女子シングルス2人を残し、明大勢の大半がベスト16で終戦/関東学生選手権4日目

硬式庭球 2023.11.17

 関東学生選手権(以下、夏関)4日目。男女シングルス4回戦と男女ダブルス3回戦などが行われ、ベスト8を懸けたハイレベルな戦いが繰り広げられた。試合の結果、明大勢は女子シングルスの鈴木渚左(国際3=野田学園)女子部主将と丸山愛以(商2=四日市商)がベスト8進出。その他の選手はベスト16の成績で今大会を終えた。

 

◆11・13~19 関東学生選手権(大宮けんぽグラウンド)

▼11・16

[男子シングルス4回戦]

 鈴木久 0{4―6、1―6}2 髙(日大)

 

[女子シングルス4回戦]

鈴木渚 2{6―1、6―2}0 齋藤(亜大)

丸山 2{6―1、6―3}0 中川(山梨学大)

 

[男子ダブルス2回戦]

太田・今里組 2{7―6、7―6}0 木原・栗山組(早大)

 

[男子ダブルス3回戦]

 太田・今里組 1{2―6、6―1、11―13}2 森田・永山組(早大)

 鈴木久・大野組 0{3―6、5―7}2 中村・山本組(筑波大)

 

[女子ダブルス2回戦]

鈴木渚・五十嵐組 2{6―1、6―1}0 上田・岩佐組 (山梨学大)

 

[女子ダブルス3回戦]

 吉田華・長谷川組 0{1―6、0―6}2   田村・稲葉組(駒大)

 鈴木渚・五十嵐組 1{3―6、6―2、11―13}2 児山・齋藤組 (亜大)

 

【男子シングルス4回戦:鈴木久統(政経3=湘南工科大付)VS高悠亜(日大)】

 ベスト8を懸けた戦いを制することができなかった。全日本学生選手権(インカレ)ベスト4の格上相手に対して「チャレンジャー精神で入れたので、気持ちは結構楽だった」。序盤はテンポの速いラリーに食らいつき、互角の戦いを繰り広げる。その中でも相手の豪速球を拾ってショートクロスに決め球を放つなどスーパープレーを見せ、応援していた部員をうならせた。キープとブレークを繰り返し、カウントは4―4。しかし「大事なところでボレーのミスがあって、そういうところはやはり差が出てしまった」。そこから2ゲームを連取され、4―6で第1セットを奪われた。

 

 第2セットでは、相手がさらに勢いづく。「どんどん(相手の)気持ちが楽になって、たくさん打ってきたので、あそこまでいったら手がつけられないなっていうのが正直なところ」。フォアが得意な相手に対し、バックサイドに積極的に打ち込むが、回り込まれてフォアを打たれてしまう。勢いを止めることができず、カウントは0-4。5ゲーム目では相手のミスを誘って1ゲームを報いるも、最後は1―6で敗北した。

 

 明大男子シングルス最後の希望であった鈴木久は、夏関ベスト16という結果に。それでも「最低限の結果は残せた」。4回戦まで勝ち上がったという自信を胸に、12月の全日本学生室内選手権(以下、インカレインドア)へ挑んでいく。

 

【女子ダブルス3回戦:鈴木・五十嵐唯愛(政経2=四日市商)組VS児山心美・齋藤瑠奈組(亜大)】

(写真:試合中の鈴木渚(左)・五十嵐組)


 逆転勝利には一歩及ばなかった。9月の関東大学女子1部リーグ戦(以下、リーグ戦)をもって新体制となったことに伴い、ダブルスのペアも変わった明大。そのうちの1組である鈴木・五十嵐組は、今大会での優勝を目標に練習を重ねてきた。大会4日目のこの日は、前日から続いていた2回戦の再開試合、さらに鈴木渚はシングルスの試合もこなし、2人は午後の今試合に挑んだ。

 

 試合はキープ合戦の立ち上がりで、第4ゲームまで両者譲らずゲームカウント2―3に。しかし鈴木渚のサービスゲームとなった第5ゲームは、ダブルフォルトも響きジュースの末にキープできず。流れを渡してしまい3―6で第1セットを落とした。続く第2セットは「唯愛(五十嵐)が『ロブを使った展開の方がポイント取れている』と言ってくれた」(鈴木渚)ため、しっかり打ちつつもロブを使って展開するプレーを本格的に実践。「リズムよく2人のプレーができたので、ポイントが取れた」(鈴木渚)。第1セットとは一転、今度はカウント6―2と圧倒し、勝負は最終10ポイントタイブレークに持ち越された。序盤は第2セットの勢いそのままにカウント5―1と大きくリード。その後は競り合うもカウント9―7とし、2度のマッチポイントを握った。しかし「あと1本となった時に、それまでのプレーができなかった」(五十嵐)。ダブルフォルトとリターンミスが重なり、カウント9―9に並ばれると、最後は巻き返すことができず。カウント11―13という僅差での敗戦となった。

 

 「結果としてはとても悔しいが、最初組むってなった時よりは練習を重ねて良くなった」(五十嵐)。ドロー数の違いなどがあるものの、昨年度の夏関と比べれば両者とも戦績を落とす形となった2人。しかし、今大会を通してペアでの連携を深めるなど、収穫もあった。「全国の大会でベスト8以上を狙えるようにしたい」(鈴木渚)。ペアが今後も続くかは未定ではあるが、今度彼女たちが姿を現すときは、さらに成長したプレーを見せてくれるに違いない。

 

 大会4日目を終え、残るは女子シングルスの2人のみとなった明大。悪天候の予報により順延となる大会5日目は、鈴木渚と丸山による明大対決の女子シングルス準々決勝が予定されている。関東王者に向けてベスト4進出を決めるのはどちらか。注目の一戦に期待が高まる。

 

[春木花穂、渡辺悠志郎]

 

試合後のコメント

鈴木久

――自分のプレーを振り返って良かったところを教えてください。

 「今日の良かったところは、途中何度か回り込まれていたんですけど、フォアのクロスを打って前に出て、決めるっていうのは結構相手も効いていて、そこはすごく良かったところです。逆にもっと使えたんじゃないかなっていうところもありました」

 

――この大会を通して成長した点とかはありますか。

 「やはり自信になりました。この最上級生が少なくなった中で、僕らがほぼ最上級学年なので、(結果は)良くなかったですけど、その中でもやはりしっかり16位以内に入れたことは、良かったかなと思います」

 

――インカレインドアに向けての目標をお願いします。

 「インカレインドアは最低ベスト8を目指して、みんなこの大会(夏関)よりも 多分ギアを上げてくると思うので、その中で引かずにベスト8に入れるように頑張ります」

 

鈴木渚

――ペアの連携は今日いかがでしたか。

 「自分も唯愛もそうなんですけど練習から考えてやるタイプで、ファーストセットは『なんで取れてないんだろう』って思ってすごい悩んで、ネガティブな発想が多くなってしまいました。でも唯愛が『ロブ使った方がポイント取れています』みたいな感じで、唯愛目線でぽんとアドバイスをくれるので、それが私にもはまって『あ、分かった』って言って、 それを増やすことによってまたポイントも取れ出しました。唯愛が発言してくれることで、自分は結構考え方を変えることができて、いい形に持っていけるなって今日思いました」

 

――シングルスの意気込みをお願いします。

 「優勝目指してやってきたので、目の前の一戦だけに集中して頑張っていきたいって思います」

 

五十嵐

――今日の試合中のプレーはいかがでしたか。

 「ダブルスって基本スライスは使わないんですけど、相手の前衛がほとんど出てきてなかったので、浅いボールはスライスを使えたから使ったっていう感じでした。ロブは相手の嫌な展開にするために、ストレートロブを使って相手を振り回すのが効果的だと思ったので、そういう面では多彩にプレーをしていたかなって思います」

 

――今後の目標を教えてください。

 「まず今年のリーグ戦で結果が散々だったので、リーグ戦でしっかり勝てるようにシングルスも練習していかないとなと思います。ダブルスはまだ全然、大学に入って始めて、練習するごとに上達はしているんですけど、まだ試合で自信が持てていないところがあるので、もっと練習していきたいなと思います」


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