ルーキー山田 日本代表として大健闘/第16回世界剣道選手権大会 男子団体戦

剣道 2015.06.02
 世界に名を轟かせるルーキーだ。日本代表最年少選手として今大会に臨んだ剣道部の新星・山田凌平(政経1=九州学院)。弱冠大学1年生の次世代エースは、世界で通用する力を十二分に備えていた。

 若き挑戦者は強かった。次鋒として3試合に出場した山田。「元気よく明るく声を出してやっていこう」。その思いを胸に、最年少として自分の役割意識を持って挑んだ。若さを生かした勢いあるプレーを展開し、日本代表チームの決勝進出に向けて尽力した。中でも二刀流を用いた選手が相手の試合でも「自分のペースで試合を運べた」と振り返り、実戦経験のないものについても柔軟に対応できる実力が証明された。他の試合も2本勝ちで終えるなど、積極的な攻撃が止まらなかった。また、今回の代表チームのメンバーには、山田の故郷・北海道や、出身校の先輩選手たちが名を連ねており、憧れを抱いていた選手とともに日の丸を背負って共に戦うことの喜びをかみしめていた。試合後のインタビューでは「先輩方のおかげで勝てた」と謙遜した姿を見せるも、自らの力で日本の優勝に貢献し、見事その名を世界に知らしめた。

 山田にとって大学生初出場となる今大会は、大会史上最多の参加国と観客が詰め掛け、多くの人にその名が知れ渡った。6月には大阪で行われる全日本学生選手権大会への出場も決定している。世界への一歩を踏み出した山田が、今度は明大剣道部の一員として、絶対的エースへと成長することが大いに期待される。仲間たちとともに日本一への階段を上り詰める日は、そう遠くはないはずだ。

[石渡小菜美]

試合後のコメント
山田

 「先輩方のおかげで優勝できたと思っている。先輩方に感謝。自分は初めて世界選手権を体験したので、やっぱりいろいろな選手がいて、強い選手も手こずる選手もいたが、周りの応援のおかげで一勝、二勝できたと思う。(史上最年少だが)最初の方は意識していたが、やっぱり試合に近づけば近づくほど、自分のやらなければいけないことだとか、最年少なので元気よく声を出して明るくやっていこうという気持ちでやった。気持ちとしては、楽しい経験、苦しい経験どちらもさせてもらった。(チームにいた高校・大学の先輩について)やっぱり先輩は結果を残していると思う。まだ学生選手権や、国体予選などのいろいろな試合が残っているので、確実に優勝できるようにこれから練習に励んでいく。練習試合は好き。週1くらいで練習試合。(高校時代)北海道ではあまりできない経験を、九州でできた部分はある。(二刀流の相手について)少し練習していたのと、試合本番になると少し違うので、思い通りにはいかなかったが、ああいった瞬間にも狙えるように体勢をつくっていたので、うまく行ってはいないが、一本できたことはうれしい。二刀流は初めてやったので、調子は崩れるかもしれなかったが、自分のペースで試合を運べたかなと思う。練習試合を含めて二刀流は初めて。(今日一番良かったところ)相手にビビっていなかった。自分が挑戦者という気持ちで取り組んでいけたと思う。(同郷の先輩がチームにいたが)小学校の頃から、自分が剣道をしているときから北海道では知っていた選手なので、自分もそういう選手になりたいという気持ちはあったし、最初から憧れが大きかったので、そういう先輩方と一緒に試合できたことはうれしい。(三年後に大会があるが)また合宿が一から始まるとは思うが、世界大会の前に必ず順位に入れるように、また一から頑張っていきたいと思う。(明大剣道部の一員として)全日本学生選手権がまた控えているので、優勝できるように、またこれからこの試合を生かしてまた頑張っていきたいと思っている」

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