法大に連勝するも、課題残る/関東大学リーグ戦

バスケットボール(男子)
1999.01.01
 第5週目は、法大との対戦。今季リーグでいまだに勝ち点がない相手との試合だけに、明大にとって負けられない戦いとなった。見事連勝することはできたものの、「勝てて当然」(塚本ヘッドコーチ)な相手だっただけに、課題が多く残るゲームとなった。
<法大1回戦>
 スタメンは、金丸主将(政経4)、駒水(政経4)、田村(政経3)、佐藤(卓・法3)、加藤(法2)。
 
 試合序盤から、金丸主将が積極的に相手ファウルを誘い、フリースローで3点を決める。その後も、金丸主将、駒水、佐藤(卓)、加藤と順々に得点を重ねていった。相手も長谷川(法大)や鈴木(法大)を中心に得点を返していくが、本学はリード譲らない。第1クォーター残り3分、田村が相手ボールをスティールすると、佐藤がパスし金丸主将が3Pシュート。1分40秒には佐藤(卓)、田村が相手の速攻を2人がかりで阻止するなど、好ディフェンスも見られた。しかし、少し流れが悪くなったのが第2クォーター。約4分、金丸主将から岸本にパスミス。若林の得意とする3Pシュートもリングに嫌われ、いまだに決まらない。そんな中でも、着実にシュートを決めていく法大。さらに金丸主将から加藤のパスでもまたもやミスが出てしまった。ディフェンスリバウンドを取り必死にパスをつなぐも、中々得点に結びつかない。すると前半残り1分半、神津(法大)が外したシュートを田村がすかさず奪い取ると、佐藤へつなぎ加藤がシュート。ようやく得点に成功する。残り35秒、金丸主将がなんなく加点し、37-33とわずかに明大がリードを守ったまま後半へ。

 後半は、金丸主将の3Pシュートで幸先よいスタートを切った。開始4分で24秒オーバータイムを奪うことに成功すると、ここで若林がようやく3Pシュートを決めた。続いて金丸主将も3Pシュート。金丸主将が相手ディフェンスを上手く交わしてボールをリングにおさめていく。第3クォーター残り12秒、田村も相手ファウルからのフリースローを落ち着いて決めた。続く最終クォーターも、明大は金丸主将を中心に得点を量産。だが同時に、「ディフェンスを改善しないと」(塚本ヘッドコーチ)と言うように、失点も多かった。入れては返されの繰り返し。残り1分で相手の得点を許すと30秒、相手のロングバスを金丸主将がカットし試合終了のホイッスル。83-69と、見事4試合ぶりの勝ち点を挙げた。

<法大2回戦>
 スタメンは、金丸主将、駒水、田村、佐藤(卓)、加藤。

 
 第1クォーターは、両者ともに一進一退の攻防が続く。昨日の課題だった、コミュニケーションがあまりとれておらず、途中、助監督から「しゃべれ!」と喝。そこから意識的に声を掛け合う場面も。第1クォーター残り2分、ディフェンス中にラインを越えて飛んで行ったボールに若林が飛びつき、明大ボールにする粘りのプレーを見せ奮闘。その後、金丸主将が軽々とレイアップを2度決め、15-12で第1クォーターを終えた。
 第2クォーターは、明大の3Pシュートが炸裂。まず、佐藤(卓)からボールをもらった若林が連続で決めると、続いて田村、金丸主将がリングにおさめ、ここで29-15と一気に点差を引き離す。半分が経過し、金丸主将が連続で再び3Pシュート。残り3分、田村、金丸主将で慎重にパスを回し、今度は秋(商3)が落ち着いて3Pシュートを沈めた。残り1分半の間に若林、目(政経1)、田村と、3Pシュートで次々にネットを揺らしていく。第2クォーターだけで32-7と失点も最小限に防ぎ、大差で前半を折り返した。

 さらに点差を離して圧勝したい後半だったが、「差があったから気がゆるんだのかもしれない。よくなかった」(金丸主将)と、前半の勢いから一変し、危なげな展開が多々見られるように。第3クォーター開始3分で、佐藤(卓)が2度連続でファウルをもらうと、チームに焦りが出始める。ターンオーバーも続き、第3クォーターでは11-13と、両チームともにロースコアな展開に。しかし、第4クォーターになると、田村がドライブで中に入り加点、金丸主将が2人のディフェンスを見事にかわしてシュートと、徐々にインサイドでの攻撃が功を成していった。「入ってよかった」(田村)と、若林から田村、目から田村と、絶妙なコンビネーションでの得点も決まる。ラスト3分でファウルによる失点がかさんでしまったが、79-53で試合は終了。昨日に続いて法大戦で白星を飾った。

 結果はもちろんだが、それよりもゲーム内容が問われた今回の2試合。選手達は、「これからに向け勢いづけられた」(駒水)と、2週間ぶりの勝ち星に喜ぶ一方で、「ミスが多かった」(金丸主将)と、悔いも残るようだった。課題はリバウンドやディフェンス、コミュニケーションとはっきりしている。次週の相手となる拓大は、5戦5勝と、法大戦よりも厳しい戦いとなるだろう。「ゾーンディフェンスを攻めれるかが今後のカギ」(金丸主将)と、拓大を分析する。1週間という短い期間で、課題を攻略した選手たちは、どんなプレーを見せてくれるのか、楽しみだ。

[中島奏子]

試合後のコメント
塚本ヘッドコーチ
「サバイバルゲームの3勝目は大きかった。今日はフリースロー15本取れて12点決められたのがよかった。リバウンドも多く取れていた。法大のエース長谷川くんがケガで出てなかったっていうのもあるけど。1年生はディフェンスでプレッシャーをかけてファウルするのも経験なのに全然できてなかったから怒りました。明日はチーム全員で目標を持ってできたらいい。今後の拓大、中大はアウトサイドシューターばかりのチームだから、リバウンドとディフェンスの改善!それとフリースロー!筑波戦が最大のポイント。なんとか8勝6敗で行きたいけど、今のディフェンスでは8勝10敗もありえる。2戦目は、前半はよかったが、後半は負けていた。第2クォーターでの得点は向こうが悪かったからで、こちらがよかったからではない。ガード陣には結構怒りました。ガードはチームの主役なので、ガードが鼓舞すればシューターも入れが逆に下を向いてればチーム全体もそうなる。(次の相手である)拓大は、特にガードの調子がいいので、ガードとの戦いになると思う」。

金丸主将
「オフェンスよりもディフェンス、リバウンドを徹底するつもりだったが、できなかった。スクリーンの渡しなども、コミュニケーション不足でもったいないミスが多かった。リバウンドで相手より10上回ったのはよかったが、本当はもっと上回っていないといけない。あとは、佐藤(卓)が軽くやれてたのがよかった。今週から大事な試合になるからみんなで練習から言い合えて雰囲気は良かったが、本番ではそれができなかった。(2戦目は)前半で点差を離せたから、後半出だしを気を付けるように言われたが、そこでミスが連発した。点差を詰められて、ぐだぐだになった。前半は引き締まっていたが、ある程度点差が離せて気がゆるみ、後半のプレーに出た。ディフェンスは前半、まあまあ機能していたが、リバウンドは昨日よりもよくなかった。拓大はゾーンで来ると思うので、ゾーンの練習を1週間かけてやりたい」。

駒水
「5試合ぶりに勝てて、これからに向けて勢いつけられた。あと3週間で6勝するのがチーム共通の目標なのでそれに向けて頑張りたい。法政は去年から出てるメンバーが少なくて、経験の少ないメンバーだったから、これまで戦ってきたチームと比べると楽だった。向こうはカットが多かったけど、ボディチェックとディフェンスをしっかりやれば対応できた。2戦目は個人的には何もしていない。チームとしては、オフェンスの流れを引きずってディフェンスもよくなかった。自分の課題は、ディフェンスや攻める回数を増やすことと、あとは落ち着いてプレーができたら。拓大は前からあたってくる小さいチーム。ガードがプレッシャーをかけてくるから、周りでもっとフォローしていきたい」。

近井(情コミ4)
「全体的には、リバウンドが取られすぎたかなという感じ。自分は、得点はあまり期待されていないと思うので、ディフェンス、リバウンドで100パーセント出し切れればいいと思う。拓大戦は、ガードが少しピンチだけど……。2―2―1、ワンプレスで仕掛けてくるらしいのでそれを突破してインサイド、アウトサイドでとれるかがカギとなると思う」。

若林
「今週、来週、再来週と6勝するのが最低目標。今日勝っても、最下位争いを逃れただけ。今日の試合(2戦目)を振り返って、第1クォーターは、昨日良かったのが、良い方向に持っていけなかった。各ピリオド20-15を目標にやっている。こっちの得点が伸びないときにどうやるかが問題。第2クォーターは3Pシュートに助けられた。第3クォーター。波がきてないときにどうやっていくか。個人としては最後のファウルがいらなかった」。

岸本
「前半から離せていい流れだったけど、後半は思うように離せなかった。今日は下級生に経験積ませられる試合だったのに、うまくバトンタッチできなくてもったいなかった。でも、コミュニケーションをとれてるからチームの雰囲気は良くなってきている。集中力をコントロールしていけばもっと楽な試合になって、全員が出場できる試合になると思う。拓大戦はミスをなくして流れをつくって、速い流れで畳み掛けたい。チームの流れを変えるキーマンになりたい。(拓大戦に向けて)長谷川というスコアラーがいるので、いかにシュートの確率を悪くさせていけるか。またチーム全体で攻めてくるので、チーム全体で守っていきたい」。

佐藤(卓)
「勝ててよかった。相手がちょっと弱かったので内容がよくなくても勝てた。自分としては落ち着いてできたのがよかった。今日(1戦目)はディフェンスとリバウンドを意識してやったので、明日も継続させてもっとよくなるようにしたい」。

田村
「1戦目はもうちょっと頑張ればもっと引き離せた。ミスで一時追い付かれてしまった。法大は長谷川が点を取るのでDFをしっかりやろうと思った。久しぶりに勝利してうれしかったが、これからもしっかりやっていきたい。2戦目も、昨日に続けて勝てたのはうれしい。前半は昨日勝ったってこともあって集中できなくて自分たちのプレーができなかった。気持ちよく終われなかった。個人的にはシュートが入ったのはよかった。チームとしてはもっとコミュニケーションとっていかないと。拓大戦は今週できなかったことを改善して、勝っていきたい」。


「今日(1戦目)は自分は特になんもやってない。前半はあまりいい流れじゃなかったけど、後半切り換えられたからよかった。明日は最初からいい入りができたらいいと思う。今日は最後にシュートチャンスもらったのにパス回しちゃったから、明日は自分からシュートしたい。信頼されて出してもらってると思うので」。

日時 試合 対戦相手 場所 結果
◆第86回関東大学バスケットボール1部リーグ戦日程◆
(結果をクリックするとその試合の記事をご覧になれます)
9月4日(土) 14:20~ 第3試合 青学大 専大生田体育館 ●47―80
9月5日(日) 14:20~ 第3試合 青学大 青学大相模原体育館 ●86―95
9月11日(土) 11:00~ 第1試合 東海大 青学大相模原体育館 ○76―74
9月12日(日) 11:00~ 第1試合 東海大 青学大相模原体育館 ○93―71
9月19日(日) 17:40~ 第5試合 日大 代々木第二体育館 ●71―76
9月20日(月) 17:40~ 第5試合 日大 代々木第二体育館 ●49―66
9月25日(土) 15:40~ 第4試合 慶大 秦野市総合体育館 ●66―87
9月26日(日) 16:00~ 第4試合 慶大 明大和泉体育館 ●80―91
10月2日(土) 14:40~ 第2試合 法大 つくばカピオ ○83―69
10月3日(日) 13:40~ 第2試合 法大 つくばカピオ ○79―53
10月9日(土) 11:00~ 第1試合 拓大 専大生田体育館 ○83―79
10月10日(日) 11:00~ 第1試合 拓大 代々木第二体育館 ●68―78
10月16日(土) 12:40~ 第2試合 中大 代々木第二体育館 ○71―48
10月17日(日) 12:40~ 第2試合 中大 代々木第二体育館 ○58―56
10月23日(土) 11:00~ 第1試合 専大 青学大相模原体育館 ●75―85
10月24日(日) 11:00~ 第1試合 専大 明大和泉体育館 ●54―61
10月30日(土) 12:40~ 第2試合 筑波大 専大生田体育館 ●46―62
10月31日(日) 12:10~ 第2試合 筑波大 戸田スポーツセンター ○84―65