険しい名門復活への道…総合3位に終わる/日本学生選手権
険しい名門復活への道…総合3位に終わる/日本学生選手権
四日間に渡った激闘は幕を閉じた。緊張感に包まれていたリンクには、これまで見ることのできなかった選手たちの笑顔が――。今大会を見守り続けた日光の空はそんな選手たちに応えるかのように、この日も青空であった。
3年ぶりの部門制覇へ――。名門明治の威信と誇りを胸に挑んだインカレ。厳しいことは分かっていた。「去年よりはチーム全体の力は落ちている」(富岡総合主将)。それでも選手たちは優勝を信じて疑わなかった。持てる力を全部出し切り、日大や専大といった強豪に挑み続けた四日間。すべては慣れ親しんだあの場所に戻るために――。
大会初日の500m。大会最初の種目とあり、ここでポイントを稼いでおきたいところだ。本学からは富岡総合主将、沼崎、吉本が出場。その中でも同種目で優勝を狙うと宣言していた富岡総合主将は魅せてくれた。1本目を終え、2位と好位置をマーク。2本目はバンクーバー五輪代表入りを決めた羽賀(日大)との対決を控えていた。
そして迎えた直接対決。スタートから飛ばす羽賀に富岡総合主将は必死に食らいついていく。先行を許す形であったが、最終コーナーを回ったところで並びかけ、最後の直線。だが互いに譲らぬまま、両者はほぼ同時にフィニッシュラインに飛び込む。どっちだ――。両者のタイム差はわずかに100分の4秒。2本目を制したのは富岡総合主将であった。
富岡総合主将の最終順位は2位。惜しくも優勝には届かなかった。それでも沼崎と共にポイントを獲得で、チームも日大に続く2位。2日目以降に弾みをつけた。
大会2日目。初日同様にこの日も積極的にポイントを狙っていった。まずは1000mで2年生エース小林(友)が4位入賞を果たす。今シーズン、スピードが
増したという滑りはこの日も光った。続く5000mには黒岩(信)部門主将が出場し、こちらも4位入賞をマークした。だがこの日を終えて、総合順位は3位。ポイントは獲得するが、得点圏入りは各種目一人ずつと物足りない結果に。ライバルである日大や専大は得点圏に複数の選手が入っており、選手層の厚さをまざまざと見せつけられる格好となった。
大会3日目。注目は何と言っても黒岩(信)部門主将であった。この日は得意の1万m。前回大会はわずかな差で在家(日大)の前に敗れている。今年こそは。そんな思いを胸にスタートラインに立った。
腰をかがめ、低い姿勢は決して乱れぬまま周回を重ねる。サングラスの先に表彰台の中央は見えていたかのように思われた。だがタイムは伸びず……。3位には1秒近い差をつけながらも、1位の在家には2秒離された。今年も2位とまたしても頂点には立てず……。悔しさ残る滑りとなった。一方1500mでは小林(友)が5位入賞とこの日も得点圏入りと好調ぶりをアピール。しかし団体は31点で3位の本学。上をいく日大と専大には20点以上も離され、部門優勝は絶望的となった。
大会最終日はリレーとチームパシュート。個人種目とは違った息の合った滑りが要求される種目だ。そのリレーは3日目の競技終了後にバトンの受け渡しを確認。スムーズに決まり、選手たちも自信を深めていた。
そして迎えた本番。スピード感あふれる滑りでリンクを駆け抜ける。バトンの受け渡しも練習通りに決まり、アンカーの新山へ。インカレ初出場、かつアンカーという大役で周囲も心配をしていたが、そんな不安を吹き飛ばすかのような滑りを見せた。
続くチームパシュートは大会新記録が連発するハイレベルな戦いに。だが黒岩(信)部門主将を中心に安定した滑りで2位で表彰台をつかんだ。
総合3位。今年も優勝には届かなかった……。種目別での優勝もなしと、突き付けられた厳しい現実。だがそれでも選手たちは戦い続けた。最後に見せた笑顔はそんな満足感からくるものであったのだろう。しかし悔しさも残ったのも事実。来年こそは優勝で喜ぶ選手たちの笑顔が見たい。
<選手のコメント>
黒岩(信)部門主将
悔しい……。大学のハッピーエンドとはいかなかった。優勝できなかったのは本当に心残り。でもみんなよくやった。(チーム)パシュートは2位に入れたのは大きい。来年につながる。この1年、後輩には自分のスケートに対する思いを伝えようと思った。来年は個の力を強くしないといけない。上を目指す力が明治の力。4年間、苦労させてもらった。失敗は成功のもと、という感じ。これからは来年に向けて練習を始めるし、大学じゃハッピーエンドじゃなかったけどスケート人生はこれからも続く。明治で鈴木監督の指導の下練習できてよかった。打たれ強くなったし、明治の誇りを受け継いだ。来年はワールドカップを目指す。
吉本
スケート人生が終わった実感がない。いつかまた滑るんじゃないかって気がする。自分の8割がスケートで培われてきた。調子が合わせられなくて部門優勝ができなかった。来年に期待。明治は人が足りない。練習に幅が出せないし、来年は主将も主務も(黒岩)泰成。そうやって一人に負担がかかってしまう。明治は練習 がきついからのびのびやりたいような選手は嫌がって集まらない。監督は世界で戦える選手を育てようとしているから、それについていけないんじゃないか。
新山
リレーは人生初めてで緊張した。先輩方にいい思いをして卒業してもらいたかったけど、自分の上りが遅くて負けてしまった。バトンもぎりぎりだった。勝って卒業してもらいたかったのに、先輩方に申し訳ない。
3年ぶりの部門制覇へ――。名門明治の威信と誇りを胸に挑んだインカレ。厳しいことは分かっていた。「去年よりはチーム全体の力は落ちている」(富岡総合主将)。それでも選手たちは優勝を信じて疑わなかった。持てる力を全部出し切り、日大や専大といった強豪に挑み続けた四日間。すべては慣れ親しんだあの場所に戻るために――。
大会初日の500m。大会最初の種目とあり、ここでポイントを稼いでおきたいところだ。本学からは富岡総合主将、沼崎、吉本が出場。その中でも同種目で優勝を狙うと宣言していた富岡総合主将は魅せてくれた。1本目を終え、2位と好位置をマーク。2本目はバンクーバー五輪代表入りを決めた羽賀(日大)との対決を控えていた。
そして迎えた直接対決。スタートから飛ばす羽賀に富岡総合主将は必死に食らいついていく。先行を許す形であったが、最終コーナーを回ったところで並びかけ、最後の直線。だが互いに譲らぬまま、両者はほぼ同時にフィニッシュラインに飛び込む。どっちだ――。両者のタイム差はわずかに100分の4秒。2本目を制したのは富岡総合主将であった。
富岡総合主将の最終順位は2位。惜しくも優勝には届かなかった。それでも沼崎と共にポイントを獲得で、チームも日大に続く2位。2日目以降に弾みをつけた。
大会2日目。初日同様にこの日も積極的にポイントを狙っていった。まずは1000mで2年生エース小林(友)が4位入賞を果たす。今シーズン、スピードが
増したという滑りはこの日も光った。続く5000mには黒岩(信)部門主将が出場し、こちらも4位入賞をマークした。だがこの日を終えて、総合順位は3位。ポイントは獲得するが、得点圏入りは各種目一人ずつと物足りない結果に。ライバルである日大や専大は得点圏に複数の選手が入っており、選手層の厚さをまざまざと見せつけられる格好となった。
大会3日目。注目は何と言っても黒岩(信)部門主将であった。この日は得意の1万m。前回大会はわずかな差で在家(日大)の前に敗れている。今年こそは。そんな思いを胸にスタートラインに立った。
腰をかがめ、低い姿勢は決して乱れぬまま周回を重ねる。サングラスの先に表彰台の中央は見えていたかのように思われた。だがタイムは伸びず……。3位には1秒近い差をつけながらも、1位の在家には2秒離された。今年も2位とまたしても頂点には立てず……。悔しさ残る滑りとなった。一方1500mでは小林(友)が5位入賞とこの日も得点圏入りと好調ぶりをアピール。しかし団体は31点で3位の本学。上をいく日大と専大には20点以上も離され、部門優勝は絶望的となった。
大会最終日はリレーとチームパシュート。個人種目とは違った息の合った滑りが要求される種目だ。そのリレーは3日目の競技終了後にバトンの受け渡しを確認。スムーズに決まり、選手たちも自信を深めていた。
そして迎えた本番。スピード感あふれる滑りでリンクを駆け抜ける。バトンの受け渡しも練習通りに決まり、アンカーの新山へ。インカレ初出場、かつアンカーという大役で周囲も心配をしていたが、そんな不安を吹き飛ばすかのような滑りを見せた。
続くチームパシュートは大会新記録が連発するハイレベルな戦いに。だが黒岩(信)部門主将を中心に安定した滑りで2位で表彰台をつかんだ。
総合3位。今年も優勝には届かなかった……。種目別での優勝もなしと、突き付けられた厳しい現実。だがそれでも選手たちは戦い続けた。最後に見せた笑顔はそんな満足感からくるものであったのだろう。しかし悔しさも残ったのも事実。来年こそは優勝で喜ぶ選手たちの笑顔が見たい。
黒岩(信)部門主将
悔しい……。大学のハッピーエンドとはいかなかった。優勝できなかったのは本当に心残り。でもみんなよくやった。(チーム)パシュートは2位に入れたのは大きい。来年につながる。この1年、後輩には自分のスケートに対する思いを伝えようと思った。来年は個の力を強くしないといけない。上を目指す力が明治の力。4年間、苦労させてもらった。失敗は成功のもと、という感じ。これからは来年に向けて練習を始めるし、大学じゃハッピーエンドじゃなかったけどスケート人生はこれからも続く。明治で鈴木監督の指導の下練習できてよかった。打たれ強くなったし、明治の誇りを受け継いだ。来年はワールドカップを目指す。
吉本
スケート人生が終わった実感がない。いつかまた滑るんじゃないかって気がする。自分の8割がスケートで培われてきた。調子が合わせられなくて部門優勝ができなかった。来年に期待。明治は人が足りない。練習に幅が出せないし、来年は主将も主務も(黒岩)泰成。そうやって一人に負担がかかってしまう。明治は練習 がきついからのびのびやりたいような選手は嫌がって集まらない。監督は世界で戦える選手を育てようとしているから、それについていけないんじゃないか。
新山
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