3名が入賞 9名がインカレ出場の快挙/全日本学生選手権 関東支部予選

ボードセーリング
2016.09.19
9・17~18 2016年度 全日本学生選手権 関東支部予選(神奈川県鎌倉市材木座海岸沖)

▼メンズクラス
稲葉――2位
冨澤――4位
平林――5位
田中――9位
伊藤――16位
庄野――18位
大江――21位
網口――22位
中村――26位
土方――51位

この結果、メンズクラス39位以内の9人が個人インカレへの出場権を獲得。

  11月に沖縄で行われるインカレへの出場権がかかったこのレース。1日目は微中風、2日目は強風と気象条件の変化も激しい中で行われた。明大からは稲葉敦史(商3=名古屋)が2位、冨澤喬穂(商3=明大明治)が4位、平林亮太(農2=高輪)が5位と3名の入賞者を輩出。また、9人がインカレ出場を決める大健闘を見せた。

 優勝は逃すも安定感を見せつけた。初日を1位で終えた稲葉。2日目に僅かな差で優勝を逃し「今日の結果は悔しすぎる」(稲葉)とするも堂々の2位入賞を果たした。今年はナショナルチームへの参加も経験し「自分も追い付かなきゃいけない、勝たなきゃいけないという気持ちはあるし刺激になる」(稲葉)。より高いレベルでのレースで得た刺激も稲葉にとっての原動力となっている。「インカレでは優勝できるように精一杯やりたい」(稲葉)。目標としていた予選1位通過は達成できなかったが、インカレでは王座を狙い悔しさを晴らしに行く。

 2日間で対照的な風が明暗を分けた。ボードセーリングは風の強弱が結果に反映されやすい競技だ。4位入賞の冨澤は2日目の強風について「吹いてくれたことに感謝」(冨澤)とプラスにとらえ、目標の3位以内にはあと一歩及ばなかったものの好成績を残した。一方5位の平林は「風がない時ととても強い時がすごく苦手」と今回のレースで大きく不利な状況に立たされた。しかし結果は5位となんとか上位をキープ。「今回で苦手な風域が顕著に現れた」(平林)。インカレへ向けてここで得た課題を克服し、さらに洗練されたレース運びで入賞を狙う。2日とも全く異なる風速の中での今回のレース。得意な風域、不得意な風域が明らかとなった選手は多い。苦手な状況への対応力を11月までにいかに伸ばせるかがインカレでの勝負のカギとなる。

 明大からは9名がインカレへと歩を進めた。今期のメンバーには稲葉や冨澤など、昨年度から主力として戦ってきた選手も多い。また平林など、勢いのある新戦力の存在も魅力的だ。経験豊富な上級生に、新たな風を吹き込む下級生。全国から強豪が集う沖縄の舞台でも結果に期待が持てそうだ。

[曽布川昌也]

試合後コメント
網口主将

「目標は通過だったけど、それにしても順位が奮わなかったなというのが正直な感想。チーム全体では全員通過が目標だったけど2人が残念ながらダメだった。でも通過した人は通った中でも去年よりいい成績を残せたんで、目標は達成できなかったけど良かった部分も多かった。スタートは出れた方だったと思うので、単純に挺速が上位陣に負けていた。今キャプテンになって練習方法を探っていて、やっと安定するようになった。チーム全体でいい結果を残せるように、安定してきた練習を続けていって、自分もその中で成長できたらと思う。インカレはとにかく入賞したい。毎年明治の4年生が入賞できないという悪い流れがある。入賞することこそが僕がキャプテンをやっている意味かなと思うので、それを果たせるようにしたい」

田中
「自分は去年の支部戦で3年生なのに通過できなくて、今年は何としてもと思っていた。そして特に今日の吹きみたいに得意な風域だったら絶対に入賞してやろうと思っていた。結果は9位で入賞はできなかったけど、得意風域で走れたということは大きい自信になったので、しっかり初めてのインカレで爆発できるように頑張りたい。得意なものを伸ばすということは大事だけど、色んなレースを見ていると結果を出している人は、1位を取らなくても安定して5、6番目くらいの得点を出している人が多いので、苦手をつぶす2カ月にしたい。インカレは『あいつ去年いなかったのに走ってるな』と周りに思わせるような走りをしたいと思っている」

稲葉
「順位はまとめられたので、良かったと思っている。ただ悔しかったのは、無駄なレースを1本つくってしまったこと。今日のレースで同点になって、カット差で負けてしまった。ナショナルチームに選ばれてから芽が出ていなかったので、この大会を自分の目標にしてスケジュール立てをしてきた。ここで絶対優勝と思っていて、優勝は逃してしまったけど同ポイントで競れたというのは収穫だと思っている。どんな風でも絶対に諦めないことと、結果を出せるようにすることだけを意識して練習してきた。ナショナルチームはやっぱりみんな速くて、結果を出している同期ばかりなので、自分も追い付かなきゃいけない、勝たなきゃいけないという気持ちはあるし刺激になる。やっぱり今日の結果は悔しすぎるんで、インカレでは優勝できるように精一杯やりたい」

大江
「去年通過できなかったので、今年はちゃんと通過することが目標だった。こんな順位で言えたことではないけど、目標は達成できたのでまあ良かったかなと思う。あまり攻めたレースはしなくて、1日目は苦手な風の中である程度耐えられたかなとは思うけど、もっと走れたという気持ちもあった。2日目は得意な風だったけど方向転換とかで失敗してロスしてしまったりしたので、そういう細かさがまだ足りない。僕は弱い風が苦手で、でもその風のレースの方が多いので、それを克服できるように頑張りたい。インカレはこの予選よりもいい順位で、20番以内には入りたい」

冨澤
「(今日のレースを振り返って)沖縄のインカレに向けて今回は絶対に優勝したいなと考えていて、3位以内を狙っていたけど、結果は4位でちょっと実力不足だったかなと思う。(2日目の強風)自分の中では周りに比べたら自分の走れる風だと思ったので吹いてくれたことには感謝しながら走った。(インカレに向けて)どんな風でも入賞できるように今から微風、中風の練習を積み重ねて行きたい」

中村
「(今回のレースを振り返って)道具が壊れたり散々な結果だったのでとりあえず道具整備だけはしっかりしてこの1カ月間無駄なく過ごしてインカレで結果を出せるように頑張ります。(風、天候について)結果を出せる風域が自分の中で限られていて中風域とか苦手なんですけど弱点を埋めないと全国の舞台で走れないと思ったのでこの1カ月間でどのくらい自分を高められるかに焦点を置いて頑張りたいと思います。(インカレに向けて)20番以内を目指して頑張ります」

伊藤
「ちゃんと準備した結果が出たので、ある程度は満足している。入賞を目指していたので悔しさもあるけど、自分の今の実力が出た結果だと思う。最後の吹きレースみたいに、やっている時間が違って実力が出る風だと先輩たちに負けてしまっているので、そこで上の学年に勝てるようにしたい。インカレは自分の同期の中でピンを取れるように頑張りたい」

平林
「(今回のレースを振り返って)苦手な風域が多かったですが入賞ができてうれしい。風がない時ととても強い時がすごく苦手。(練習の時に意識していること)団体戦のメンバーに選ばれるために先輩たちを意識して練習してる。新人戦で2位になって悔しい思いをしたのでリベンジと思って同期ピンはまず取りたいと思う。(インカレに向けて)今回で苦手な風域が顕著に現れたのでそこをしっかりなくしてどんな風域が来ても勝てるようにやっていきたい」