今季初のアベック勝利/関東学生1部リーグ戦

アーチェリー
2017.04.17
 男女ともに持ち前の結束力が光り白星を挙げた。3連敗で迎えた男子はひときわ大きな声援の中、点差以上に相手を圧倒し初勝利。女子も100点以上の差をつけ危なげなく勝利し、最終戦への布石となった。

[男子]
 真の強さを見せ、待望の初勝利を挙げた。これ以上負けの許されない日本工大との一戦は「立ち上がりから勝てていた」(林大貴・情コミ3=逗子開成)と終始流れは明大。選手、応援ともに凌駕し、相手に劣った点は見当たらなかった。また、今までは一人だけが点数を出すも後が続かないことが多かったが、今試合はメンバー8人全員が600点越えの好成績を記録。650点の大台には千葉祥平(法4=鎌倉)だけでなく米谷洋祐(商3=県立座間)も達成するなどチーム全体の地力の高さを証明した。「練習通りの射形ができた」(米谷)ことにより大きな外れもなく安定したプレーが結果へと繋がった。目の前で逃していた勝利を4戦目にしてつかみ取り、「一安心」の声が選手たちから挙がった。

 勢いそのままにリーグ最終戦に挑む。「目標は3900点。点数にこだわりたい」(牧口和樹主将・政経4=明大中野)と高い目標を掲げる。勝利はもちろんのこと、明大歴代記録の更新にも期待が懸かる。試合を重ねるごとに点数が上がってきているこのチームなら、不可能ではない。

[女子]
 最終戦に向け弾みをつけた。先週の法大戦で惜敗を喫し、2勝1敗で迎えたリーグ第4戦。今年度から1部リーグに昇格した東農大を相手に、付け入るスキを与えず快勝を収めた。フォ―ス(出場する8人の中で点数としてカウントされる上位4人)入りを果たしたのは菊地遥女子リーダー(理工4=春日部共栄)、三國雅美(政経4=明大明治)、溝口美里(法3=都立日野台)、太田葉月(政経2=明大明治)。三國が初のフォース入りを果たし、存在感を示した。

 念願のフォース入りを成し遂げた。4年生である三國にとって、今年は最後のリーグ戦。「少しでも多くの試合に出て活躍したい」(三國)。引退のかかった今リーグ戦には、誰よりも強い思いで臨んでいる。しかし、リーグ初戦は出場メンバーに起用されたものの591点と、フォース入りまであと9点足りず。その後、第2、3戦は控えに周り悔しさを募らせた。そんな中で迎えたリーグ第4戦、3試合ぶりに出場メンバーに起用されると「練習よりもいい感覚で射てた」(三國)と610点をたたき出し、ついにフォース入り。待ちに待った瞬間にうれしさもひとしおだ。

 早大との大一番を迎える。リーグ最終戦の相手は格上早大。ここまでリーグ戦全勝、全試合で2500点台を記録するなど、その実力は折り紙付きだ。しかし「勝てなくはない相手だと思う」(三國)と、ただで負ける気も毛頭ない。チーム一丸で下剋上を目指す。

[鈴木貴裕・藤田幸大]

試合後のコメント
牧口

「やっとこのチームで結果を出せたので素直に喜びたいです。第1戦に続いて、いい雰囲気の中でプレーできたというのは選手にとって点数を出せる環境でした。今までは一人が点数を出して後が続かないという感じでしたが、今日は千葉と米谷が点数を出してくれましたので勝利に繋がりました。全体的に外しが少なく当てられたのも要因の一つです。(初メンバーの林は)出そうか直前まで悩んでいて急に選んだのですが、いい時の波をこの試合に合わせてくれました。今年だけでなく来年にも期待できる結果を残してくれました。個人として今日は10点に当った本数が多いのですが、外してしまうことも多かったです。1本大きく外してしまうと、たとえ後の2本をしっかり当てたとしても、また射ってしまうかもしれない不安が出てきてしまうので。8点と7点、1点しか変わらないですが、1点よりも重いものを感じてしまいます。精神的な影響が大きいこのスポーツで1点の重みを感じる選手がもっと増えてくればより、強くなれると思います。ただ、30mは綺麗に射てたので、満足はしていないですが、自分自身に点数つけると70点ぐらいです。来週はただ勝っても仕方ないので、3900点を目標にやっていきたいです。みんな出せるだけのポテンシャルは持ってます」


「(初のリーグ戦)最初の50mは緊張して当たらなかったのですが、2エンドから切り替えられてテンポよく射てました。自分の直前の点数が629だったのですが637という点数は良かったです。50mは思いっきり射てました。30mは体力が切れてしまったのですが、無理矢理でも点数出せたと思います。体力不足は課題です。試合は練習の時よりも体力使うことをして改めて感じました。3年生として点数を出さなければならないし、最高学年に向けての気持ち作りも大切です。チームとして立ち上がりから勝てていた、50m終わった時には雰囲気も良くて勝てる勢いになっていました。選手全員50m当たっていたので強気で30mを向かえられました。来週は637点を越えられるように、今日できた強気の気持ちが必要になると思います」

米谷
「654点を出せて一つの目標であった東日本に望みを繋げたことは自信になりました。50mで10点に当った本数が6本しかなかったのですが、大きく外したものがなかったので312点という点数が出せました。練習通りの射形で安定したことによって外しが小さくなりました。30mはチームの雰囲気も良かったですし、外したとしても10点入れて取り返すことができてました。自分自身、満足しています。勝利のポイントは林です。林は初リーグの中で点を出してくれて、代わりに外れた人の分も力を発揮してくれました。同期としても嬉しい結果になりました。今日、650点を出したので次の目標はベストに近い660点を出して悔いなくリーグ戦を終えたいです。東日本も意識して練習に取り組んでいきます」

菊地
「今日は無声応援の試合だったんですけど、それでもいい雰囲気で試合ができたと思います。応援歌が歌えなかったり、大きな声での応援はできなかったんですけど、その中でも明るい表情を浮かべたり、声のトーンを上げたりしてみんな対応してくれました。個人的には最後のエンドで6点を射ってしまったので、それが心残りです。(法大戦に負けて)負けたことを引きずらないで気持ちを切り替えることを考えました。チームとしては特に何もしていないです。言わなくても各々が反省して切り替えてくれると思ったので。チームメイトを信頼しました。(次戦について)早稲田は強い相手だと分かっているので、胸を借りるような気持ちでのびのび射てたらと思います」

三國
「今日は練習よりもいい感覚で射てて、点数も出たのでよかったなと思います。とりあえず、試合では普段の練習で意識していることを試合中でも意識できるようにやりました。今年は最後のリーグ戦なので、少しでも多くの試合に出て活躍したいと思っています。(法大戦に負けて)結構接戦の試合だったので、私は勝てるだろうと思ってしまって、結果負けてしまった試合だったので。気を抜かないことが大事だなと感じた試合でした。(次戦について)早稲田は強い相手なんですけど、勝てなくはない相手だと思うのでチーム力で頑張っていきたいなと思います 」

溝口
「先週すごい調子が悪くて、今週一週間は練習していても全然点数が出なくて、不安の中での試合でした。でも、今日はそのわりには点数を出せたかなと思います。(無声応援について)去年も帝京大レンジで試合を行ったんですけど、その時は風と雨が強すぎて無声応援も気にならないような環境だったんですけど、今日はとても穏やかな日で桜もきれいでそういう意味で今年も無声応援でも全然気にならなかったです。(法大戦に負けて)先週は自分一人で気負っていたなと思うところがあって、周りの選手がもっと点数を出してくれると信じて自分はもっと気楽に射ってもいいかなと考えたので、それを踏まえて今日は試合ができたかなと思います。(次戦について)今回、2年生の太田にすごい点数を話されてしまって、東日本の選考の点数も負けているので、早稲田にももちろん勝ちたいんですけど、その辺ももろもろ含めて自己ベストを出したいと思います」

太田
「今週は調子がよかったのでどきどきしていたんですけど、後ろには先輩たちがいると思って天気もよかったので頑張りました。640点という高得点が出せたこともうれしいです。(無声応援について)無声応援の中でも応援の声は聞こえたので、いつもと近い感じの雰囲気で射てたのですごいよかったです。(法大戦に負けて)個人的に点数が出せていなくて悔しくて、一週間緊張しないように気をつけてやってきたのでそれが結果に出て素直にうれしいです。(次戦について)早稲田には胸を借りるつもりで点数を1点でも多く出して、チームに貢献できるように頑張ります」