全日本出場逃す 粘り生かせず2回戦敗退/第41回関東女子学生優勝大会

剣道 2015.09.19
 女子の全日本を懸けて行われる今試合。明大は1回戦の対北里大戦を3―0で勝利を収める。迎えた2回戦・対駒大戦は中堅までは引き分けと緊迫した戦い。しかし、2回戦から代わった副将の熊谷真純(経営2=新潟商業)が奮闘するも敗戦に終わる。最後の砦となった大将の西柚衣主将(商4=守谷)が引き分けとなり、1―0の惜敗となってしまった。3年ぶりの全日本への出場を果たすことはできなかった。

 全日本は遠い。2回戦の相手は駒大。中堅までの3人は善戦を展開して、引き分けに終わった。副将は2回戦からの出場となった熊谷。果敢に立ち向かうも、相手にスキを突かれ敗戦に終わる。後がない中での大将戦。敗北は許されない中、今回が最後の全日本への挑戦となる西に運命が託された。試合開始直後から相手との激しいぶつかり合いで、手に汗握る熱闘を繰り広げる。流れを引き寄せたいところだったが、相手にコテで1本を取られてしまう。それでも西はあきらめず、粘り強く意地を見せドウで取り返すが、試合は平行線のまま終了。1―0の惜敗。実力十分のメンバーで挑んだ今大会だったが2回戦敗退という結果で幕を閉じてしまった。

 涙ながらに語った。大将を務めた西。自身が2年生のときから逃している「全日本の切符」。部をまとめる代になり、3年ぶりの全日本に懸ける思いは人一倍強かった。西が着目したのは例年行っている練習との差別化を図ること。練習試合が少なかった過去と比べて練習試合の回数を増加、関東の他大があまり行わない関西遠征を取り入れるなど、最後のチャンスで実を結ぶことができるよう、西は積極的に取り組んだ。だからこその2回戦敗退の悔しさは試合後の西の涙が物語っていた。それでも気持ちは確実に前を向いている。今大会を振り返り「本当にやりきったな」と一言。全日本をつかめなかった学生での悔しさは、これから挑む社会人での戦いで晴らしてみせる。

 「今年こそは」(水田孝信監督)。その気持ちを胸に全日本に向けて挑んだが、惜しくも夢破れた。しかし次は今年最後の試合となる新人戦が待っている。先輩選手が果たせなかった頂点への夢。来年に向け、活躍の呼び声高い後継者が台頭することを期待したい。

[石渡小菜美]

試合後のコメント
水田監督

 「残念ながら駒澤に負けた。先鋒(せんぽう)・次鋒(じほう)・中堅はものすごく動きの良い試合をしたが、残念ながら3人引き分け。引き分けは負け。3人に1人は勝ってこないと。(メンバー選出について)いろいろ傾向とか関西遠征もしたし、そういう中でベストメンバーというか。1回戦北里大とやって、動きを見て1人変えた。作山と熊谷。動きを悪いのを1人変えた。(これまでの練習)もう全日本出場を目指してやってきた。2年間出られなかったので『今年こそは』という気持ちで挑んできた。けれども、残念ながら1―0で敗れた。4年生は今日が最後の試合になったが、後は新人戦がある。だから新人戦に向けて上位を目指したいし、また来年チャレンジして全日本出場を目指したい。(新人戦は)良いメンバー組めると思う」

西
 「今日は自分が2年生のときから全日本の切符をなくしてしまって、去年も行けなくて、自分の代になって『今年絶対行くぞ』という気持ちで、自分の代になったときから『今まで一緒のことをしていたらまた行けなくなるな』と思っていたので、例年とは違うことをやってきて、他の大学がやらないようなこととか、試合を想定したこととか、もういろんなことを取り組んで、この試合に備えていろいろ頑張ってきたが、結果がこのような形になってしまって、本当に悔しいが、後悔はしていないので、自分が一本取られた時点で勝負が決まってしまったので。その後はどう頑張ってももう覆せなかったが、その後もすごく悔しい気持ちが続いていたが、この後ずっとぼうぜんみたいな感じになるのかなと思っていたが、『結構あっさりしているな』という感じだったので、『本当にやりきったな』という感じ。(自身の代になって)やったのはよく関西の大学が関東遠征をしてくるが、関東の方から関西には遠征には行かない。自分たちは去年もおととしも、そんなに関東内だけでも練習試合に行くっていうことがあまりなかったので、関東内だけで大学におじゃまさせてもらったり、関西に遠征に行ったりとか、そういうことを積極的にやっていた。(今後剣道は)続ける。学生でやり残したことを社会人で出したいなと思う」

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