対抗戦初黒星 帝京大に完敗/関東大学対抗戦Aグループ

ラグビー 2023.11.20

  『真っ向勝負』をテーマに掲げ、昨年度の王者・帝京大との重要な戦いが行われた。前半は果敢に攻め込むも得点になかなかつながらず、8―22で折り返す。後半も帝京大の勢いは止まらず、次々と得点を許し、11―43と苦しい結果に終わった。「気持ちの面で焦ってしまった」(右プロップ為房慶次朗・文4=常勝学園)。メンタルなどの課題が浮き彫りとなり、明早戦に向けて見つめ直すきっかけとなった。

 

◆11・19 関東大学対抗戦Aグループ(秩父宮ラグビー場)

▼対帝京大戦

 明大11{8―22、3―21}43帝京大○

 

 試合開始早々、帝京大ペースで試合が展開。しかし前半3分、その流れを断ち切るジャッカルを左プロップ床田淳貴(情コミ4=桐蔭学園)が成功させる。明大の流れに持ち込みたいところだったが、その後帝京大に先制を許してしまう。反撃をしたい明大は前半9分、ゴールライン前のマイボールラインアウトから左センター秋濱悠太(商3=桐蔭学園)が反応するも、得点につながらず。それでも直後のマイボールラインアウトの好機からモールを組み、フッカー松下潤一郎(法4=筑紫)がグラウンディング。「2回目のモールはしっかり形を作って、空いている方向にみんなでまとまって行けた」(松下)。その後も敵陣でプレーを繰り広げ、好機を生むがミスが続く。「自分たちのアタックをいい形で出すことはできたが、トライにつなげることができなかった」(秋濱)。なかなかトライを取ることができず苦しい時間が続いたが、粘り強い攻撃で反則を誘うと、左センター平翔太(商2=東福岡)がペナルティーゴールを決め、1トライ差までつめ寄る。しかし、前半終了間際、フルバック池戸将太郎(政経4=東海大相模)がシンビンになり、一人欠けて苦しい状況の中失点を許す。「8―15から8―22にされたところは、集中が少し切れてしまった」(スタンドオフ伊藤耕太郎・商4=国学院栃木)。明大ペースに試合を展開できず、8―22で前半を終える。

 

 「絶対に逆転しよう」(松下)と挑んだ後半。敵陣でのセットプレーでミスが続き、チャンスをものにできない。そのスキを突く帝京大のアタックに苦しみ、点差が開いていく。「ミスをそのまま相手の流れに持っていかれた」(左フランカー森山雄太・政経4=東福岡)。その後、リザーブメンバーも加わり、試合の流れを変えようと試みた。「後半に入った人がしっかり流れを変えないとと思い、しっかり頑張ってタックルに行きまくろうと思っていた」(中山律希・政経4=天理)。だが、帝京大の流れを変えきれず、11―43と今年度関東大学対抗戦(以下、対抗戦)初黒星を喫した。

 

 試合を通して、いつもはあまり見られないラインアウトでのミスなど、細かいミスが見られた。「帝京大との試合となると、気持ちの面で上がってしまう。詰め切るところを詰められず、結局ミスで終わった」(床田)。その一方で、フィジカルが強い帝京大相手にいいディフェンスを見せたところもあった。「ディフェンスは良かったが、継続力がなくてインパクトがなかった」(左ウイング安田昂平・商3=御所実)。次は、対抗戦最終戦・明早戦だ。この悔しい敗戦を機にさらなる進化を遂げる明大ラグビー部に期待がかかる。「今回ペナルティーは結構少なくいいディフェンスができていたので、そこはまず継続する。あとはブレークダウンで、もっとファイトできたらディフェンスがもっと良くなると思うので頑張りたい」(ゲームキャプテン・左ロック山本嶺二郎・法4=京都成章)。これからも廣瀬組の負けられない戦いが続く。

 

[井垣友希]


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