(8)明治の未来を担うNo.1ルーキー 謝敷正吾

硬式野球
1999.01.01
(8)明治の未来を担うNo.1ルーキー 謝敷正吾
 関西の名門・大阪桐蔭高で二度の甲子園出場を果たした謝敷(商1)。2年生で出場した時の打率は4割を超え、3年生では本塁打を放つなど、優れたバッティングセンスを持つ選手だ。「苦しいことに耐えてきた、という自信になった」という大舞台の経験を経て、さらなる成長のため本学へ入学した。
 「一年生だから打てなくても仕方ない、と思われたくなかったし、チャンスで使ってくれた監督の期待に応えたかった」と振り返る春季リーグ戦。謝敷は対早大戦の9回表に代打として出場、早稲田のエース・須田から左中間に安打を放つという華々しい神宮デビューを飾った。続く2回戦でも代打で出場。昨夏の甲子園で対戦し敗れ、「同じ一年生として負けたくない」と対抗意識を見せる斎藤佑樹との再戦に臨んだ。因縁の対決とも呼ばれる二人の対戦に、神宮が大きく湧(わ)く。二死満塁、絶好のチャンスに謝敷のリベンジが期待されたが、結果は惜しくも三振。これからの東京六大学野球を担っていくであろう1年生同士の勝負は、斎藤に軍配が上がった。しかし謝敷も翌週の対法大戦では初のスタメン入りを果たし、二死満塁で走者一掃の二塁打を放つなど、ヒーローインタビューを受ける活躍を見せた。自分の打撃の持ち味を「長打力ではなくて、間を抜ける一打を打つ」ところだという彼は、存分にその実力を発揮し、初のシーズンを終えた。
 大学野球のスタートを順調に切り、この夏の高森合宿のメンバーにも選ばれた謝敷。これまでは二塁手だったが、一塁手として参加。「秋は自分の力を確立してスタートから出たい」と意欲も十分に合宿に臨んだ謝敷は、秋、大きく成長したに姿を見せてくれるに違いない。4年間の目標は主軸で打つこと。そして、「斎藤佑樹に勝つ。それで早稲田より多く全国に行く」という堂々の宣言どおり、闘志に満ちた謝敷の打撃が、明治を日本一へと導いてくれるはずだ。

◆謝敷正吾 しゃしきしょうご 商1 大阪桐蔭高出 177cm・80kg 右/左 内野手
対法大戦では一年生ながらスタメン入りを果たした、ルーキーの中でも特に有望な謝敷。「先輩をけ落とすぐらいの気持ちで」と強気の姿勢をみせる彼の今後の活躍に期待だ。

☆「ルーキー特集07」は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。