ルーキーが躍動! 個人戦は2人がベスト8以上、団体戦は2位/東京六大学大会

空手
2017.04.10
ルーキーが躍動! 個人戦は2人がベスト8以上、団体戦は2位/東京六大学大会
 東京六大学のみで行われる六大学大会が早大で開催された。明大は昨年5位だった団体戦で2位。個人組手ではルーキー2人が躍動。田村仁(法1=御殿場西)が準優勝、伊藤博樹(政経1=世田谷学園)がベスト8と結果を残した。

 躍進を予感させた。昨年5位に終わった団体組手の初戦の相手は早大。前回王者との対戦だった。先鋒(せんぽう)の田村が「最低でも引き分けで回そうと思った」と、相手に攻められながらもポイントを与えず、0-0の引き分けで終わる。次鋒の伊藤は今試合が大学でのデビュー戦。「緊張した」と語りながらも、得意の突きを中心に5-0で相手を圧倒した。続く中堅の渡辺湧(政経2=花咲徳栄)は引き分けに終わったが、最後は副将の山田大樹(商3=埼玉栄)が勝利し、試合を決めた。この勝利でチームは勢いに乗り、5試合で3勝1敗1分けの2位。昨年5位からの進歩に、佐々木誠之介監督も「今年は期待していいかもしれない」。5月の東日本大学選手権に期待が持てる結果となった。

 攻めのスタイルで勝ち上がった。個人戦にも出場した田村は「1年生らしく攻めの姿勢でやれた」と果敢に相手を攻め、破竹の勢いで勝ち進む。迎えた決勝の相手は慶大の主将・河野。ここでも臆することなく攻め、1分57秒に上段突きで有効を奪い先制する。しかし「最後に詰めの甘さが出てしまった」と、守りに入ったところを上段突きで攻められ、残り30秒で追い付かれた。このまま1―1で試合は終わったものの、最後は旗判定0―4で敗戦。惜敗となった。それでも「手応えはあった」。準優勝の結果を自信にさらなる飛躍を目指す。
 個人戦では、もう一人の新人、伊藤もベスト8に入賞した。大学初めての大会で優秀選手賞を受賞したが「もっと良い結果が残せたと思う」と満足はしていない。今大会で大健闘したルーキー2人。空手部に欠かせない戦力を目指す。

 新人の健闘もあり、団体戦、個人戦ともに好成績を残すことができた。しかし個人戦では迫昌太郎(法2=日本航空)、渡辺がそれぞれ1回戦、2回戦敗退と上級生が振るわなかった。今回の新人の活躍に刺激され、さらなる成長に期待したい。5月には東日本大学選手権が控えている。「今回の悔しさをバネに優勝したい」と田村。中野力斗主将(法4=花咲徳栄)の下、チーム一丸となって頂へ上り詰める。

[佐々木渉]

試合後のコメント
佐々木監督

 「今回の幹部がリーダーシップが執れるようになったので、今年は期待していいと思います。(団体戦2位という結果について)課題はありますけれど、頑張ってくれました。(2人の新入生の大健闘について)頑張ってくれていてうれしいです。2人ともやりようによっては伸びるんじゃないかなと思います。(突きと後ろに下がるのが課題だったが)前よりなくなりましたね。でも、僕が大事にしているのは規律なので。それも前より良くなりました。ムードも良くなってきてますね。中野(力斗)に憧れている選手が多くいるので、彼も幹部になれたことで頑張っているんじゃないかなと思います。(東日本大学選手権)いいところまで行ってほしいです。目標はもちろん優勝です」

伊藤
 「(大学初の大会で)1試合目は緊張したんですけど、次の試合から自分の動きができたかなと思います。体が大きい分、相手が前に出てくるところに合わせて前に詰めるようにしています。突きは得意です。(優秀選手賞に選ばれたが)今日の動きだと、個人戦もそうですけどもっと良い結果が残せたかなと思うので、ちょっと残念な気持ちです。(決勝前の田村選手とどんな会話を)相手の選手が大きくて体格の良い選手でしたが、前に出ないとああいう選手には勝てないので、気持ちを強く持って前に出ないと点数取れないぞと。(田村選手とは)高校時代から友達なので、大会があるとちょっと話してたりしていました。(チームの雰囲気は)先輩方も優しくてサポートしてくれるので良い雰囲気で今日はできたと思います。(東日本大学選手権に向けて)今日で大学生の試合がどんな感じかよく分かったので、次に向けて修正するところをちゃんとして、自分の団体戦でのポジションをしっかり把握して、やるべきことをやりたいです。(大学での目標は)スポーツ入試で大学に入っているのでスポーツをしっかりやって、4年間で何を身に付けられるかが課題だと思うので、4年後には成長した自分になりたいです。(空手では)団体組手の方が好きなので、先輩たちと一緒に良い成績を残せたらと思います」

田村
 「今回の大会は1年生らしく攻める姿勢で思い切りできました。団体戦は先鋒なんで勝って回したいっていうのがあったんですけど、負けたら先輩の負担になってしまうので、最低でも引き分けで回そうという気持ちでやりました。(チームは優勝した立大に勝利)去年も優勝した早大に勝っていて、やればできるのが明大なので、あの勝利は勢いづきました。(個人戦準優勝の要因)先輩方が後押ししてくれて、強い人はいましたけど、自信持ってできたのがその要因かなと思います。決勝では点を取った直後に得点されないように守りに入ってしまって、(点を)取られてしまいました。最後に詰めの甘さが出たかな、と。ただ、相手も強いので(善戦できたのは)自信になります。(東日本大学選手権に向けて)東日本大学選手権は国士大や帝京大など、強い相手もいるので、先輩方と力を合わせて優勝したいです」