
東洋大を打ち破る セカンドリーグ1位通過/関東大学リーグ戦
〝氷上の格闘技〟の名にふさわしい1戦だった。序盤から攻守の激しい試合展開だったが、GK中村柊志綺(政経4=北海道清水)を中心とした堅い守りで相手の得点を阻む。キルプレーでピンチを迎えることもあったが、チーム一丸でセカンドリーグの集大成と言わんばかりの活躍を見せ、見事勝利を収めた。
◆9.2~11・26 関東大学リーグ戦(ダイドードリンコアイスアリーナ)
▼11・18 対東洋大戦(ダイドードリンコアイスアリーナ)
〇明大5{2―1、0―0、3―1}2東洋大
セカンドリーグ全勝で最終戦を迎えた。相手はファーストリーグでは1-4で敗北を喫した東洋大。第1P開始早々、攻守の入れ替わりが激しく、スピード感のある試合展開に。「結構焦った部分があって、自分たちのペースに持っていくのがすごく難しかった」(DF成瀬翼・商3=埼玉栄)が、キルプレーであっても強固な守備で相手の得点を許さなかった。東洋大の攻撃時間が長くなる中、開始6分ごろ、明大が攻撃のために前に出る。ゴール前の混戦から外に出たパックをFW石井佑空(文4=白樺学園)が打ち抜き先制点を獲得。そしてフェイスオフの直後、相手のディフェンスをかわしてDF阿部颯(法2=釧路江南)、FW三浦稜介(政経4=駒大苫小牧)とパスをつなぎDF竹谷莉央人(営4=白樺学園)が左サイドからのシュートで2点目を決める。怒涛の2連続得点にチームが沸くものの、相手は強豪・東洋大。素早い攻撃で1点を返されてしまい、点差を縮められる。その後も東洋大の攻撃は続いたが、中村を中心に「ピンチを守ることができた」(中村)。好守備を発揮し、第1Pを終えた。
続く第2Pでも守備陣の活躍で無失点に抑える。最終Pでも両者の勢いは衰えず、より激しさを増す展開となった。1点差という油断できない状況で変化が起きたのは開始11分ごろ。パワープレーに入り明大優勢の状況下で、FW井口藍仁(商2=埼玉栄)が相手を振り切り左サイドを駆け上がると、それに合わせて成瀬も上がり、井口からのパスを受けて正面からシュート。「藍仁からのいいパスで、綺麗に得点できる自分の1番得意なポジションだった」(成瀬)と連係プレーを見せる。しかし、その後明大はペナルティーにより7分間のキルプレーを迎える。この時点での残り時間はおよそ8分。ほとんどの時間を数的不利の下で戦うこととなった。「まず5分間はしっかり守ろうという話をした」(井口)上で「リラックスしていつも通り、冷静に守れば絶対大丈夫だという声掛けをベンチでしていた」(FW丸山詳真主将・商4=北海道清水)とチーム一丸となりピンチに立ち向かう。実際、1失点したものの「そこで硬くならずに、1点取られてもすぐに切り替えて次のプレーに集中できていた」(丸山)。その言葉通り失点から約3分後、相手のこぼれたパックを井口が奪いアタッキングゾーンへ駆け上がると、GKと1対1の状況でゴール。その後、東洋大はGKを下げ6人攻撃を仕掛けるが、GKのいないゴールに向かって成瀬が自陣ゴール裏からの超ロングシュートを決め、ダメ押しの5得点目。セカンドリーグ全勝のラストピースを埋めることとなった。
相手の攻撃時間が長かったのにもかかわらず守備の強固さを見せ、確かな実力を示した一戦となった。「1試合1試合に課題があり、修正して次の試合でそこをしっかりプレーで出すことが多く、そうしてチームが少しずつ成長している」(丸山)。今回勝利を収めた東洋大だが、強敵であることに変わりはない。ファイナルリーグの最終戦まで油断することなく突き進み、優勝する姿に期待がかかる。
[中川美怜]
試合後のコメント
丸山
――試合前のチームの雰囲気はいかがでしたか。
「前回の試合はみんな緊張してプレーしていて、それで硬くなってしまっていました。この試合ではとにかくリラックスして、東洋大が相手だからといって変に守りに入ったりせずに楽しんでやろうと伝えました」
――ファイナルリーグへの意気込みをお願いします。
「ファイナルリーグは中大、法大の順番で始まり、その2試合をしっかり勝てれば優勝を決められると思います。ただそういう優勝を追いかけられる立場になるとポロッと負けたりすると思うので、しっかりと集中して優勝を決められるよう1週間練習していきます」
中村
――攻撃力のあるチームと当たる際、中村選手の役割は重要になってきますがその点はいかがですか。
「自分で言うのもなんですが、良くも悪くもキーパー次第というところはあると思っています。自分の調子というのがチームの勝敗に関わってくるので、コンディションの調整は入念にやるようにしています」
――そういった時はどのような気持ちで臨まれますか。
「やはり自分の役割が大きくなるので緊張もするのですが、強くて攻撃力のあるチームを止める楽しさもありますし、やはり意識はしますね」
成瀬
――東洋大に向けて準備してきたことがあれば教えてください。
「中大、法大、早大などに勝っていい流れになって、毎回東洋大戦で落ちるというのが明大の今までの流れだったので、出だしからしっかりやろうと準備はしてきました。あとは課題の得点力というところですね。今回は5点も取れたので良かったなと思います」
井口
――今回第1Pで2点先制できたというところはいかがでしたか。
「作戦通りできたかなと思います。絶対立ち上がりから足を動かしていこうと話していました。試合前のアップでちゃんと走っていたので、走るところからできたかなと思います。入りの部分を意識していたから最初からよく動けて得点できたと思います」
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