乗り越えた夏山15日間 冬山決算合宿実現へ/夏山合宿
山岳
2015.12.10
富士山に次いで日本で2番目の高峰・北岳登頂に成功した。体力強化を目標に毎年夏に行われる夏山合宿だが、今年は例年よりも日数を増やして挑戦。下級生は45kg以上もの重い荷物を背負い登山道を歩き切った。また、上級生は終始下級生の安全に気を配り、登山中に起こったハプニングにも臨機応変に対応。3年間登頂を逃している冬山決算合宿に向け充実した合宿となった。
先頭を切った上級生
上級生のリードと的確な判断で夏山を乗り越えた。「目的は体力強化のみ」(松本拓也主将・農=青山)と挑んだ夏山では、距離にして80㎞を超える登山道をひたすらに歩き切った。雷が発生しやすいこの時期には、予測しづらい山の天気に目を見張りながらゆっくりと歩いていく。登山7日目、前日まで降り続いた雨により計画していたルートが通行中止となってしまう。しかし、上級生の冷静な判断によりあらかじめ用意しておいた別ルートへ変更し登山を続行。次の日は無事に山頂にたどり着いた。その後も上級生が細心の注意を払いながら下山し、ケガ人も発生せずに夏山合宿を終えることができた。「今年のチームの全体像が見え、決算合宿へのイメージができた」(太田奈津季・農4=水戸三高)と登頂を逃し続けている冬山への手ごたえをつかんだ。
1年生の奮闘と成長
初めての長期合宿で意地を見せた。「1年生は元々が強い」(松木啓祐・商4=明大中野八王子)とこれまでの合宿を乗り越えてきたスポーツ推薦の小清水健人(農1=韮崎高)と一般入部の染谷智成(文1=小田原)のコンビ。これまでの短期間の合宿とは違い、15日間にわたる長期合宿ではまた新たな成長とともに絆も深まった。新人合宿で遅れが課題となっていた食事当番は、夏合宿中のすべての日数で制限時間内に終えることができた。また、最大47kgの重量を背負いながら歩く道中では心がくじけそうになることもしばしば。しかし、言葉で慰めることはなくとも背中で励まし合った。最終日の前日、最後の追い込みとして上り300mで上級生がペース上げていく中で、ペースをあげることができなかった染谷の前には小清水の背中があった。「小清水が頑張ってペース上げていたので頑張らなきゃ」と染谷も負けじとペースアップ。これには小清水も「真面目に登っていたのですごいなと思う」と称賛。下山後は、厳しい環境から解放された安心感と達成感で自然と涙があふれた。夏山合宿を通して「自分を追い込むことはできた」と染谷。体力強化に加え、精神面でも成長を感じた夏山合宿となった。
3年ぶりの登頂なるか。部の最終目標である冬山決算合宿。夏山とは違い山行中にラッセル(雪をかき分けながら進むこと)をしながら山道を進んでいく。「移動中1回スリップしただけでも下手したら死んでしまう」(松木)と一瞬の気の緩みも許されない。また、雪崩の前兆を察知するための天候把握技術も必要となる。冬の合宿での目標は「絶対に完遂すること。単純だが1番難しい」(宮武尚史・農3=琴平)。ここまで全ての合宿において順調に計画を完璧にこなし、着実に成長を遂げている。3年間逃し続けている冬山登頂に期待がかかる。
[長谷川千華]
先頭を切った上級生
上級生のリードと的確な判断で夏山を乗り越えた。「目的は体力強化のみ」(松本拓也主将・農=青山)と挑んだ夏山では、距離にして80㎞を超える登山道をひたすらに歩き切った。雷が発生しやすいこの時期には、予測しづらい山の天気に目を見張りながらゆっくりと歩いていく。登山7日目、前日まで降り続いた雨により計画していたルートが通行中止となってしまう。しかし、上級生の冷静な判断によりあらかじめ用意しておいた別ルートへ変更し登山を続行。次の日は無事に山頂にたどり着いた。その後も上級生が細心の注意を払いながら下山し、ケガ人も発生せずに夏山合宿を終えることができた。「今年のチームの全体像が見え、決算合宿へのイメージができた」(太田奈津季・農4=水戸三高)と登頂を逃し続けている冬山への手ごたえをつかんだ。
1年生の奮闘と成長
初めての長期合宿で意地を見せた。「1年生は元々が強い」(松木啓祐・商4=明大中野八王子)とこれまでの合宿を乗り越えてきたスポーツ推薦の小清水健人(農1=韮崎高)と一般入部の染谷智成(文1=小田原)のコンビ。これまでの短期間の合宿とは違い、15日間にわたる長期合宿ではまた新たな成長とともに絆も深まった。新人合宿で遅れが課題となっていた食事当番は、夏合宿中のすべての日数で制限時間内に終えることができた。また、最大47kgの重量を背負いながら歩く道中では心がくじけそうになることもしばしば。しかし、言葉で慰めることはなくとも背中で励まし合った。最終日の前日、最後の追い込みとして上り300mで上級生がペース上げていく中で、ペースをあげることができなかった染谷の前には小清水の背中があった。「小清水が頑張ってペース上げていたので頑張らなきゃ」と染谷も負けじとペースアップ。これには小清水も「真面目に登っていたのですごいなと思う」と称賛。下山後は、厳しい環境から解放された安心感と達成感で自然と涙があふれた。夏山合宿を通して「自分を追い込むことはできた」と染谷。体力強化に加え、精神面でも成長を感じた夏山合宿となった。
3年ぶりの登頂なるか。部の最終目標である冬山決算合宿。夏山とは違い山行中にラッセル(雪をかき分けながら進むこと)をしながら山道を進んでいく。「移動中1回スリップしただけでも下手したら死んでしまう」(松木)と一瞬の気の緩みも許されない。また、雪崩の前兆を察知するための天候把握技術も必要となる。冬の合宿での目標は「絶対に完遂すること。単純だが1番難しい」(宮武尚史・農3=琴平)。ここまで全ての合宿において順調に計画を完璧にこなし、着実に成長を遂げている。3年間逃し続けている冬山登頂に期待がかかる。
[長谷川千華]
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