立ちはだかった豪雪 3年連続で登頂逃す/冬山決算合宿
大雪が隊を直撃
自然の猛威には勝てなかった。真冬の北アルプスに挑んだ今回の決算合宿。年末年始の寒波の影響から合宿中は終始、雪が降り続いた。「太陽がでても少しの時間だけ」(小野友香梨・農1=水戸三)という悪天候に加え、気温は常時マイナス10度ほど。ラッセル(雪をかき分けながら進むこと)をしながらの登山も視界不良や想像以上の降雪により自ずとペースが落ちた。結果的に「一つ一つの小さな遅れが最終的に大きな遅れとなってしまった」(宮武尚史・農2=琴平)と合宿を通して大雪に悩まされた。
各学年で課題明確
反省点も見られた。事前の登坂計画が重要になってくる雪山登山。隊長の長島主将ら経験豊富な上級生を中心に計画を練り、9月の夏山合宿では全計画を完遂していたことから期待も込めてハイペースな登坂計画を立てた。しかし「メンバーの力量を客観的に見ることができず、無理がある計画だった」と長島主将。「上の学年と体力的に大きな差があった」(新妻良介・農2=平塚学園)と下級生たちがその計画をこなすことができなかった。1、2年生は雪山登山の経験が浅い上に記録的大雪が重なり、上級生に比べ体力の消耗が早いのは明らかだった。そして体力不足から体を気遣う余裕が持てず、2年生の一人が凍傷になってしまう事案も発生。部員全員で挑む登山も隊の歯車がうまくかみ合わずに厳しい合宿となってしまった。
この合宿を期に山岳部は新体制が始動。新主将に任命された長坂公貴(政経3=韮崎)は「部の総合的な成長を目指したい」と意気込む。3年間遠ざかる冬山決算合宿での頂上到達。悲願達成に向けての日々はもう始まっている。
[小田切健太郎]
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