課題は残るもインカレに向けて半歩前進/全日本大学選抜十和田大会

相撲
2016.08.15
 思わしい結果を残すことができなかった。夏合宿の集大成として行われた全日本大学選抜十和田大会は、団体戦予選3回戦に1勝を挙げ、今年の成長を見せたが決勝トーナメントに進めずまたしても予選敗退。個人戦も決勝トーナメント進出者はなしという結果に終わった。

 成長の証しは見えた。団体戦予選1回戦では今大会団体優勝校・日体大相手に0-4で迎えた大将戦だったが、名和闘志主将(政経4=埼玉栄)が一瞬ではたき込み、白星を挙げた。日体大相手にチームとしての1勝はできなかったが「自分的にはいい動きはしていたかなと思います」(名和)と納得のいく相撲は取れた。2回戦では中大にストレート負け。団体戦で初のレギュラーメンバーとなった先鋒・藤原竜平(政経1=埼玉栄)が相手の下へ入り込み、がっぷり四つの相撲で組んで粘りの相撲を見せたが、土俵際へ追い込まれてしまった。「もう少しで勝てたんで力は付いてきているんじゃないかなと思います」(藤原)と、あと一歩のところだ。3回戦は3-2で金沢学大に勝利。昨年の大会では団体戦で1勝も挙げられていなかったが、1-2の状況から副将・川村希(政経2=埼玉栄)と大将・名和の活躍で逆転勝利。しかし勝ち点1、得点4と決勝トーナメントには届かず。「今年は宇佐・宇和島と1勝もできていなかった。そう意味で今日1勝できたことは半歩前進」(小川清彦総監督)と今大会の結果を前向きに捉えた。

 相撲漬けの夏合宿を乗り越えた。千葉で行われた流山合宿や25番以上の相撲を取った十和田合宿と普段以上に追い込んだ。雰囲気も良く、チームはいい方向に向かっている。「これを続けていくことが大事なんじゃないかなと思います」と名和。いい相撲も増えてきているが、「攻撃力や闘争心が足りない」(小川総監督)とまだまだ伸ばす部分はある。「チームのみんなで勝たないと意味がない」(名和)。さらに上を目指して、今年の集大成となる11月に行われるインカレ優勝に向け前進あるのみだ。

[臼井美理亜]

試合後のコメント
小川総監督

「今年は宇佐・宇和島と1勝もできていなかった。そう意味で今日1勝できたことは半歩前進。まだ勝ちへの執念が足りない。金沢学院大に今年初めて勝てたのはいいことだけど、中大に0ー5で負けたっていうことが悪いところ。力は付いてきているけど、攻撃力や闘争心が足りない。そういうのを身につけさせたい」

守重佳昭監督
「合宿を経て行われた大会で疲労がピークの中、今年はなんとか1勝することができた。確実に成長はしてきている。金沢学院にもずっと勝っていなかったけど今日久しぶりに勝てたので、ここで慢心しないでさらに上を目指して一歩一歩頑張っていってほしい」

名和
「自分的にはいい動きはしていたかなと思います。唯一負けた中大戦では消極的な相撲を取ってしまいました。合宿は疲れましたが、いい練習はできていたんじゃないかなと思います。合宿を経てからの大会で多少の疲れはあるのかもしれないですが、逆に体も動きました。周りのみんなも力を付けてきていますが、インカレまでもっともっと力を付けないと勝てないと思います。チームとしては、今、予選の相撲見ていても、いい相撲も増えてきて、雰囲気もいいので、これを続けていくことが大事なんじゃないかなと思います。インカレでは今年一年の集大成としてチームのみんなで勝たないと意味がないんで勝ちにいきたいと思います。(個人戦はケガで棄権ということで)骨に異常はなかったです。詳しい検査をしないとわかりませんが、とりあえずは大丈夫です」

田原勇也(政経3=報徳学園)
「普段から悪いって言われているところが試合で出てしまって、勝ちにつながらなかったです。個人戦は、納得いくような相撲は取れなかったです。合宿は、普段の練習とは変わりませんが、東京と違って涼しいので稽古がしやすいです。体も大きくなりましたし、力も付いてきていると思うんですけど、自分の悪いところを克服しないと勝ちにつながらないと思います。合宿後はオフシーズンになりますが地元に帰って稽古するので、自分の悪いところをしっかり見つめ直して頑張りたいと思います」

川村
「合宿は8月8日から。明日、高校の後輩たちの大会を見て帰ります。合宿はきつかったです。毎日相撲取って、番数も25以上取りました。良くなったところは特にないですね。監督にも言われたんですが、立ち合いは当たれるようになったかなと。腰とかが整骨院も行っていないのできついです。団体戦は良かった点も悪かった点もあったけど、個人戦は全然だめでした。(具体的には)監督にも言われたけど、すぐに引いてしまいました。合宿の成果はいずれ出ると思うので、今年のインカレに向けて頑張っていきます」

藤原
「団体戦1回戦は固くなって自分の相撲が取れなかったです。2回戦は負けてしまったんですけど、もう少しで勝てたんで力は付いてきているんじゃないかなと思います。3回戦は同級生だったんで強い気持ちでいきました。個人戦の1回戦は長い相撲になったんですけど、いい自分の形になれたのでよかったです。2回戦の相手は去年の学生横綱だったし思い切りいこうと思いました。結構惜しいところもあったのでプラスに捉えて、総監督にも言われたように、あともう一歩の攻めが足りないと自分でも思いました。初のレギュラーメンバーですが、まだ相手に怖がってしまっている部分があるので気持ち強く持って稽古頑張りたいです。今日は高校時代の監督と監督の奥さんが応援に来てくれました。応援に駆けつけてくれた監督からは、もっと厳しくいけと言われました。今回の十和田での合宿では土俵がいつもと違い、足の運びも変わってくるので慣らしながら稽古しました。もっと体を大きく作っていって、インカレでも使ってもらえるように頑張ります」