1年藤原が笑顔の3位/全国学生個人体重別選手権

相撲 2016.09.19
 またも期待の新星が輝きを見せた。全国の大学から実力を備えた選手が集まる今大会。7月の東日本学生個人体重別選手権115kg未満級でトップ3を占めるなど好成績を残した明大からは5人の選手が出場。最高成績は藤原竜平(政経1=埼玉栄)の3位。全国の舞台でもその実力を存分に発揮した。

 藤原の快進撃は止まらない。勝てばベスト4が決まる準々決勝は冷静に勝負を決めた。立ち合いは相手の激しいプレッシャーを受けたが、ひるまず前へと進んだ。先にまわしを上からつかまれるも、負けじと相手の胸の中へ。下手からつかみ返し、好機をうかがう。10秒間にわたる均衡状態の後、藤原が仕掛け重心を奪うと土俵際へと追いやり寄り切りを決めた。小川清彦総監督が「すばらしい試合勘を持っている」と語るように、勝負どころでの勢いの良さを感じさせた。東日本優勝の勢いそのままに見事上位入賞を成し遂げた。
 続く準決勝でも勝利が期待されたが、力及ばず敗戦。「前に勝ったことがある相手だったので勝ちのイメージが先行してしまった」と反省を口にした。しかし、1年生ながら上級生に負けない相撲を取り切る実力は本物である。「1年の時に全国で賞を取れたことは自信につながる」と笑顔で語った。今回は115kg級未満での入賞となった藤原だが、自身の体重については「自分の相撲の形を作るために稽古をすればまだ体重は必要になる」と心身ともに大きくなることを目指す。さらなる可能性を秘めた若き戦士として、これからも続く大会で明大の台風の目となって欲しい。

 来週に行われる東日本学生リーグ戦への課題も見つかった。今日大会で実力を出し切れなかった選手たちに小川総監督は「引いてしまっている」と話した。現在2部に所属する明大は前に出る相撲を行えるか勝利へのカギとなる。チーム全体が強くないと勝てない団体戦は部員一人一人の成長が不可欠だ。「最後に大切なのは気持ち」(田原勇也・政経3=報徳学園)と今までの悔しさを胸に巻き返しを誓った。

[鈴木貴裕]

試合後のコメント
小川総監督

「藤原は東日本の時に引いて勝った相手と当たったけれどその時の感覚があったのか、今日も引いてる場面が見れた。やっぱりもっと前出る相撲をしなくてはだめ。普段の稽古ではやっているけど勝ちとなると引きたくなることがまだあるから、今日の試合で学んで体ももうちょっと一回り大きくしてあたりと出足の押す力をもともとすばらしい試合勘は持っているからそこを伸ばしてほしいです。今回は体重別ですけど1年生で入賞できたのはいいことではあるけれども、次はリーグ戦インカレですから体重制限もないからあたって押されるのとあたらないで押されてしまうのは違ってくるので実感して稽古してほしいです」

田原
「今日は自分の相撲を取り切ろうと思ったのですが、最後自分の悪いところがでて負けてしまいました。上半身で相手を攻めすぎて下半身がついていかなくて土俵際で換わられて落ちてしまった。いつも先生とかに言われている悪い欠点が出てしまった試合でした。攻める相撲はできたのですが結果的に負けたというのは詰めが甘いのでもっと練習しなくてはいけないと思いました。(体重について)もうちょっと大きくてもいいとは思います。増やしたことによってもっと自分の相撲を取れるようになりたいです。(リーグ戦に向けて)去年負けてしまって2部からのスタートになるが、自分の相撲を取って最後に大切なのは気持ちになると思うので頑張りたいです」

東(政経1=文徳)
「初戦の調子良かったので、次の対戦相手は強かったですけどいけるかなって思ってました。でも、相手にさされて自分の形を取れなくなってしまいました。この大会で入賞をすることを目指して稽古頑張ってきていました。来年は体重増やして135kgの級で出たいです。この夏の成果は出せたと思います」

藤原
「(準決勝は)東日本で勝っている相手だったので勝ちたかったです。でも1年で賞を取れたのはよかったですし自信につながります。負けてしまった要因としては東日本の時にはまわしを取られないで勝ったので、勝ちのイメージが先行してしまいまわしを取られてしまったことです。(2回戦は)落ち着いて行けたので良かったと思います。(体重について)120kgは超えるようにして前に出る相撲が取れるようにしたいです。体重を増やすためにもご飯の回数を3回から5回に増やしたりして太った後に練習を重ねるだけです。インカレを迎えて世代交代するまでには次の後輩にも負けないためにも体を作っていきたいです。自分は今の体重についてはちょうどいいですが、無差別の大会だと軽くて相手にもってかれてしまったり、自分の相撲の形を作るために稽古をすればまだ体重は必要になるのでもう少しは増やしたいです。1年生なので何やるにも思いきりやっていきたいです」

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