4年生の集大成、新世代へバトン/全日本学生選手権

体操 2014.08.30
4年生の集大成、新世代へバトン/全日本学生選手権


 全日本学生選手権が山口県スポーツ文化センターで行われた。男子部は団体で9位。個人では平野達哉(商2=豊浦)と石井心健(政経2=藤井)が決勝に進み、石井が種目別の跳馬で3位入賞を果たした。女子部は団体の出場は逃したが個人総合で4人出場し、決勝では個人総合で宮田千嘉(政経2=大垣商)が14位、種目別では段違い平行棒で松倉美和(文2=常盤木学園)が3位と好成績を収めた。
 
[男子団体]
 最終種目の跳馬。1番手の神谷岳義(政経4=埼玉栄)がうまく着地を決め、チームにいい流れをつくった。2番手の高木一憲主将(営4=黎明)も降り技を決めて次の選手へとつないだ。「一種目一種目感謝の気持ちを込めて演技した」(高木)と4年生にとって最後の演技となった今大会で苦手種目で見事な演技をみせた。その流れを受け、石井が危なげない演技で14.300点と高得点を叩き出した。男子団体ではゆかと鉄棒でも高得点を記録し、合計得点385.600点で昨年の得点を上回り、全体9位という結果で終えた。
 「いままでの中で最高のチーム」と神谷はいう。5月に行われた東日本インカレではチーム全体で声を出せず、流れをつくれないまま思ったような成績を残すことができなかった。しかし、今大会は、誰かが失敗しても互いに声を掛け合い、最高のチームワークの中で演技することができた。選手と応援席も一体となり一つひとつの演技に拍手と大きな歓声が起こった。「主将になってからチームの雰囲気を良くするのが目標」と高木一憲主将(営4=黎明)の目標が実を結ぶ、最高の形となった。
 
[男子個人]
 石井は得意種目の跳馬とゆかはミスなく高得点を記録したが苦手種目のあん馬やつり輪で思ったように記録を伸ばせなかった。「苦手種目をこの冬に基礎から練習したい」とこの悔しさをバネに冬は苦手種目を基礎から徹底的に取り組み、来年の全日本での1部昇格へ、課題克服を目指す。
 地元での大会となった平野は個人総合予選のゆかで着地がうまくまとまり14.250と高得点を記録し、全体8位で決勝進出を決めた。決勝では母校の応援があり「のびのびできて楽しかった」と初めての決勝を終えすがすがしい表情をみせた。

[女子個人]
 初めての決勝進出となった宮田は「緊張はあった」と得意の平均台などで小さなミスが目立った。しかし、ゆかで予選よりも高い点数を記録するなどいい場面もあった。「冬に一つひとつの技の完成度を高め、新しい技にも挑戦したい」とレベルアップのために新技への意欲を見せた。
 松倉は種目別の段違い平行棒に出場。構成難度を上げて競技に挑み、ミスなく3位と好成績を収めた。しかし「個人総合で決勝に進めなかったのが悔しい」(松倉)と昨年出場した個人総合の決勝進出を果たせなかった。来年はなんとしても個人総合でも決勝に残り、昨年の19位以上の結果を目標にリベンジを誓った。

 今回の大会で4年生は引退する。応援席には泣く後輩の姿もあった。高木主将は新チームについて「互いに応援しあい、失敗をしても責めるのではなく励まし合い、高めあえるようなチーム」を目指してほしいという。「今年の雰囲気のまま技術を磨いてさらに上を目指して欲しい」と神谷。今年のチームを受け継ぎ、新主将桑原嘉唯(商3=静岡学園)を中心に新チームの成長に期待したい。


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