価値ある3位/関東学生春季リーグ戦

ホッケー
 まさかの黒星から一週間。決勝進出が叶わなかった本学は、3位決定戦に臨んだ。対戦相手は春季リーグ初戦で負けている法大、厳しい展開が予想された。しかし安定したDF陣の活躍で無失点。主将を欠きながらも層の厚さを見せ付けた。

 試合は序盤から本学のペースで進められた。沼田(法4)や徳島(理工3)が積極的に攻撃を仕掛け、得点チャンスをつくる。前半20分にはPC(ペナルティーコーナー)から小桜(商1)が先制点を決めた。

 またFW陣の活躍も光った。今季本学は得点直後、気が緩んだ瞬間に一気に攻め込まれ失点というシーンが多かった。しかしこの日は藤波(理工4)を中心にゴールを守り、ゴールチャンスをつくらせない。失点から流れを奪われ逆転負けした早大戦から一週間、問題点を修正した成果だろう。
 
 後半になっても本学の勢いは止まらない。後半5分には小桜が2得点を決め、チームを盛り上げた。試合終盤、後がない法大の猛攻撃が始まったが、FW陣とGKの荒川(政経2)が焦りを見せず無失点に抑えた。

 試合後、小池コーチは「結果は昨年の準優勝より下の3位。けど今年は今までになくチームがまとまって、次にいい形でつなげられた。価値ある3位」と太鼓判を押した。またコート外から試合を見守っていた遠藤主将(政経4)も「本当に強くなったんだ、って外から見て実感した。決勝に行けなくて悔しかったけど、王座選手権では優勝する!」と意気込む。遠藤主将に代わりキャプテンマークを付けて試合に臨んだ副将・松村(商4)は「法大は一回負けた相手だったけど、前よりやりやすかった。リーグを戦う中で成長したのかな。形ができてきたと思う」と話した。

 勝利を挙げ有終の美を飾ったチームだが、課題もある。「3点目を決めて相手の息の根を止めたかった。もっと厳しい戦い方しないと、山梨学大など上位校には勝てない」(小池コーチ)。
 
 そのためにはセットプレーの精度を上げなくてはならない。この日本学は6回PCのチャンスを得るも、ものにしたのは1回。前回の早大戦は6回ある中で一度も決められなかった。コーナーで確実に得点できれば、もっと有利に試合が進められるだろう。

 春季リーグも終わり、次に控えるのは全日本王座決定戦。全国の上位校しか出場できないため、リーグ戦よりも苦戦を強いられるのは間違いないだろう。しかし「強くなっているという実感が今年はある。何か一つタイトルが欲しいし、春季リーグ優勝できなかった分頑張る」(遠藤主将)と、志は高い。チーム改革3年目、ようやく「展開のホッケー」が浸透し結束が強まっている。勝つなら今、勝負の年だ。一ヶ月後の成長ぶりに期待だ。


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