リーグ戦直前!見えた課題と収穫/関東学生選手権

硬式庭球
1999.01.01
  海の向こう遠く離れたニューヨークでの全米オープンテニスと時同じくして始まった本大会。本学からは16名が出場。間近に迫ったリーグ戦を占う絶好の機会となった。昨年悲願の1部昇格を果たした男子部。果たしてどこまで自分たちの力が通用するのか。例年以上に注目された戦いだったが、1部校の実力を見せつけられる結果となった。

 まずシングルスでは多くの選手が強豪の壁に打ちのめされた。第11シードの金城までもが1回戦で姿を消すなど、厳しい展開に。そこで先日のインカレでベスト8入りし、今大会第2シードである神谷に期待が懸かったが、3回戦で敗れベスト16止まりと少し物足りない成績に終わる。「自分のテニスができなかった」(神谷)と振り返るように、ファーストサーブの確率が低く、サービスゲームから流れをつくることができない。また相手のコースの読みにくいストロークに翻弄されるなど、終始相手ペースでゲームは進行し、持ち前の粘りのテニスが発揮できず。試合後、「負ける相手ではなかった」(神谷)と敗戦の色を隠しきれなかった。

 ダブルスも同様に結果は振るわなかった。第1シードの早大ペアとの対戦となった酒井・北浦組は序盤からサービスゲームをブレークされる苦しい戦いを強いられるなど、試合内容、スコアともに完敗。期待の佐藤・神谷組は今季公式戦で2度勝っている慶大のペアとベスト4を懸けて対戦。しかし競った展開でポイントを奪えず、大事な局面でのミスが響いた。特に相手が平行陣となった場面でロブが決まらなかったのは痛恨。結局2人はベスト8で今大会を終えた。

 昨年4部昇格を遂げた女子部も格上との対戦が続き、結果は厳しいものとなった。シングルスは出場した3人中2人が初戦敗退。“春関”に続いて同じ相手との対戦で敗れた木代は「考えすぎてしまった。体がうまく動かず、ミスにつながった」とうなだれた。ダブルスで唯一の出場となった滝村・木代組もファーストセットを奪うが、その後2セットを連取されて逆転負けを喫した。

 男子部・女子部共に厳しい結果に終わった今大会だが、リーグ戦に向けて収穫もあった。男子部ではダブルスの2回戦。佐藤・神谷組と濱中・大阿久組の明治対決が実現。 戦前では佐藤・神谷組の圧倒的有利と見られたが、濱中・大阿久組の生き生きとしたプレーが光り、敗れはしたものの勝利まであと一歩まで迫る活躍を見せた。この時点ではまだリーグ戦のメンバーが決まっていないとあって、2人にとっては良いアピールとなった。そして何よりも改めて本学のダブルスの層の厚さを証明。チームの総合力が鍵となるリーグ戦に向け、楽しみな存在となった。女子部でも福島がシングルス1回戦で2部校である山梨学大の選手に勝利。今後に弾みをつけるものとなった。

 夏からの本格的なテニスシーズン最後を飾るリーグ戦がいよいよ始まる。これまでの個人戦と違い、団体戦となる。女子部はそれに向けて8月27日から3日間の合宿を行うなど団結力を深めた。また「一戦一戦油断せずに戦う」(木代)と語るように、3部昇格へ向けて気を引き締める。一方の男子部では厳しい戦いが予想される。しかしその中でも佐藤は「(目標は)全勝です」と、クレーコートでの今大会を終え、慣れ親しんだハードコートでの戦いに思いをぶつける。昨年それぞれ昇格を決めた本学は新たなステージに戦いの舞台を移す。果たしてどんな試合を見せてくれるのか。チーム明治の挑戦が今始まる。