純飛躍連覇逃すも、18年ぶり総合3位!/全日本学生選手権

スキー
1999.01.01
 白馬で閉じた扉は白馬で開いた。スキー部が18年前長野県白馬村で行われたインカレ以来の総合3位を獲得した。

 去年は個人、団体と優勝していた純飛躍部門が、まさかの準優勝。危ういとされた総合3位だったが、クロスカントリー部門の活躍や、西村(政経2)の4年ぶりのアルペン部門のポイント獲得などによって見事帳消しした。

 大会初日の大回転で10位入賞を果たした西村だが、1本目の滑走では28位と出遅れた。しかし、2本目の滑走では「気持ちよく滑れた。先輩の声でリラックスできた」と、全体でもトップレベルのタイムで滑り切り1本目の遅れをカバー。4年ぶりのアルペン部門のポイント獲得に「これからの明治のアルペンのためにもポイントが取れて良かった」と西村。この刺激を受ければ、ほかのアルペン陣も黙ってはいられないだろう。
 
 また同日に行われた1.4㎞のスプリントでは伊藤(政経3)が8位に入賞。今年に入り風邪をひいてしまったため、思うような調整ができなかった。調整不足からか、予選終了後のレース待ちの時間にも疲労で立ち上がることができなかった。しかし、スプリント競技のコツを「勝負所の見極め」とする伊藤。ポイント獲得のため、準決勝であえての体力を温存して滑走した。この作戦が功を奏し、次の決勝戦で力を出し切った。また、ポイント獲得の期待が懸かっていた明大クロスカントリー部門をけん引してきた下司(政経4)は、トップを走っていた準決勝中に転倒してしまい、決勝進出ならず。悔しい敗戦となった。

 大会5日目の個人ジャンプでは、去年12位に終わった丸山(政経2)が光った。この日チームトップの78.0mのジャンプを成功させ、山本(政経4)と同得点で2位に入賞。大学初の表彰台に上がった。また、澤谷主将(政経4)も6位に入賞しており、翌日のチームジャンプに期待が懸かった。しかし、早大に敗れ惜しくも2位に終わる。

 最終日はクロスカントリー10㎞×4のリレーが行われた。このレースで5位以上に入賞すれば、総合3位が決まるという大きなプレッシャーの掛かったレースだった。そんなプレッシャーをはねのけ、第1走者の時点で少し遅れてしまったものの第2走者杉沼(政経1)が5位まで順位を上げる。その順位を三浦(営1)大竹(政経3)が守り切り見事5位入賞。18年ぶりの総合3位に明大スキー部が歓喜に包まれた。この総合3位という順位に澤谷主将は「チームの雰囲気が良く、選手層が厚くなったおかげ」とチーム全員で勝ち取った快挙に思わず笑みがこぼれた。

 しかし、そんな中、第3走者だった三浦は顔をゆがめた。「入賞できず悔しい」(三浦)。総合3位とはいえ、クロスカントリー部門、アルペン部門の表彰台はゼロ。得意のジャンプも優勝を逃した。この結果に成田総監督も「去年は優勝があっての4位、今年は優勝なしの3位」と久方ぶりの3位にも気が緩むことは無かった。やはり、インカレに第1回大会から参加し続ける明大スキー部。この結果に満足することはなさそうだ。

 来年のインカレまでに課題は多くあることだろう。しかし、今回の結果に満足しない高い意識が今のスキー部にはある。きっと乗り越えてくれるはずだ。明大のさらなる活躍に期待したい。