最高2部門含む4部門で1位獲得 一般入部生の活躍も光る/第52回関東学生大会

少林寺拳法
2015.05.06
 シーズン最初の大会で好成績を残した。三つある最高部門のうち二部門となる、女子二段以上の部で堀尾愛(商4=姫路商高)・岡本みさと(政経2=富士見丘)組が、男女二段以上の部でで三橋智恵(政経4=成田国際)・豊田竜大(商3=川越東高)組が優勝を果たした。また、男子白帯緑帯の部で、女子白帯緑帯の部でも1位に輝いた。4部門で1位というこの結果は「今後の部にとってプラスになる」と関谷芳久監督も納得の結果だった。新体制となって初めての大会で好成績を残せたことは明大少林寺拳法部の大きな自信へとつながった。

 最高部門での優勝を果たした。女子二段以上の部で堀尾・岡本組が1位となった。堀尾は今年の優勝で、大学1年次から4年次の関東学生大会全てで優勝し、4連覇を飾ることとなった。「意識していなかったというと嘘だが、うれしい」と満足げに語った。気持ちの強さとポテンシャルで勝利を手繰り寄せた。岡本も2連覇を果たし、次期女子エースとして素質とともに結果が伴ってきた。今大会は堀尾が岡本の実力向上を図って臨んだもの。「堀尾先輩のアドバイスを全て受け入れた」(岡本)と全幅の信頼を寄せていた。また、男女二段以上の部で三橋・豊田組が1位となった。豊田は投げなどの柔法を苦手としており、大会に向けて徹底的に苦手克服に努めた。三橋が苦手克服の練習に付きっきりで取り組んだ甲斐があり、大会前には「上位で勝負できるレベルになってきている」と自信をのぞかせていた。三橋も「(演武に)自分たちらしさがでている」と手応えを感じていた。納得の1位という結果に「うれしいの一言」と三橋。初の優勝に豊田は「こんな大勢の前で演武を披露したり、表彰されるのがうれしいとは」と感慨深げに語った。

 大学始めの拳士たちの活躍が光った。男子白帯緑帯の部で可児健太郎(政経2=春日部高)・坂田英作(政経2=明大明治高)組、女子白帯緑帯の部で井上由輝(法2=三田高出)・横山可奈子(文2=明大明治高)組が1位を獲得。全員が一般入部部員であり、主将の堀尾は「とてもうれしい。何より頼もしい」と後輩の活躍に満面の笑みをこぼした。堀尾は主将になってから、部一丸となって試合に臨むことを徹底。昨年までの総合優勝という目標は、部全員で目指すと言いつつも、どこか口だけで体育会推薦者だけの目標な気がしていたという。今年は、下級生ひとりひとりと面談し、より深い意思疎通を図った。後輩からも自分の意見が尊重され、うれしいと全員のモチベーションの向上につながった。それが今大会での優勝という結果に結びついた。

 体育会推薦者、一般入部の拳士とどちらも結果を残した今大会。早大や日体大に入賞数では数を上回らなかったものの、優勝組数ではトップとなった。次に部全体で臨む大会は11月の全日本学生大会となる。下級生や一般入部の拳士たちの実力が向上した今、さらなる好成績が期待できる。

[辻成美]

試合後のコメント
関谷監督

「簡単には優勝出来ない大会で、一番難しい部門を2つとれたことは非常に素晴らしいことだと思います。白緑2部門を優勝出来たことも、今後の部にとってプラスになります。堀尾主将は女子らしい気の使い方ができて、そのおかげで部員全員がのびのびと練習に打ち込めたのではないかと思います。その気遣いで、素晴らしい部になったのではないかと思います。1年生も10人以上入ってきて、これからが楽しみです」

堀尾
「一つ悔いが残ってしまって固めで手が滑ってしまって、それがなかったら完璧でした。 岡本には自分と組んでいるから大丈夫!いつも通りにやればいい!と安心させたかったです。今回自分は関東大会4連覇を少し意識していました。でも、岡本がそれを知るととても緊張してしまうと思い、後で言おうと思っていましたが、このプレッシャーの中で今できること全てをやってくれました。岡本はうまくなったと周りからも評価されていて、自分もよく頑張っていたと思います。 岡本の連覇も守れてよかったと思います。部としては、下級生が1位を二つ取ってくれて、すごく嬉しいし、頼もしいなと思いました。個人としましては、次の最後の学生大会で部に何か残したいと思っています。もちろん結果も狙っていきます。すごい人がいたんだよ!と言ってもらえるよう後輩に伝わる何か残していきたいと思っています。残りの現役生活でも頭に置いて過ごしていきたいです」

三橋
「うれしいの一言です。安心しました。演武前は、豊田に勝たせてあげたいなという思いもあり、プレッシャーというか今まで以上に緊張しました。演武は力を出しきれたかなと思います。決勝の前は緊張している豊田に勝てると言って、暗示をかけました笑。豊田ががんばってくれたので、よかったです。最後だからという気負いはなく、初めての組だったので新鮮な気持ちでやりました。でも最後だから勝ててよかったです。相方に恵まれてきました。明治でよかったです」

豊田
「本当にうれしいです。ホッとしました。いつもの自分たちの力を出せれば、勝てるなと思っていました。決勝の前は緊張して気持ち悪くもなっていましたが、先輩が勝てると言ってくれたので、演武は決勝の方がよかったです。学生大会はずっと二位で、一位は初めてでした。こんなに大勢の前で演武を披露したり、表彰されることがうれしいとは。武道館の真ん中で演武することができて、感動しました」

岡本
「汗がやばくて、それが悔いなんですが、今までで一番上手くできたと思います。堀尾先輩と組んでいるから大丈夫だと思っていましたが、自分がミスしたらどうしようと思っていて、でも先輩が大きく構えてくれていたので居心地が良かったです。先輩の連覇を守れてほっとしています。次は誰と組むか分からないのですが、大会が終わるごとに、反省点を見つけて、それを一つ一つ潰していって結果につなげたいです」