ルーキー2人が全日本出場権を獲得/関東学生選手権

空手
2014.05.27
ルーキー2人が全日本出場権を獲得/関東学生選手権
 全日本学生選手権出場権が懸かった関東学生選手権が国士大世田谷キャンパスで行われた。中野力斗(法1=花咲徳栄)、古川かれん(政経1=日本航空)のルーキーコンビが全日本出場権を手にした。一方で昨年に引き続き出場を目指した栗田秀哉主将(政経4=日本航空)、金澤亜門(法4=拓大紅陵)をはじめとする上級生はあと一歩及ばなかった。

 古川がいきなり形で見せた。この日の最初の種目は形の予選。古川はその中でも最初の登場となった。予選で演武した形はクルルンファ。「1週間前にケガをして、コンディションをうまく整えられなかった」(古川)と本人はできに納得していなかったものの、形にはキレがあった。25人中2位で予選を突破し、インカレ出場を決めた。続く決勝トーナメント1回戦で演武した形はアーナン。今度もキレのある形だったが、相手が一枚上手で、1回戦敗退となった。「今後は見せる形をしたい。そのために表現力や基礎筋力をつける必要がある」(古川)と今後に向けての課題は見えた。

 またも中野が活躍した。4月に行われた東京六大学大会での準優勝に続き、中野が部内では最高の5回戦まで勝ち上がった。長いリーチを生かした広い間合いで、自分のペースで試合を進めた。3回戦は1-0と接戦での勝利となったが、「1点差でも、無理に攻めるより自分の間合いでやることを大切にした」(中野)と落ち着いた試合運びを見せた。続く4回戦は鮮やかな上段蹴りも決まり7-0で快勝。この段階で全日本出場権を手にした。5回戦の敗戦は2-2で迎えたラスト1秒、互いに技を出しあったがポイントは相手に。最後の最後で勝ち越しを許す悔しい敗戦となった。

 今日のチーム全体の結果を振り返って、栗田主将は「全体を通して足りなかったのは勢いといか、攻め」と語った。強い相手と戦うときに、いかに積極的に攻めていけるかが今後の団体戦などでも勝ち上がってくためのカギになりそうだ。

 全日本出場を決めた2人は「インカレでは試合に出るからには結果にこだわっていきたい。全国大会でも明治の名を挙げたい」(中野)、「全日本では結果を残したいが、それよりも自分のレベルアップを目指したい」(古川)とそれぞれ語った。期待のルーキー2人が全国の舞台でどんな戦いを見せるのか注目だ。全日本学生選手権は7月に大阪で開催される。

[尾藤泰平]

決勝トーナメントでアーナンを披露した古川<br /> <
決勝トーナメントでアーナンを披露した古川

試合後のコメント
栗田主将

「1、2、3回戦は勝てたが強い相手になった時になかなか取れなかった。練習量が違っているので、そこに勝つためにしっかり対策を立ててやりきれなかったことが原因。チームの中で1番良かったのは、全日本に行けるという結果もあって、中野。全体を通して足りなかったのは勢いというか、攻め。まだいまひとつかなと思う。前期はそこを重点的に個人戦を通してやって、最後の団体で結果を出せるようにしたい。個々の悪いとこも全体の悪いとこもしっかり直していきたいと思う」

5回戦まで勝ち残った中野
「残り1秒でやられてしまいましたが、とりあえず全国大会出場権を手に入れることができたので良かったなと思っています。形にはこだわらず、とにかく勝つことを意識していました。3回戦は1-0の時間が長く続きましたが、無理に攻めに行かずに自分の間合いでやることを大切にしました。これから改善していきたいところは、最後の最後にポイントを取られてしまうところです。インカレでは試合に出るからには結果にこだわっていきたいと思います。全国大会でも明治の名をあげられるようにしたいです」

キレのある形を魅せた古川
「全日本に出場できる権利をもらえたので良かったです。今日の結果には満足していません。決勝トーナメントで使った形はアーナンで、予選がクルルンファです。試合中は全く緊張しなかったです。ただ調子は良くなかったです。リズムが一緒でテンポが単調になってしまいました。今日はコンディションをうまく整えることができていなかったです。1週間前にナショナルチームの合宿があって、そこでケガしてしまい治すことができませんでした。試合にも響いたのかと思います。今後は見せる形をしたいです。表現力や基礎筋力を付けていかないと大学ではまだまだだと思います。予選で戦った山梨学院の人はキレとスピードがある中で、きっちり技を決めていたので上手でした。全日本では結果を残したいですが、それよりも自分のレベルアップを目指していきたいです」