実力発揮できず女子エペ1部4位 男子サーブルは入替戦へ/関東学生リーグ戦

フェンシング 2016.05.21
 1部で躍進とはならなかった。リーグ戦3、4日目は共に1部の男子サーブルと女子エペが行われた。男子サーブルは専門選手が2人と人数不足が響き全敗。1部残留を懸けた入替戦出場が決まった。女子エペは四つどもえの様相を呈したがここで1勝も挙げられず、上位争いから脱落。昨年度の3位より順位を落とし、目標としていた王座出場には届かずと悔しい結果に終わった。

<3日目>
[女子エペ]
 波に乗れず強敵との連戦に敗北した。初戦の専大戦。序盤でリードを奪い、そのままリードを保ち45-25で快勝した。ターニングポイントは昨年度4冠の早大戦。1試合目の上田果歩(理工1=伊那北)が昨年度全日本選手権で2位に入った才藤に1―5で敗れたものの、続く古俣潮里(政経3=新潟)が7―10と追い上げる。だが、徐々に差が広がっていき、最後まで詰めることができず34-45で敗北となった。連戦となった法大戦では「早大戦をひきずってしまった」(古俣)。4―5とリードされて、奥村美咲(理工4=北陸)に渡す形となった。奥村が9―7と逆転に成功するも、3試合目で再度逆転を許す。最後は40-42と肉薄したが、「冷静になれなくてずるずる負けてしまった」(古俣)。最後は三連続でシングルでの失点を許し40―45で2敗目を喫した。

<4日目>
[女子エペ]
 四つどもえ予想も、上位争いには絡めないまま終わった。法大、早大、日大、明大の4校が実力拮抗とみられていたが他3校から1勝も挙げることができず、王座争いに入り込めなかった。4日目のヤマは日大戦。6人目終了時点で24―28とリードを保たれていたが7人目の奥村が6連取で30―30の同点に持ち込む。続く上田も34―35の僅差で最終9人目の古俣へ。しかし1点ビハインドであることが焦らせた。「まだ取りたくて行ってしまうのが直らない」(古俣)と自ら出たところで相手にシングルポイントを取られ2点差に広がると、そのまま押し切られ38―45で敗戦。「どこが勝ってもおかしくない状況で、その中で明治だけが1勝もできなかったというのは何か大きな原因があると思う」(奥村)。練習の成果を発揮できなかったことが敗戦に直結。個人の実力はありながら出し切ることができずに終わってしまった。「四つどもえの中でうちが脱落してしまった。ちょっと残念です」(長尾監督)と1敗で並んだ3校に対し2勝3敗で4位となった明大。試合での弱さが結果となって表れた。それでも奥村が得点源となり古俣のミスを取り返す場面も見られるなど、チーム全体としての底上げも確実に行われている。次の団体戦は10月に行われる関カレ。まだ見えない大きな原因を突き止め、昨年度のベスト8を超える成績を残し実力を知らしめたい。

[男子サーブル]
 人数不足で臨む1部の壁は想像以上に厚かった。サーブルを専門とするのは島田義人(営4=鳥羽)、鈴木武(政経2=羽島北)の2人のみで、3人目にはフルーレ専門の久米春貴(営1=愛工大名電)が入り戦うという厳しい懐事情。4敗同士で迎えた最終・専大戦。負けた方が入替戦出場という中で、2回り目まではビハインドを最大で5ポイント差までに抑える接戦を繰り広げた。しかしリードを奪ってもすぐに相手に逆転されなかなか明大ペースに持ち込めず。6人目の島田も27―26と一時は逆転に成功するも29―30でこのセットを終えた。続く久米、鈴木が1点ずつしか取れず、島田の最後回り開始時点で31―40と勝利は絶望的に。「さすがに厳しかった」(島田)とここから巻き返すことはできず34―45で敗戦、入替戦へ回ることとなった。「やはり駒不足が結果的には最下位で入替戦に臨むということになってしまった」(長尾康司監督)と戦力不足によるところは否めない。運命の入替戦は25日。「勝てるフェンシングをしていきたい」(島田)と点を取られないよう、短期間でも練習を重ね1部死守を目指す。

 目標は達成できなかった。男子サーブル、女子エペの両種目ともターゲットとしていた試合で勝ち星を挙げられず苦しんだ。1部最下位となった男子サーブルは入替戦で勝利を挙げての1部残留を目指すこととなる。女子エペも実力はありながら王座出場をかなえることはできなかった。秋までに課題を克服し、結果に残したい。23日からは男子エペと女子サーブルが行われる。昨年度入替戦の末2部に降格した男子エペ。佐伯恒星主将(政経4=鴬谷)を中心に1部復帰を目指す戦いが始まる。

[谷澤優佳・前田拓磨]

試合後のコメント
長尾監督

「(男子サーブル)残念の一言。戦う前から戦力不足というのは私だけじゃなく選手たちも一部のOBたちも分かっている。ある程度専大に対して的を絞って頑張っていこうと、あそこのチームだけには勝とうと、最低でも。そうすれば入替戦に出なくて済むと、来年につなげられるという気持ちで挑んだけれども、やはり駒不足が結果的には最下位で入替戦に臨むということになってしまった。(女子エペ)四つどもえということは戦前からある程度予測されたことで、そのうちのどこか一つ最初勝って、その勝った流れを次に繋げてもう一つ勝ちたいという思惑があって、個々の大学に対する個別の戦略というものは特になくて、チームの流れを作りたいと思っていたんだけれども、初戦の強豪である早大に負けてしまったというあたりからちょっと厳しいかな、と。その後法大の試合もここで勝てばというふうに思っているので、みんな選手頑張ってくれたけれども、一歩及ばなかった。結果的には1敗のチームが3校出ちゃったから、その3校が優勝を争うことになって、四つどもえの中でうちが脱落してしまったという感じです。ちょっと残念です。(23日から)男子エペについては期待を持っています。ここも絶対数が多いわけじゃないですけども、キャプテンの佐伯と新入生の三浦(秀也・政経1=気仙沼)と、フルーレと兼用している岸(貴範・営2=埼玉栄)、それぞれタイプが違うので、2部ですから面白い試合が出来て、入替戦に出たいと思っています。具体的には立大あたりが、初戦の立大の試合が一つのキーポイントだと思っています。女子サーブルは正直言って年に一回この試合ためだけにしかうちはやらないので、楽しんでやってもらえればいいと思います」

島田
「メンバーが二人しかいないので正直1部で戦うのは厳しいとは予想していましたけど、思った以上に取れなかったので、入替戦までにそこを課題として一人一人が取られずに取ってくることを意識して、1点を大事にしていきたいと思います。(負けた方が入替戦という中での専大戦は)2回り目までは勝てる見込みもあったんですけど、3回り目で前二人が1点ずつだったのでさすがに厳しかったです。でもそこをくよくよ言っても自分は4年生なので勝つためにはやらなくちゃいけないので、諦めない気持ちを強くしたいと思います。(サーブルの練習は)二人でずっとやっているので久米が取れないのも仕方ないと思います。サーブルは細かい動きが結構多いので、そこができなくて取られてしまうというのは分かります。(入替戦までの課題は)点が取れても取られちゃうというのが多いので、取られないように、勝てるフェンシングをしていきたいと思います。短い期間ですけど少しでも足りないものを補って入替戦勝っていきたいです」

奥村
「一言で言うとやっぱり悔しいですね。女子エペの1部って特に早稲田、法政、日大、明治と実力の差はそんなにないと思うんですよ。どこが勝ってもおかしくない状況で、その中で明治だけが1勝もできなかったというのは何か大きな原因があるんだなと思っていて、でもまだその大きな原因を見つけられていないので関カレ、インカレまでにしっかり見つけて次こそ、去年から王座優勝とか目標を掲げているのに実現できていないので、最後の最後は実現できるように頑張っていきたいと思います。(日大戦も接戦でしたが)3人とも一歩入ったりする勇気がなかったのかなと思います。それはもう全部の試合でも言えるのかなと思います。特に明治は試合でいつもの練習の成果を出せないところがまたその原因の一つだと思うので、その面で負けたのかなというのはすごく思います。(今後の女子エペ団体に向けて)実力があるのに試合で出し切れないという点をしっかり改善できるようにしていきたいと思います。自分はまだ今回の試合は調子がいい方だったんですけど、3人ともが調子のいい試合をできるように、もしその日何か調子が悪い部分があったらすぐに改善できるようにしたりとか、自分なりに改善できる方法を練習の時から見つけていく努力だったりというものを重視して、これからは練習していきたいと思っています」

古俣
「(2日間振り返って)入替戦に行って2部に落ちてしまうのは最悪なので、勝てると思ったところに確実に勝てるフェンシングはできたと思ったんですけれど、やっぱり目標としてるところには届かなかったという印象で、自分にもすごく反省点がありますし、チームとしても反省点が見えたと思います。(来年のリーグ戦では)奥村先輩が抜けてしまうので、私と上田でやっていかなければならない。明治は個々の実力は高いのに、王座を争えるほどのところに食い込めないのは、実力ではない何かが足りないんだろうなと。多分、それはメンタルかなと。練習で出来ていたことが試合で出来ない、私に限っても突けるはずなのにミスを連発してしまってその原因が分からない、というそういうところが課題かなと思うので、もうちょっと団体で場数を踏んで、奥村先輩が抜けた穴を埋めつつ新入生がメンバーに入ることになると思うので、そのサポートをしつつ引っ張っていけるというか、チームとしての底力をもっと上げていけたらいいなと思います」

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