三好 全日本初出場で3位!/全日本女子学生選手権大会

剣道 2015.06.28
 関東大会でベスト8入りし、全日本出場権を決めた三好絢女(営3=麗澤瑞浪)が初出場ながら3位入賞の大健闘。決勝戦進出には惜しくも届かなかったが、日頃からの練習の成果を十二分に発揮し、快挙を成し遂げた。

 初の大舞台で快進撃を果たした。延長戦をはさみながらもなんとか1、2回戦を突破。しかし駒を進めるにつれて徐々に「気持ちがかみ合っていった」と自分の体が動いてくるようになったことを実感。その後の3回戦は前回の準優勝者を川崎(早大)相手に出コテを放ちを難なく突破。その後も順調に勝ち進んだ。関東大会で対戦した中島(順大)を相手に迎えた5回戦。「思い切って勝負しよう」と、まずはメンで一本を先取。試合中は動きを止めることなく果敢に攻撃を仕掛け続けた。最後は相手に揺さぶりをかけ、スキができたところを見逃さず、見事コテを決め、堂々の2本勝ちで入賞を果たした。次の準決勝は先日の世界選手権に出場した高橋(法大)。延長戦に持ち込むも、わずかなスキを見せてしまい敗戦を喫した。決勝戦まであと一歩の惜敗だった。しかし、終わってみれば結果は3位。初出場にもかかわらず好成績を残した。

 全国への思いを「初めて出られたのでぶつけようと思った」と三好。水田孝信監督も厳しい稽古を通じて「それなりの成果が出てきた」と、気を抜くことなく一生懸命努力する姿勢を称賛する。また、今大会そばでサポートに当たった大亀杏(商3=守谷)も「自分らしい試合ができていた」と仲間の健闘をたたえた。次は秋の団体戦が控えている。気持ちを新たに引き締め、大会までは「満足しないで一から頑張る」。三好の勝利への貪欲な追求が終わることはない。

[石渡小菜美]

試合後のコメント
水田監督

 「今日は1回戦から非常に動きも良くて、相手も良く見えていた。良い技が出たと思う。やっぱり落ち着いてできたし、相手のスキが良く見えて、それを一本にできた。初太刀を取るというのが、準決勝まで進んだ要因だと思う。関東大会の時もベスト8まで行って、それが徐々に自信につながったのと、日頃の稽古、今結構厳しい稽古をやっているから、その成果が出てきたと思う。(三好は)気を抜くことなく一生懸命やっているし、僕が昨日ちょっと感じたのは、腕が大きくなった。やっぱりそれだけきつい稽古をやっている。腕も大きくなっているし、それなりの成果が出てきたと思う。目標に向かって彼女は一生懸命努力をしている。部員全員もそうだが。「文武両全」ということで、授業をやりながら部活をやるということで、部活で大変だと思うが、それを両立していかないと。(三好に期待している部分)スピード、キレ。そういったものがあるし、また秋の予選に向けて頑張ってほしい。今までは勝ち負けがはっきりしていた。彼女に僕が試合の度に言うのは「縁を切るな」ということ。一本打ってブツッと縁を切れないように、常に縁を切っちゃだめだよと。5分間なら5分間はずっと緊張していなきゃだめだよと。というのを試合の度に言ってきた」

三好
「動き自体は体は初戦から動くなっていう感じはして、徐々に動くように動くようになってったのは自分でもわかったので、あとは試合の自分での調整の仕方とか、気持ちの持って行き方が、うまくできて噛み合ったかなと思う。予選とは違って、予選はやはり勝たなきゃいけないっていう気持ちがあるけれど、本選は出れるということに感謝して、楽しみたいと思っていたので、持っていくというか勝つに連れて楽しくできたかなとは思う。仲間の応援があって自分一人の力じゃないと思うので、最後の試合は相手の方がもちろん力はあるが、それを自分で相手の方が強いと思い込んじゃったというか、良い意味でとらえることよりも、『ああもう強いかな』っていう風にネガティブに考えてた面が最後出てしまったかなと思う。自分のスタイルとしては、真っすぐ打ってとかいうよりも、どっちかっていうとちょっとトリッキーというか、そういう技で攻めるっていう感じなので、基本を練習したからピンポイントで取れたかなと思う。ビデオは予選のやつを見たが、もうそれも初出場ということもあって、結構思い切ってできたが、どうしてもやっぱりフラフラだなと思ったので、そこをまず相手に気持ちから負けないっていうのをやれば、動きにも出てくるんじゃないのかなって思いながらやっていた。予選よりも1分試合時間が長かったが、その配分の仕方とかもあるが、予選終わってから体調管理とか、そういうのをやってたおかげで、今日は予選の時よりもうまく試合を回せたかなと思う。ある程度上に上がった時に、予選の時ここまで来たからって思いがどうしても出ちゃっていた。でももう一つもう一つせっかくここまで来たからっていう思いが出たので、予選の時よりも粘り強くできたかなと思う。(印象に残った場面)途中の2本勝ちとかもあるが、最後の試合は全部を相手に、もちろん強いが、自分よりも強い相手だが、全部を圧倒されているわけじゃないのに、気持ちで圧倒された気になってしまったので、もう少しできたかなっていうのがちょっと悔しい。どうしても足が止まってしまうっていう部分があって、今回たまたま打たれなかったが、これからやっていくと打たれるかもしれないので、そういうのを気を付けていく。(中島選手と再びの対決だが)相手も結構出てきてくれるタイプなので、もう思い切ってそこは勝負しようと思ってできた。最後取ったのはコテ。最後は何かもう一本持ってたんで、何とかこのまま時間が過ぎてくれないかなと思っていたが、取れたのでその時は何も特に考えてはいなかった。(一本取ると守りに入ってしまうのは)結構そこが悪い癖だったりするので、そういうのを無くそうかな、無くそうっていうか、そういうことをしないように頑張っていく。(高橋選手のアクシデントの際、試合が一時中断したことについて)自分ももう一回作戦練れたり、作り直せるチャンスだなと思ったので、入りの立ち上がりを狙おうと思ったが、そこは相手の攻めが強くて、技を出せなかったが、そこで崩れることはなかった。(試合の合間チームメートたちと歓談していたが)やっぱり楽しかった。気負うこともなく、まだ3年生なので。今までの悔しい気持ちとかをわかってくれているので、応援してくれるみんなのためにも頑張ろうと思ってやった。仲間の応援とか、悔しかった思いもそうだが、でもやっぱり仲間の力が一番だと思う。1、2年の頃にもう一本打つ選手になれなかったりとか、そういうのを含めて初めて出れたんで、そこでぶつけようと思った。補欠に入っていたりとかは1年の頃にはあったが、新人戦以外で勝ったのは初めて。秋の団体があるのでそれに向けて、もう一回これはこれとして、良い意味でとらえて、団体に向けてまた一からこれを糧にして、団体や全日本の出場・優勝に向けて頑張っていく。まだまだ足りないところとかは全然あるので、満足しないで、でも良いところは糧にして、またそれで一から頑張ろうかなと思う」

大亀
 「全然今までは成績を残してなくて、やっと実ったかなと、見ていて。3年間一緒にいたのでうれしかった。ただ別にたわいもない、くだらない話をしていた。それでリラックスできればいいなと思っていたので。優しい子。でも不器用。それでも頑張り屋なので、うれしい。みんなにも愛されているし。頑張っていた。偉いなって。頑張らなきゃと思う。逆に淡々として試合をしているから、すごい自分らしい試合ができていたから、そういうのが勝因なのかなと」

関連記事 RELATED ENTRIES