17年ぶり! ジンクス打ち負かし男子団体V/全関東学生運転競技大会
自動車
2015.03.22
4部門の合計で競う団体の部で17年ぶりに優勝を収めた。1年間のスタートとなる全関東運転競技大会が多摩コースで行われ、明大からは男子小型乗用の部に大森和也(理工3=明大中野)と榎並敬太(法2=東洋)、男子小型貨物の部に金子良太(法3=明大中野)と中山凱史(理工2=春日部共栄)が出場。4人ともに4位以上と好成績を残した。中でも榎並は個人で1位を取るなど奮闘を見せ勝利に大きく貢献した。
チームで打開
ジンクスを打ち破った。年度初めての大会とあって例年「全関東は勝てないジンクスがあった」(金子主将)という。その中で優勝できたのは、チーム内で高め合う雰囲気があったからだ。関東フィギュアの団体戦のメンバーになれるのはたったの4人。昨年から部員が増え、選手同士の競争は激しくなった。さらに「全員の意識が違う」と榎並が話すように、部員全員が自主的に練習に取り組むようになったことで、3月に行われた合宿を含め充実した日々を過ごした。引っ張っていく側である団体メンバーも高いモチベーションを保ち、結果として各部門で4位以上の好成績を残す快挙につながった。
優勝の立役者
「去年の自分に、やったぜと言いたい気分」。試合後にそう語ったのは、団体戦メンバーの中で唯一部門1位を獲得した榎並だ。障害物間の移動が「理想通りに行った」と言うように走行タイムは部門の中で1人3分台を記録。減点となるペナルティーも同乗者から受けたもののみと、2位と10点の差を付け1位に躍り出た。
昨年の同大会新人戦の部で6位に終わった際「同じ失敗はしない」と決心した。練習中に気付いたことはメモに取り、走りの細部にこだわった。新人戦で命取りとなったペナルティは「スマートフォンに朝晩表示するようにして寝る前と朝起きた時に見て思い出していた」と言う。そのかいあって昨年11月に行われた全日本運転競技大会では小型乗用の部で2位に浮上。リベンジ戦となる全関東に向けさらに追い込み、見事1位の栄冠を手にした。
1年のスタートダッシュを良い形で切ることができた。しかし、まだ本当の戦いは始まっていない。今年のスローガンは全日本のジムカーナ、ダートトライアル、運転競技大会の合計で競う全日本総合杯で年間王者となることだ。これからさらにチーム力を高め、全員で大学の頂点をつかみたい。
[三浦亜優美]
宮鍋正幸監督
「正直優勝は狙ってなかった。私が監督になってから関東で個人も団体も優勝したことがない。スロースターターだから関東は調子が悪い。今日はいい走りをしていた。部員が増えてきたから、選手内の競争がけっこう大変。去年まで試合に出れていた人が出れなかったりする。今まで、ほぼ決まった人が出ていたがそうではなくなっている。部もいい雰囲気。自分のことを自主的にやるようになっている。それがうまく作用している。あとは、金子主将が一人一人に自覚を持たせて色んな仕事をやらせている。下級生が動いているからそういう点でもいい。今日は榎並が良かった。全日本で優勝して今回も優勝したので実力だなと思った。自信にもなったと思う。4人とも減点(接・脱・缶のペナルティ)がゼロなことはめったにない。すごい。緊張感があるのと選手選考会が厳しいことが影響しているかもしれない。自分も出たいという下からの底上げがすごい。結果も大事だけどまずスタートラインに着くまでの過程が大事。適当なことをやってきてうまくいってもだめ。自分のためにならない。社会人になるための訓練の一つとしてやっていって欲しい。これで満足することなくやっていって欲しい」
金子主将
「本当にうれしい。今まで、自分が入部してから団体で優勝したことが一度もなかった。その前も全関東で優勝していることはほとんどないと思う。みんな完成した状態で大会に臨めた。3月の頭くらいから練習を始めて、合宿もあってその後も毎日朝から練習していた。合宿は特別なことはやっていないが、毎日朝から晩までひたすら練習できるので良かった。本番さながらの審判を付けての練習は今回もしていた。その練習をしていることは大きい。去年から選手が持ち上がりで、力が底上げされていた。結果がやっと出せたという感じ。榎並は頑張っていた。榎並は本当に理論派の選手で、感覚よりも自分で練習するたびに気付いたことをメモに書いて一つの走りを徹底的に研究するタイプ。自身としてはふがいない結果だった。うまくいったところはあまりない。今回のトラックが結構特殊な車で、後ろにアルミボディの荷台が付いていた。練習してきた何も付いていない平ボディの車と全く違う車だったので、その違いになかなか対応できなかった。後ろのタイヤがミラーで見えなくなってしまっていて、線や缶を踏んでしまったりするとペナルティの点数が増えてしまうので慎重に走った。とにかくペナルティはゼロで。その目標は達成できた。でも結果としてタイムがあまり良くなかった。慎重になりすぎてしまった。フィギュアに限らず全関東は勝てないジンクスがあった。その中でチームの士気を高める良い足がかりになったんじゃないかと思う。去年卒業したのが一人だったのも大きい。チーム一丸となって練習したし、高いモチベーションを保てたかなと思う。チームの調子はいい感じ。新2年生は、今回の練習が始まるまで本当に素人という感じだったが毎日練習する中で成長した。結果はほとんどタイムオーバーや減点過多で失格だったりだが、自分が2年の時もタイムオーバーから始まったので懲りずに頑張ってほしい。5月のジムカーナも全然勝てていないがこれを足掛かりにして、勝ってかぶとの緒を締めようというのを教訓にこれからもみんなで努力したい。ひとまずは表彰台を目指したい。今年のチームのスローガンは全日本総合杯で優勝すること。今日走った4人も、みんな何かしら課題を抱えている。本当に気持ちのいいフィギュアをできたと言っている人間はいなかったので全日本フィギュアではその点を反省して、個人の部での悔しさを晴らして1位総なめで優勝したい」
榎並
「本当にうれしい。このチームのメンバーで勝てるとは去年の今頃では予想もつかなかった。予想以上にみんな頑張ったのかなと思う。全員の意識が違う。部活もみんな来ているし毎回参加しているし自主的に練習しているし、下級生ともいい関係がつくれている。今回下級生と練習を一緒にしたのは大きい。意識が変わったのは去年広島であった全日本ダートであんまり結果が残らなかったから。そこでみんなが勝ちたいという気持ちが強くなったと思う。個人としては、去年この大会であまり結果が出ていなくて、タイムは速かったが他のところでだめで今は去年の自分に、やったぜと言いたい気分。とにかく去年と同じ失敗はしないぞという気持ちで臨んだ。去年缶に触れてしまったりしたのでそこだけ毎日、スマートフォンに朝晩表示するようにして寝る前と朝起きた時に見てそれを思い出していた。反復で頭の中に入れていた。全日本でも出たところだが、気持ちのつくり方がうまくいくようになった。それと今日はボックスから次に移動するときが自分の理想の通りに行けたのが大きかった。チームの状況は、僕がいる限りでは最高の状態。また4月に部員も増えるので一層勝ちを狙えると思う」
中山
「全関東フィギュアがシーズン初めの大会になるのでいい結果を出せて良かった。そこから調子よく頑張っていけたらなと思う。去年は新人戦で一応優勝だったが、今年は僅差で負けてしまって本選の厳しさを感じた。1位の選手とは思い切りが違った。フィギュアの練習は毎日していた。フィギュアには1番力を入れている。小型貨物にしたのは、トラック運転できたらかっこいいなという理由だけ。今はトラックのほうが好き。当日トラックが発表されて、練習してた状況と全く違くてそういう点では本番の強さとかはかなり影響したと思う。自分はどちらかというと本番に強いほうだと思う。練習していた車体と全く違うものだったのでそれは練習量で良い結果がでたわけではない。思い切りの良さが自分の強み。全日本は全関東と違ってコースが発表されてとにかく練習に練習を重ねて1位を取りにいきたい」
チームで打開
ジンクスを打ち破った。年度初めての大会とあって例年「全関東は勝てないジンクスがあった」(金子主将)という。その中で優勝できたのは、チーム内で高め合う雰囲気があったからだ。関東フィギュアの団体戦のメンバーになれるのはたったの4人。昨年から部員が増え、選手同士の競争は激しくなった。さらに「全員の意識が違う」と榎並が話すように、部員全員が自主的に練習に取り組むようになったことで、3月に行われた合宿を含め充実した日々を過ごした。引っ張っていく側である団体メンバーも高いモチベーションを保ち、結果として各部門で4位以上の好成績を残す快挙につながった。
優勝の立役者
「去年の自分に、やったぜと言いたい気分」。試合後にそう語ったのは、団体戦メンバーの中で唯一部門1位を獲得した榎並だ。障害物間の移動が「理想通りに行った」と言うように走行タイムは部門の中で1人3分台を記録。減点となるペナルティーも同乗者から受けたもののみと、2位と10点の差を付け1位に躍り出た。
昨年の同大会新人戦の部で6位に終わった際「同じ失敗はしない」と決心した。練習中に気付いたことはメモに取り、走りの細部にこだわった。新人戦で命取りとなったペナルティは「スマートフォンに朝晩表示するようにして寝る前と朝起きた時に見て思い出していた」と言う。そのかいあって昨年11月に行われた全日本運転競技大会では小型乗用の部で2位に浮上。リベンジ戦となる全関東に向けさらに追い込み、見事1位の栄冠を手にした。
1年のスタートダッシュを良い形で切ることができた。しかし、まだ本当の戦いは始まっていない。今年のスローガンは全日本のジムカーナ、ダートトライアル、運転競技大会の合計で競う全日本総合杯で年間王者となることだ。これからさらにチーム力を高め、全員で大学の頂点をつかみたい。
[三浦亜優美]
宮鍋正幸監督
「正直優勝は狙ってなかった。私が監督になってから関東で個人も団体も優勝したことがない。スロースターターだから関東は調子が悪い。今日はいい走りをしていた。部員が増えてきたから、選手内の競争がけっこう大変。去年まで試合に出れていた人が出れなかったりする。今まで、ほぼ決まった人が出ていたがそうではなくなっている。部もいい雰囲気。自分のことを自主的にやるようになっている。それがうまく作用している。あとは、金子主将が一人一人に自覚を持たせて色んな仕事をやらせている。下級生が動いているからそういう点でもいい。今日は榎並が良かった。全日本で優勝して今回も優勝したので実力だなと思った。自信にもなったと思う。4人とも減点(接・脱・缶のペナルティ)がゼロなことはめったにない。すごい。緊張感があるのと選手選考会が厳しいことが影響しているかもしれない。自分も出たいという下からの底上げがすごい。結果も大事だけどまずスタートラインに着くまでの過程が大事。適当なことをやってきてうまくいってもだめ。自分のためにならない。社会人になるための訓練の一つとしてやっていって欲しい。これで満足することなくやっていって欲しい」
金子主将
「本当にうれしい。今まで、自分が入部してから団体で優勝したことが一度もなかった。その前も全関東で優勝していることはほとんどないと思う。みんな完成した状態で大会に臨めた。3月の頭くらいから練習を始めて、合宿もあってその後も毎日朝から練習していた。合宿は特別なことはやっていないが、毎日朝から晩までひたすら練習できるので良かった。本番さながらの審判を付けての練習は今回もしていた。その練習をしていることは大きい。去年から選手が持ち上がりで、力が底上げされていた。結果がやっと出せたという感じ。榎並は頑張っていた。榎並は本当に理論派の選手で、感覚よりも自分で練習するたびに気付いたことをメモに書いて一つの走りを徹底的に研究するタイプ。自身としてはふがいない結果だった。うまくいったところはあまりない。今回のトラックが結構特殊な車で、後ろにアルミボディの荷台が付いていた。練習してきた何も付いていない平ボディの車と全く違う車だったので、その違いになかなか対応できなかった。後ろのタイヤがミラーで見えなくなってしまっていて、線や缶を踏んでしまったりするとペナルティの点数が増えてしまうので慎重に走った。とにかくペナルティはゼロで。その目標は達成できた。でも結果としてタイムがあまり良くなかった。慎重になりすぎてしまった。フィギュアに限らず全関東は勝てないジンクスがあった。その中でチームの士気を高める良い足がかりになったんじゃないかと思う。去年卒業したのが一人だったのも大きい。チーム一丸となって練習したし、高いモチベーションを保てたかなと思う。チームの調子はいい感じ。新2年生は、今回の練習が始まるまで本当に素人という感じだったが毎日練習する中で成長した。結果はほとんどタイムオーバーや減点過多で失格だったりだが、自分が2年の時もタイムオーバーから始まったので懲りずに頑張ってほしい。5月のジムカーナも全然勝てていないがこれを足掛かりにして、勝ってかぶとの緒を締めようというのを教訓にこれからもみんなで努力したい。ひとまずは表彰台を目指したい。今年のチームのスローガンは全日本総合杯で優勝すること。今日走った4人も、みんな何かしら課題を抱えている。本当に気持ちのいいフィギュアをできたと言っている人間はいなかったので全日本フィギュアではその点を反省して、個人の部での悔しさを晴らして1位総なめで優勝したい」
榎並
「本当にうれしい。このチームのメンバーで勝てるとは去年の今頃では予想もつかなかった。予想以上にみんな頑張ったのかなと思う。全員の意識が違う。部活もみんな来ているし毎回参加しているし自主的に練習しているし、下級生ともいい関係がつくれている。今回下級生と練習を一緒にしたのは大きい。意識が変わったのは去年広島であった全日本ダートであんまり結果が残らなかったから。そこでみんなが勝ちたいという気持ちが強くなったと思う。個人としては、去年この大会であまり結果が出ていなくて、タイムは速かったが他のところでだめで今は去年の自分に、やったぜと言いたい気分。とにかく去年と同じ失敗はしないぞという気持ちで臨んだ。去年缶に触れてしまったりしたのでそこだけ毎日、スマートフォンに朝晩表示するようにして寝る前と朝起きた時に見てそれを思い出していた。反復で頭の中に入れていた。全日本でも出たところだが、気持ちのつくり方がうまくいくようになった。それと今日はボックスから次に移動するときが自分の理想の通りに行けたのが大きかった。チームの状況は、僕がいる限りでは最高の状態。また4月に部員も増えるので一層勝ちを狙えると思う」
中山
「全関東フィギュアがシーズン初めの大会になるのでいい結果を出せて良かった。そこから調子よく頑張っていけたらなと思う。去年は新人戦で一応優勝だったが、今年は僅差で負けてしまって本選の厳しさを感じた。1位の選手とは思い切りが違った。フィギュアの練習は毎日していた。フィギュアには1番力を入れている。小型貨物にしたのは、トラック運転できたらかっこいいなという理由だけ。今はトラックのほうが好き。当日トラックが発表されて、練習してた状況と全く違くてそういう点では本番の強さとかはかなり影響したと思う。自分はどちらかというと本番に強いほうだと思う。練習していた車体と全く違うものだったのでそれは練習量で良い結果がでたわけではない。思い切りの良さが自分の強み。全日本は全関東と違ってコースが発表されてとにかく練習に練習を重ねて1位を取りにいきたい」
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ミスコースのない堅実な走りも入賞逃す/全日本学生ジムカーナ選手権
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