平成国際大に1-6で完敗 開幕好発進とはならず/関東大学2部リーグ戦

ボクシング
2016.05.15
 開幕戦白星発進とはならなかった。1番手の工藤洸弥(文2=弘前工業)が快勝し好スタートを切るも、後続が続かず。ライト級の米澤直人(文3=奈良朱雀)の敗北により今節の勝利は消え、最終スコアを1-6とし大敗を喫した。

 思いがけない敗北だった。最終番手のウェルター級・玉山勝也主将(商4=盛岡南)は第1R(ラウンド)開始早々29秒に右フックをヒット。だが相手も黙ってはおらず攻撃を仕掛け激しい攻防が続いた。3Rに入ると1分48秒、ボディーブローを仕掛けラストスパートをかける。最後まで積極的なボクシングで判定に持ち込み勝利を確信。しかし軍配は相手に上がり「不完全燃焼。もっと早めにギアを上げられればよかった」(玉山)と悔しさをにじませた。主将として開幕戦で1勝を挙げたかったものの、それはかなわず。チームも1番手の工藤以降6連敗。完敗だった。

 完敗の中にも収穫はある。工藤の勝利に続けとリングに立ったフライ級のルーキー・笹谷建公(文1=弘前工)。相手が強豪で「1Rで倒されてもおかしくない」(星野隆監督)と思われていた中、3Rまで戦い抜き持ち前の忍耐力とポテンシャルの高さを見せた。また、バンタム級・内野滉史(商3=東福岡高)も昨季敗北している相手に対しリベンジの念で挑み、粘り強さと成長を感じさせる一戦となった。両者ともに惜しくも勝利には至らなかったものの、次につながるファイトを見せた。

 スコアでは力負けも、新体制の強みを見せた。「負けは負けだけど内容としては良かった」(星野監督)。ルーキーへの期待も確信につながり、勝敗以上に大きいものを得る試合となった。次節の相手は中大。昨季完敗した相手に対しどこまで粘りを見せられるか。今季も2部死守を目標に掲げ、目の前の一戦一戦を真摯に戦っていく。

[石塚真維]

試合後のコメント
星野監督

「今日の試合はスコア的には1-6という大差はあったが、内容としては非常に良い内容だと思っている。うちは人数が少なくて控えがいないような状態で、強さとしてはライトフライ、フライ、バンタムまで、あと米澤、玉山がポイントゲッターとしてやっている。バンタムの内野は去年負けている相手で、今日はリベンジの気持ちでよく戦って、負けは負けたけど内容としてはとても良かった。それで一番今日褒めてあげたいのは笹谷。相手がすごく強豪で1Rで倒されてもおかしくなかったが、1年生ながら3Rまで戦い通して頑張ったということは、非常にこれから期待できる選手になるのではないかと思った。あとはキャプテンの玉山が、負けはしたがかなり部員に活を入れていたしみんな玉山に付いて良い試合をやったと思う。だから今日は、負けは負けだけど内容としては良かったかなと思う。今日に向けてはチームワークを大切にやってきた。今日の明治の応援は今までで一番良い応援の仕方ではないかと思う。うちは人数が少ないが、多いのも良いけど少ないのも少ないのでまとわりはすごく良くて、それで今チームワークも高まっている。今練習の後にみんな自発的に走っていて、そういったこともこっちが指示をしなくても新しく自分たちで始めた。今日はスコア的には1-6は1-6だけど、負けた6敗の中の三つはこれからにつながる良い戦い方をしたものだった。だから1-6は仕方のない結果ではあるが、欲を言えば玉山の試合は勝てる相手だった。次までの課題は、自分から手数が少なかったというところ。相手から来てから手が出るのではなくて、自分からいくというところかなと。精神的な問題は大丈夫だと思うし、あとは技術的な先手。今までは打って逃げる、その逃げ方がひどかったが、今年は逃げ方もうまい逃げ方をするようになってきている。次の中央戦に向けては勝敗も大事だが、それよりもケガのないように、それで出場できなくなるような負け方をしないように。あとは手と足を使って、なるべく判定で終わりたいというのが狙い。その代わり専修と慶応には全力でぶつかって、何とか2勝したいというふうに思っている。今年の目標としても、人数も少ないしとりあえずケガなく5戦戦えれば良いかなと。それで2部残留できればと思っている」

玉山
「個人としては勝てたかなと思ったけど負けてしまって不完全燃焼だった。前半の動きが悪くてエンジンがかかるのが遅かったのが敗因だと思う。最後の30秒にフルスロットルでいったが、それをもっと早めに出せればよかったなと思った。いつもはスタミナが続かなくて切れてしまうが、今日は思ったより持ったのでもっと早めにギアを上げられればよかったと思う。チームとしてはみんな緊張していて思ったような動きができていなかった。特に1年生は経験も少なく、初めての後楽園ホールでの試合だったというのもあると思う。これから経験を積んでいってもらいたい。今日は本当に勝つつもりで挑み、さらに初戦で勝ってこれはいけると思ったが、最終的に1ー6という不甲斐ない結果に終わってしまい悔しい。以前行った合宿では長い距離や砂浜を走ったり、雰囲気も部員が少ない分アットホームな感じで明るく盛り上げながら取り組めた。そのように良い雰囲気で今日を迎えたが、会場に飲まれてしまった。1年生について笹谷は3Rまで戦い抜き頑張ってくれた。高梨はいつもの実力が出しきれてなかったので、これから練習を積んで次の試合にモチベーションを上げていってもらいたい。今季は個人が勝つというよりもチームで勝つことを目指している。戦略というよりも一人一人が雰囲気を上げていき、頑張るしかない。今日の悔しい思いを糧にして次戦に臨みたい」