ければいいだけだということに気付いてから、私はいろいろな人と話すようにしています。そうすると、本当にみんなうれしそうに話すんですよ。基本は自分が話すというより聞いてあげる。空白があれば、それでどうしたんですかと質問すればいいだけです」 ――コミュニケーションが苦手だと感じている人はやはりそういった部分ができていないのでしょうか。 「そうです。『何を話したら良いんだろう』『話すことないけどどうしよう』などいろいろと考えてしまいますよね。しかし、まず聞いてあげる、そして質問することの両方をやればあまり困ることはありません。話すよりも話さない方が実は本当の話す名人だと思っています」 ――今後社会に出た時にコミュニケーションは付き物だと思いますが、大学生に何かアドバイスがあれば教えていただきたいです。 「コミュニケーションの機会が少なかったことで、コミュ力に自信がない人がとても多い気がします。自分で第一歩を踏み出して相手に近寄ってみるということをしているうちに、だんだん慣れてきてコミュ力と自信が付いてくるんですね。そのため、自信がないのであればコミュニケーションから変えていくことをオススメしています」 ――コロナ禍で友だちが作れなかった、または少ないという人もいると思いますが、1年が終わりかけている今からでもできることは何かありますか。 「友達が多ければ多いほど良いということでもありません。それほど数を追い求めることはないというのがまず一つです。また、つながりはこれからの財産になっていくので、つながっていく力は付けておいた方が良いだろうと思います。それほど深い友達でなくてもいいと思うんですよ。あまり排他的にならず、何となくお喋りができるような人がいろいろなところにいれば、それはそれで十分幸福感が上がると言われています。そこでもう一つ、あなたが話しかけることで喜ぶ人がたくさんいるということを覚えていてほしいと思います。例えばパーティーで、自分は話しかける勇気はないけど話しかけてくれないかなと思っている人は多いんですよ。(そのような時は)まず二つ質問をしてみてください。これは雑談のコツで〝ファースト質問〟と〝追い質問〟と言います。まず、一つの質問をして返ってきた答えに関する質問をする。その二つの質問をするだけで随分話すことや共通点が見つかり話は進んでいきます」 ――大学にはさまざまな人がいますが、コミュニケーションの練習をし経験を積むにはもってこいの場所であると感じますか。 「そうですね。挫折の経験も含めていずれ役に立ってきます。また、アメリカでいろいろな教室に通い、さまざまなところに顔を出してみて、日本人は恥の数が足りないと思いました。知らない人やみんなの前で話すことは恥ずかしいんですよ。しかし、恥ずかしさも100回ほどになってくるともう麻痺してきますよね。そこまでやれば段々慣れるので、その慣れる場数をやってご覧という感じです。アメリカの大学生が日本人より極端に話す素質があるかというと絶対にそうではありません。素質ではなくそういった機会がたくさんあるからなんですよ。自分の子どもをインターナショナルスクールに入れていたのですが、日本人同士でもやたらと(対話に)自信を持つようになるんですよね。それは場数のおかげなので、環境が人を作るんだなということをつくづく思います」 ――コミュ力の向上に対してゴールが見えない難しさみたいなものを感じている人もいると思いますか。 「そこは難しいですよね。コミュニケーションにはきちんとしたやり方があります。(コミュニケーションの)先生みたいな人が日本には少ないですが、そういうのがあると非常にやりやすくなりますよね。そういったことを教えてくれる場がもっとあればいいなと思います」 ――ありがとうございました。 [正野真由夏] READ MORE -
『アフターコロナ 会話攻略法』 岡本純子氏のインタビュー(前編)
明大スポーツ新聞 2023.01.211月21日発行の明大スポーツ1月号2面では『アフターコロナ 会話攻略法』と題して、アフターコロナに生きるコミュニケーション術を特集し、コミュニケーション戦略研究家の岡本純子さんにお話を伺った。 本記事では、インタビュー前編の様子をお届けします。 ――新型コロナウイルスとコミュ力の低下は関係していると思いますか。 「はい、そこは如実に関係していると思います。コミュ力にはいろいろな定義がありますが、基本的に元々の素質は関係なく、経験や慣れなど環境による部分がとても大きいです。そのため、コロナ禍によって人に会えない時間が増えてしまったということは、コミュ力に非常にネガティブな影響を与えているのではないかと感じています」 ――日本人はどういったコミュニケーションを取る傾向があるのですか。 「元々(日本人は)以心伝心やあうんの呼吸など、あまり言葉にしなくても分かり合えるコミュニケーションを取ってきました。そのため、欧米と比べると言語化して分かりやすく伝える技術はあまりありません。一方、アメリカでは(コミュニケーションが)学問として研究され、その技術やスキルを教えられるようになっています。私は元々人前や知らない人と話すことが苦手でした。自分を変えたいと思い、コミュニケーションの修行をしにアメリカに行き驚いたのは、コミュニケーションとは学ぶものであるということです。(アメリカでは)幼稚園の時からどうやって話すのかを先生が教えてくれます。さらに、ニューヨークの街角にはコミュニケーションを学ぶワークショップやスクールが星の数ほどあります。社会人になってもビジネススキルとしてコミュニケーションを学び、コミュ力を鍛える場に行っていたんですね。一方で、日本では話す教育を一切受けません。読み書きは学校でやったとしても(話し方の)ルールもないままに自己流でやってしまっています。結果的に、日本人はコミュニケーションが苦手だという人がとても多いですよね。教育でもあるし環境でもあるのですが、非常にもったいないなと感じています」 ――日本には察する文化があるなと思うのですが、海外ではそういった文化はあるのでしょうか。 「空気感を共有して、取り敢えずみたいなことはありません。(海外では)きちんと言わないと損するようになっています。アメリカでは、積極的に自己アピールをしなければ仕事も見つからず、キャリアにも差し支えてしまうので、恥ずかしがり屋というのは致命的だとされています。そういった意味で、学ぶ場や研究する場がたくさんあるんですね。全てのコミュニケーションには方程式があり、脳科学や心理学的に考えて研究されているのですが、日本ではそういったことを知らずに何となく自己流でやってしまっていますよね。そういったところが本当にもったいないなと感じました」 ――コロナになって変わった部分はマスクをすることですが、コミュニケーションをする上で不便だと思われますか。 「まあ不便ですよね。しかし、日本語は母音中心なので、そこまで聞き取りにくくありません。また、日本人は目で表情を読み取ると言われているので、マスクをしていてもそこまで支障はなく、(マスクは)自分を守る象徴とされています。ただ、マスクは本当に功罪があり、予防力が高いとは思いますが、結局は表情が読み取れない部分が出てきてしまいます。最近、マスクを外せない人が増えていますが、マスクを外してコミュニケーションできないということは、それ以上距離を縮められないということです。ご飯を食べに行けないし、ましてや付き合うこともできないという話になってくるので、日常会話はマスクをしててでもいいですが、それ以上に距離を近づけたいときにマスクは障害になるだろうなという気はしますよね」 ――コミュニケーションに苦手意識がある人が多いからコミュ障という言葉が流行っているのだと思うのですが、コミュ障という言葉についてはいかがですか。 「コミュ障化に拍車が掛かっているなとつくづく思います。コミュニケーションは記憶です。長屋で暮らしていたり、祖父や祖母が近くで暮らしていたりする人たちはコミュニケーションの記憶がすごく積まれているんですよね。そういった環境で育つとコミュニケーションの師匠みたいな人がどこかにいます。しかし、今は核家族化していて、コミュニケーションのスキルを教わる機会や体験する機会がますますなくなってきていますよね。コミュニケーションがうまくいかない、その裏で孤独が進んでいるといった問題になってきている気がしますね」 ――大学生活の中でゲームなどのツールを通して周りとつながっている人を見かけるのですが、これについてはいかがですか。 「物を通してコミュニケーションをするというのは楽なんです。例えば、女性はコミュニケーションが目的化します。『お茶一杯で喋ろうよ』となり、何も目的がなくてもコミュニケーションが目的なので喋れるんですよ。一方、男性の場合は特にコミュニケーションが目的ではなく、何かを達成するための手段である場合が多いんですね。そのため、ゲームや仕事という目的がないとコミュニケーションが難しいという人がとても多いです。女性もそうかもしれませんが、目的ができれば共通言語ができるので、コミュニケーションは取りやすいと思います」 ――〝飲みにケーション〟や〝たばケーション〟という造語がありますが、やはりそういった場は大切になってくるのでしょうか。 「飲むことでバリアみたいなものが少し取れて、話しやすくなる効果があるとよく言われていますね。ただ今の時代、飲み会でなくても共通のものを見つけることで距離が縮まります。趣味でもいいし、推し活、時間、共通の目的でもいいと思います。友達は共達ですよね。そういったつながる技術は共に何かをすることで徐々にできていくのではないかなと思います」 後編はこちら READ MORE -
明大スポーツ第526号 ご購入フォーム
明大スポーツ新聞 2023.01.211月21日付けで明大スポーツ第526号を発行しました!今号の1面では、因縁の相手である東洋大との激闘の末、4年ぶりの大学日本一に輝いたスケート部アイスホッケー部門を大きく特集しております。裏面ではインカレ団体優勝に輝いたフィギュアスケート部門とインカレで16年ぶりの個人優勝を果たしたスピードスケート部門の活躍を特集⛸他にも、アフターコロナで生きるコミュニケーション術を特集した会話攻略法の特別企画も!これを読めば、誰でも会話が上手になれるはず!3面では、13年ぶりに箱根駅伝で2人の区間賞を輩出した競走部や全日本選手権で優勝したフェンシング部など盛り沢山の内容となっています!今年度、最後の明大スポーツです。ぜひ、お手にとってご覧ください! 料金1〜4部→1部あたり 300 円(送料 200 円)5〜9部→1部あたり 250 円(送料 300 円) ※10 部以上希望の方はお問い合わせ欄からお買い求めください 残部状況 ◯ お支払い方法(1)口座振り込み(お申し込み後に詳細をお送りいたします。下記のお問い合わせ欄から お申し込みください)→お問い合わせ(2)クレジットカード決済 【クレジットカードでのお申し込みについて】 対応カードブランドは VISA カード、MasterCard、JCB カード、アメックスカード、ダイナースです。クレジットお支払いについては、(株)ROBOT PAYMENT 様のシステムを利用しております。下記のガイドラインをご確認の上、同意してお進みください。 1.新聞の購入に関しまして お申込みいただいた新聞は、翌週の月曜日に発送いたしますが、本年度は新型コロナウ イルスの影響で弊部活動に制限があり、発送が遅れる場合がございます。ご了承ください。 2.個人情報の取り扱いについて 明大スポーツ新聞部は、お客様からご提供いただいた個人情報については、新聞発送以外の目的では利用いたしません。 当該目的以外の目的で利用する場合は事前にお客様にお知らせいたします。 なお、利用目的に照らして不要となった個人情報については速やかかつ適正に削除・廃棄いたします。 3.お問い合わせについて サービスの内容やご契約の情報に関するお問い合わせは<こちら>から受け付けております。 回答には数日程度かかる場合がございますのでご了承ください 4.特定商取引法に基づく表記について こちらに記載してございます。 令和元年9月28日 制定 上記ガイドラインに同意して申込み手続きへ。1〜4部(決済額は送料込の値段が表示されます) ⾦額 300 円× 1 2 3 4 5〜9部(決済額は送料込の値段が表示されます) ⾦額 250 円× 5 6 7 8 9 READ MORE -
明大スポーツ第526号『アフターコロナ会話攻略法』インタビュー拡大版
明大スポーツ新聞 2023.01.20明大スポーツ第526号企画面で取材をさせていただいた方々のインタビューを、こちらで余すことなくお送りします! コミュニケーション戦略研究家・岡本純子氏のインタビューはこちら「MU STREET PARK」インタビューはこちらREAD MORE -
◆特別企画◆スケート部(アイスホッケー部門部門)Uー20日本代表/西脇、村社特別インタビュー
アイスホッケー 2023.01.19 12月11日からポーランドで行われたU―20世界選手権Div.I―B。明大からは、FW西脇颯(文1=武修館)、ⅮF村社海莉(文1=埼玉栄)が出場した。昨年度は、3位残留と悔しい結果に終わった日本代表。念願のDiv.I―A昇格に向けてプレッシャーがかかる中で優勝、そして昇格をつかみ取った。日本代表での経験豊富な西脇、初の招集となった村社共に1セット目で出場。主力としてチームを支えた両選手に大会を振り返っていただいた。(※この取材は1月6日に行われました) ――日本代表としての経歴をお願いします。村社:自分は今回が初めてです。U―20以外のU―16とかも経験してないので、本当に初めてです。西脇:U―16のロシア遠征、U―17のハンガリー遠征。U―18は本戦がなかったけどメンバーには選ばれていて、U―20は高3の時にも入っていて今回で2回目です。 ――初代表での緊張はいかがでしたか。村社:練習メニューも全然違うのと戦術的なことも多いから緊張したし、分からないことだらけで大変でした。 ――大会前の日本代表の立場を教えてください。西脇:昨年度は3位残留という形で、今大会は自分たちがトップの感じでした。全勝して昇格することが当たり前のような感じでみんな臨んでいました。負けられないという気持ちの中、大会に臨んでいたのでプレッシャーはあったと思います。 ――優勝して昇格できたことについていかがですか。西脇:優勝して気持ちよく終わりたかったけど、2戦目の格下であったイタリアに延長の末、負けてしまったことは心残りというか悔しい思いをしました。今大会は優勝したから良かったですけど、1敗したのはチームの反省かなと思います。 ――昇格先のディビジョンI-Aについて教えてください。西脇:I―Aの上にアメリカやカナダなど強豪国がいるトップディビジョンがあるので、順番はトップ、I―A、自分たちがいたI―Bという感じです。 ――高校2年生から大学2年生まで、幅広い年代がいた中でのチームの雰囲気はいかがでしたか。西脇:自分たちのような最後の年になる人たちが、後輩といいコミュニケーションをとっていい関係を築けていたと思います。でも、メリハリがあってやるときはやるという感じで、後輩たちも先輩に遠慮せずコミュニケーションをとれるいい関係、いいチームを築けたのでそこが今回の優勝につながったのかなと思います。 ――直前の召集でしたか。村社:(自分は)たぶん関東大学リーグ戦(以下、秋リーグ)のプレーとかを見て、評価してもらえて選ばれたのかなと考えています。 ――集まっての練習はどのくらい行われましたか。西脇:去年の大会後に監督が変わって、指導方法も180度変わりました。システムとか似たような部分はあるけど根本的に違うことが多く、自分も夏の合宿に行っていないので、そこであれって思う部分はありました。そもそも海外組とかの合流が遅れて、チーム全体でというのが本戦始まってからでした。本戦が始まる前のテストマッチの日にやっと全員集合したので遅れてきた人たちは、システムとかを分かっていない状態でしたが、チーム全体での練習時間は少ない中、チーム力で勝ったと思います。 ――リーグ戦終わってすぐ世界選手権、直後に日本学生氷上競技選手権(以下、インカレ)。スケジュール的なキツさはありましたか。西脇:疲れは多少あって、特に時差ボケがインカレ3回戦の関大戦まで抜けていなくて。帰ってきた次の日の朝にすぐ練習があって、一睡もできず寝られないまま練習に参加して次の日から大会が始まったので、コンディション的には正直ベストコンディションではなかったです。でも、試合では使っていただいているので、そこで自分なりにリカバリーをして試合に臨むようにしていました村社:自分はそんなに感じなかったですね。時差ボケもなかったです。西脇が言った通り、帰ってきて朝に練習だったけど、この時も自分はしっかり睡眠とって練習に行きました。インカレも1試合目からなんの問題もなくできていたのかなと思います。でも、秋リーグ終わってから海外に行ったときは疲れで熱が出ました。38度くらい出てしまって、1日だけ練習を休んだけど、それ以降はずっとなんの問題もなくやっていました。 ――インカレ前の大事な時期に抜けることについてどのように感じていましたか。西脇:監督からは、頑張ってきてとか結果残してこいとか言われたけど個人的に秋リーグの自分のプレーには納得していなくて、悩んでいた時期が多かったです。それでアンダーに行っていろいろな選手と話したり、プレーのことを話したりとかでいい気分転換というか吹っ切れました。アンダーに入った同世代の人たちと関わることで一つずつ成長できたのかなと思います。インカレや全日本選手権(以下、全日本)といった明大が取らなければいけないタイトルはあるから、チームを離れるのは抵抗があったけど、レベルの高いところでプレーをして自分を高めて刺激を受けるのも自分の成長につながるのかなと思っていました。村社:ずっと竹谷さん(莉央人・営3=白樺学園)と組ませてもらっていて、抜けることによって自分のポジションがなくなるのではないかと心配はしていました。でも、行く前に監督が帰ってきたらすぐ試合に出すからと言ってくれたので、その時に使ってもらえるんだなというのはありました。明大で2セット目として出ていて(世界選手権に行っている間に)全日本もあるのに、それに出られないとなるとチームにすごい迷惑を掛けるけど、そこは日本代表なので、場所は違うけど自分はこっちで頑張っていると証明できるように結果を残そうと考えていました。チームメイトからは自分が初めての召集だったので、明大には世代代表とかがたくさんいるので、いろいろな選手から話を聞いたりして心構えとかを教えてもらった上で行きました。 ――1セット目、パワープレーなど主力として出場したことについていかがでしたか。村社:自分はテストマッチは4セット目で試合には出られないかなと思っていたけど、テストマッチで評価してもらって1セット目に試合直前に上がりました。びっくりしたけど、1セット目というのは失点をしないで得点だけを重ねるというのがセオリーなので、そこがDFとして絶対に失点したらいけないなとか、得点してチームに流れを持ってくる。あと、パワープレーもたぶんイタリア戦から急に出してもらえるようになって、急きょだったけどチームに馴染めるように試合を見返して、どうやったら合うかを考えてプレーしていました。西脇:自分も練習の時からずっと三つ目だったけど、去年のU―20は四つ目で1試合3シフトくらいしか出ていないので、まずは三つ目までに入れることもありがたかったです。そのあと自分のプレーを評価してもらって、一つ目に上げていただきました。でも、一つ目だから三つ目と違うプレーをしようとかは全然思わないですし、とにかく自分のできるプレーをすることだけしか考えてなかったので、どのセットに入ってもそれだけを考えていました。 (1つ目で)組んでいたFWが各世代トップの人たちだったので、その人たちとプレーする中で自分はどのようなプレーをするべきかというのを考えた時に、自分が犠牲になってでも2人の持ち味を発揮させることが自分のプレースタイルだと思い、みんながやりたがらないようなプレーを率先して行っていました。 ――2人で話したことや、セットとして話していたことはありますか。村社:2人ともそこまで上位セットに入ると思っていなくて、4セット目で声出し頑張ろうみたいな気持ちで行っていたけど、気がついたら2人とも一つ目にいて、俺ら1セット目なの? みたいな感じで(2人とも)びっくりしました。なので、2人でやれることをやろうとホテルで話していました。明大同士でプレーのことに関して言いやすくて、直してほしいところとかも話を2人でしていたので、2人で同じセットでできて良かったです。西脇:試合前も着替える場所が近かったので、お互い同じセットでもありますし、ピリオド間とかはDFどうしてほしいとか試合についての話はよくしていました。明大と求められているものが全然違うので。明大で同じセットで組むことはないですし、結構楽しかったというのはあります。なんだかんだプライベートの時も一緒にいることが多くて、観光とか一緒にしていたのでそっちのコミュニケーションのほうが多かったのかなと思います。 ――先制や、リードされることが多かった中で勝つことができた要因を教えてください。西脇:自分たちは去年悔しい経験をして今年はプレッシャーがかかる状態だけど、みんな自分が得点決めるとかではなかったです。1個上で中大の種市さんとかが体を張っているのを見て、自分たちもそういうプレーをしないといけないという意識が生まれて、一人一人がチームのためにプレーするという意識が自然とできる環境になっていて、それが逆転につながったのかなと思います。村社:西脇が言っていた通り、全員で守るということだと思います。体を張って守ると流れが来るので、そこから攻めに移って良い流れで攻められることが多いので、守りをしっかりできたことが勝利につながったと思います。 ――相手チームを振り返っていかがでしたか。村社:やっぱりなんといっても身長が高い。ゴール前とか混戦になったら正直怖いです。それでも戦わないといけないので、負けられないと思いながら死ぬ気で押していました。日本だったら軽く押せばベンチに帰っていったりするけど、海外の試合になると笛がなるまでキーパーを叩かれてゴールへの執念がすごいので、ゴール前の混戦は負けられないし強いから怖いですけどキーパーを守るために本気で戦っていました。西脇:アイスホッケーという競技自体は一緒ですけど、考え方とか文化がまず違っていて、キーパーに触られただけで外国人選手たちはゴール前のケアがすごかったです。そういったところは日本も真似しないとホッケーのレベルは上がらないのかなと思いました。ボディーチェックとか体の使い方は日本人も真似するべきだと思いますし、身長とかサイズの違いはあると思うけど、それに比べて韓国とやった時は自分たちと体型は変わらないのに体は強かったので、日本もあれくらいのフィジカルとかキーパーを守る意識とか増やさないといけないなと思いました。大学リーグとかで増えていけば、ホッケーに対する見かたとか変わってきてメジャーになると思いますし学ぶことが多かったです。 ――自分のプレーを振り返って良かった、通用したなと感じたこと。逆にこれからの課題をお願いします。西脇:海外のほうがリンクが小さくて、コーナーとか相手がすぐ寄ってきてしまうのでパックマネジメントは自分の課題かなというのはありました。それに比べてスピードという面では通用したと思うので、そこは良かったと思います。 村社:自分の中で、通用しなかったなと感じるところはなかったです。自分は伸び伸びプレーできて、敵が来ているから焦ってプレーできないとかはなかったので、自分のプレーをずっと続けることができていました。通用しなかった点は自分の中ではなかったと思っています。 ――チームに戻って代表の経験が活かされたなということはありますか。西脇:日本に戻ってインカレに出た時、秋とかに比べて余裕をもってプレーできるというのは感じていて、外国人選手より体も大きくなくて強くないし、スティックも長くないので余裕をもってプレーできました。村社:西脇が言った通りになるけど、プレーのスピードですかね。遅いわけではないけど世界選手権に比べたら遅いので、落ち着いてプレーすることは簡単にできました。 ――世界と戦っていく上でのこれからの目標や意気込みはありますか。西脇:海外の選手と戦っていく上で、フィジカルとかウエイトアップしないといけないことはもちろんですし、ホッケーIQをもっと上げないと通用しないのかなというのは感じました。村社:自分は入れるとしたらユニバーシアードが日本代表でいける最後だと思うので、そこに参加できたのであれば体づくりはマストだと思っています。体重をもっと増やして戦っていける体をしっかりつくっていきたいと思いました。 ――ありがとうございました。 [倉田泰]READ MORE