(4)古豪復活!陰で支えた選手――澤谷悠造

スキー
1999.01.01
 団体戦が始まり、各選手がウォーミングアップを始める中、澤谷はジャンプスーツに着替えず、じっとその時を待っていた。
それは2日前、個人戦前夜のこと。監督から団体戦のメンバーが発表された。遠藤(政経4)、佐藤(営4)、山本(営3)…。そこに澤谷の名前はなかった。このタイミングで発表したのには、これをバネに翌日の個人戦で良い結果を残して欲しいという、監督の思惑もあった。直後は「正直へこんだ…」と話す澤谷であったが、翌日には「集中できた」と、結果的にうまく切り替えることができた。
そして迎えた団体戦当日。「ここまできたら、サポート役に徹して、みんなの力になりたい」。澤谷が見守る中、明大が4年ぶりの優勝を決めた。「他のチームとは比べものにならないくらい、練習してきた。今は凄く嬉しい。1年間やってきて本当に良かった」。選手たちと抱き合う澤谷の顔には、満面の笑みがこぼれていた。