1年生の活躍も及ばず、平成国際大に惜敗を喫す/関東大学2部リーグ戦

ボクシング
2011.06.27
 まず先陣を切ってリングに上がったのは、前回の専大戦で大学初勝利を挙げた山本(文1)。勢いそのままに戦いたいところだが、序盤から積極的に出てくる相手に対し押され気味に試合を進める。だが2R目からは大振りで攻めてくる相手のスキを狙い、徐々にペースをつかんでいく。3R目には相手をサイドに追いやり、ラッシュで畳み掛ける場面も見られるが勝負を決め切れない。「相手がガツガツ来たので合わせてしまい、最後はバテてしまった」(山本)と話すように終盤足が止まるが、最後まで諦めずに互角の戦いを見せた。結果、9-8.7の僅差ではあったが見事専大戦に続き2連勝を挙げ、チームに良い流れをつくった。

 2人目に登場するのは前回圧勝劇を見せた宗光(商2)。だが「リーチがあり、距離を取られたのでやりづらかった」(宗光)と話すように体格で上回る相手に苦戦。果敢に攻めるもペースをつかめず、効果的なダメージを与える事ができない。勝利で流れに乗りたいところだったが、判定で惜しくも敗戦を喫してしまい、流れを断ち切られてしまう。

 続く及川(政経2)は序盤、互角の戦いを見せるも、2R目以降相手の固いガードを破れず、体力を消耗してしまう。終盤足が止まってきたところを狙われ、ダウンを奪われてしまい、その後も劣勢の展開で進む。最後まで諦めずに戦う姿勢を見せた及川であったが、ポイントで差をつけられてしまい判定負け。これで明大は1-2とリードを奪われてしまう。

 悪い流れを断ち切りたい4人目には藤原(商1)がリングに上がった。今回のリーグ戦にフル出場している1年生(山本、永田、藤原)の中で唯一いまだ勝利のない藤原だが、良い内容の試合が続いていたため、いつ勝利を収めてもおかしくない。また今後に向け自信を付けるためにも勝利のほしいところである。しかし序盤からペースを握られてしまい苦しい展開に。2R目には怒涛の猛攻を受け、ダウンを奪われてしまう。最後まで足は止まっていなかったが、結局判定負けに終わり、またも初勝利をつかむことはできなかった。

 ここで負けるとチームの敗戦が決まってしまう大事なリングを任されたのは、大学初リングとなる三浦(文1)。いきなり責任重大な役目を任されたが、キレのあるパンチを繰り出し初戦とは思えないほど上々の入りを見せる。しかし同じ1年生とはいえ、既に試合を経験している相手との差なのか、徐々に攻め込まれてしまう。2R目にはダウンを奪われてしまい、完全に相手ペースに。さらに3R目にも2ダウンを奪われ万事休す。RSC負けに加え、チームの負けも決まってしまう苦い初リングとなった。

 既にチームの負けは決まっているが、3部との入れ替え戦に向け、何か一つでも収穫が欲しい残り2戦。ここでリングに上がった永田(政経1)が圧巻のボクシングを見せる。序盤から激しい打ち合いとなったが、開始2分10秒、相手が見せた一瞬のスキを逃さず鋭い左ストレートを放つ。「良い感触で当たった」(永田)というように見事相手の頭部へクリーンヒットし、KO勝利。「まだまだ大振りだったし、反省は多い」と語る永田であったが、これぞボクシングという素晴らしい試合を見せてくれた。

 今季2部リーグ戦で1試合3勝以上挙げていない明治。最終戦では意地の3勝目を期待したいところだが、7人目の小田(文2)は終始打ち込まれる展開が続く。一時、巻き返しも見せるが、結局無念のRSC負けを喫してしまった。

 今回の平成国際大戦も敗れ、屈辱のリーグ戦全敗となってしまった明治。やはり1、2年生主体のチームでは、経験豊富な3、4年生が主力の他大相手に経験不足は否めない。しかし、「入れ替え戦ではキャリアの差を乗り越えて絶対勝ちたい」(永田)というように選手たちに経験不足を言い訳にして逃げる姿勢は一切ない。逆に「今は苦しい時期だけど、自分たちが3、4年生になった時にはこの経験が生きてくると思う」(山本)とこの状況をプラスに考えることもできるが、そのためにはレベルの高い戦いを経験するためにも2部残留が必須となってくるだろう。

 7月24日に行われる3部との入れ替え戦に向け、気持ちを入れ直す選手たち。「もう勝つしかないから絶対勝ちたい」(山本)、「1Rから3Rまで前に出続け、気持ちで戦って勝ちたい」(宗光)という選手たちの言葉からも勝ちたいという気持ちがにじみ出ている。次回の入れ替え戦は今後の選手たちのために、また名門のプライドにかけても「勝利」の2文字が重くのししかかる一戦となるだろう。