日体大に敗れ開幕戦黒星もルーキー工藤が初勝利/関東大学2部リーグ戦

ボクシング 2015.05.11
 圧巻の9分間だった。第2R(ラウンド)中盤、小山内の左ストレートが栗原の左顎を捉えた。相手をふらつかせると、一気にたたみかけペースを握った。右フックを的確にヒットさせ、ガードが上がるとボディーに左をたたき込んだ。ポイントでも大差をつけた勝利に「作戦通りだった」と試合後は納得の表情。ライト級で出場した小山内だが、本来はバンタム級の選手。部員が少ない明大は、アクシデントがあると階級の入れ替えで対応せざるを得ない事情があった。ライト級の制限体重は56~60kg。小山内は制限体重のほぼ下限である56.5kgしかない。そこで「1階級上げて、体も相手の方が大きいのは分かっていた」と距離を取る作戦を選択。ヒット&アウェイの戦法をとり、最後まで無傷で戦い抜いた。

 チームの成長を感じながらも、目指すはもう一つ上。「今回は接戦も多く、差が縮んでいるとは思う。けど、勝たないと」。主将として、チームに求めるのは結果。内容で相手を上回ったものの判定で敗れた内野、米澤についても「技術的には上だが、もっと前に出ないと勝てない」と分析。「もう一回チームのことを見ながら、みんなもチームのことを考えて。ポジティブに考えながら、勝利に向かっていければいい」と次節へ向け、前向きに話した。

 小柄なルーキーがいきなり存在感を見せた。1番手で登場した工藤。1Rに左ストレートを当てられ、窮地に立たされるも「全て出し切ろうと思って使い切る気持ちで、全力で打っていった」。2Rで立て直すと、3R後半、残り1分に右フック、30秒に右フック、左フックと立て続けに叩き込んだ。最終的に1Rは落としたものの2・3Rでポイントを取り返し、デビュー戦を勝利で飾った。判定が出た後は笑顔が絶えなかった。試合後は「ライトフライ級は自分しかいないので、誰と当たっても勝つつもりで今日みたいに全力を出して試合に臨みたいなと思う」と早くも先を見据えていた。

 今季の目標は2部死守。星野隆監督は「明大・慶大・早大の争いになる」と分析する。昨季と同じ2―5というスコアではあるが、日体大相手に明らかに競った戦いを見せた。開幕戦は敗れたものの、チーム力も向上を見せ、ルーキーも勝利するなど見通しは明るい。次戦の相手は平成国際大。昨季はストレート負けを喫した強豪だが「差は小さい」(星野監督)と今季は互角の戦いになりそうだ。今季も「少数精鋭の明治」が強敵に立ち向かう。

[萬屋直]

試合後のコメント
星野監督

「今日の試合は人数からしたら選手層の薄いところで、あれだけ戦えたのはよかったかなと。スコア的には2ー5で負けているが、見方によれば、3ー4、4ー3、そこまで接戦だった。去年と比べて今年の選手はかなり他校よりか相当練習している。3ラウンドになってもスタミナが切れない。フライ級の東島なんかは、いきなり倒されても3ラウンドやって巻き返した。かなり練習の成果がでている。やる前から日体大に勝とうということで、小山内主将を本当はバンタム級なんですけど、56.5キロしかない。0.5の差で上に上がった。今日の試合を見ても体格的には劣る。もみ合わないで離れて戦う、打ったら逃げて打ったら逃げてという戦法をとったのが候を奏した。最後まで無傷だった。一番良かったのは1年生の工藤、初めてのユニフォームを着てね。彼が勝たないと波に乗らない、上にはいけない。彼はどうしても勝たせたい、彼と犬島の二人は練習の一時間半前に来させて特訓した。高校のときは実績は大したボクサーじゃなかった。それでもランキングと戦えたってことは明大に入ってかなり成長した。特訓の成果は出たと思う。今年は合宿も2回やりましたけど、かなりひどいきつい練習をした。特にひどかったのは3月の11日から九十九里でやった合宿。5日間で65キロ海岸を走りました、毎日砂の上。そのかわりケアの仕方マッサージをみんなで勉強した。いい形になったと思う。かなり強い明治になったとは思うんだけど、駒不足だから。11人で経験者は8人。それでもあと2年、3年してくればいい形になるのではと。それまで持つかどうか。早慶明がビリ争いになるでしょうね。早慶明の中では一番上かなと思う。小山内にみんながついていって、今日も負けてあいさつしてたけど、自分が至らなかったじゃなくて、今日が初めてだから、これで終わったわけではないから、これからまだまだあるから、次の平成国際、それから中央、それから早稲田、慶とありますけど、なんせ勝たなきゃいけない。米澤と内野の試合は行けたかなと。1番の期待をしていた東島は去年と同じ対戦相手で負傷して負けている。リベンジだなという気持ちで、相手は3年生、自分は4年生だから勝たなきゃいけないという焦りもあって不用意に飛び込んでいったところをやられて、彼もボクシングを初めてからダウンしたのは初だったかもしれない。これで良い経験にもなって次の試合にこれが生かせればなというふうに思う。成長している。去年は技術的にはいいんだけど試合の回数が少ないから駆け引きがまだまだ、ベテランなんかが相手だとね。去年も早大の岩田となんかやったときに、岩田もボクシングをやってて倒されたのは初めてでしょう。減量苦がなければ勝てたかもしれない。だから全体的に去年よりも、先輩たちが抜けたけど、そんなに変わらない。4年生が3人卒業したけど、2勝してしてない。そのかわりに犬島と工藤を勝たせれば、その分をカバーできる。彼らが2勝なり3勝なりしてくれれば。工藤っていうのは高1のときからずっと見てたから、強くなるなと思ってた。性格もいい。本来であれば松島はライトウェルターなんだけど上にあげた。4年生なんだけど「部のために頑張ります」と快く受け入れてくれた。早慶明の争いです。うちの方が選手層は薄いけど素材はそろってる。後はケガのないように、いい粒を大きくしなければならない。(負けは)次の試合のエネルギーにもなる。私なんかが見ても米澤のは勝っててもいいんじゃないかなと。28―28の同点になって負けたのもある。日体大を食うんだと合言葉にやってたから、余計悔しかったんだと思う。平成国際にしても、中央にしても去年よりも強いとは思わない、見た感じでうちもいい勝負するかなと。2勝しないと。どうしても早慶に勝たなければいけない。スコア的には2ー5で去年と同じだけど、内容からしたらいい形になっている」

小山内
「自分の試合としては、1階級上げて、体も相手の方が大きいのは分かっていたので、距離を取って自分のペースでやろうかなと考えていた。それが上手くはまって、終始自分のペースで出来たかなと。2Rでは、パンチが効いた。今日は左ストレートが当たった。相手のパンチが見えたので、(相手を)外して当てれたので上手くいった。2Rの後半にはいいストレートが当たって、相手がふらついていたので、そこから崩せた。3R目はさらに距離をとりながら、そこで自分のボクシングが出来ればいいかなと、打ち合わなければいいかなと。自分としては良かったけど、チームとして2ー5で、せめて3-3で最後に回したかった。自分はキャプテンなので、チームを引っ張れなかったかなと。そこは申し訳ない。スコアは去年の日体戦と一緒だけど、今回は接戦も多く、差が縮んでいるとは思う。けど、やっぱり勝たないと。スコアだけを見たら結局は同じ。せめて去年よりも、スコアを縮めたかった。チームの自信につながらないので。次の平成国際大先は、去年は完敗だったので一人一人勝てるように、もう一回出直したい。(主将として)もう一回チームの全体を見ながら、みんなもチーム全体のことを考えて。ポジティブに考えながら、勝利に向かっていければいい。減量とかきつくても、いい雰囲氣で試合に臨めるように。新しい取り組みとしては、練習メニューをウェイトトレーニングや走り込みを多くた。今日は結果的にはつながってこなかった。やり方は間違ってないと思っているので、一新したてメニューを後輩にも引き継いでもらいたい。大学生になるとフィジカルが 必要になってくるので。それで当たり負けない試合というか、審判な印象的にいいので。ポイント制ではなく、優勢かどうかで10ー9とかつけているので。前に前に出れるように、打ち負けないようにしたい。それが前提だと思っていたので、練習量は去年よりも多めにしたい。日体には体がでかくて負けちゃったかなと。(米澤、内野の敗因につながったか)やっぱフィジカル面で駄目だったかなと。技術的には勝っているけど、3Rしかなくて、優勢点なので。もっと前に出ないと勝てないと、あいつら自身で、つかめたとは思うので、次につなげてもらうしかない」

工藤
「結構緊張したが、先輩方につなげられるように一生懸命頑張った。一試合目は流れを決めるっていうのもあるので絶対に勝たなければとプレッシャーはあった。1Rは打たれてとられたが、2・3で取り返して行けた。やはりガードが低かったというのもあり打たれてしまうことが多かったので今度はガードを上げて打たれないで打つボクシングを練習していって次の試合に備えていきたい。サウスポーということは聞いていたので東島先輩と対面マスをしてなるべく相手の外を取って行って、まず先に手を出してから行くっていうのと打ち合いのところで下がらないように負けないように意識した。自分は攻めて行って相手を押してプレッシャーをかけて攻めて、打たせてカウンターを取っていくというスタイルです。合宿でずっと体力のトレーニングをしていたのでスタミナの心配はなかったです。全て出し切ろうと思って使い切る気持ちで全力で打っていった。小山内先輩の組んだメニューに基づいて、しっかり体力強化して弱点克服できた。最初はスタミナがなかったんですけど、トレーニングによってスタミナも自信もついてきて今日はそれが出せた。午前に毎回10㎞走ったりダッシュしたりしてスタミナも精神面も鍛えられた。団結間、チームの統一感が感じられる。(合宿のランニングは)「進まないな」と砂浜で走っても走っても進まなかったので、ただひたすらに前の先輩に追い付けるように頑張った。判定が出るまではどうだろうなという感じだったので勝てたというときに嬉しくて、プレッシャーも感じていたので先輩につなげて少し安心もした。インターバルの時に監督や先輩からアドバイスを落ち着いて聞けた。まずは普通の通常練習が始まる前に1年生2人が集合して監督の指導の下、まずはフォームをしっかりするということに重点を置いて特訓をした。ライトフライ級は自分しかいないので、誰と当たっても勝つつもりで今日みたいに全力を出して試合に臨みたいと思う」

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