
男子は初黒星 女子は専大相手に激戦の末勝利/関東大学秋季リーグ戦
9月16日から開幕した関東大学秋季1部リーグ戦もいよいよ終盤に差し掛かった。男子は現時点で黒星はなくリーグ内2位、女子は1敗で4位につけている。共に好順位につくための大事な4試合目、迎える相手はそれぞれ筑波大と専大。男女とも第3シングルスまでもつれ込む激戦を繰り広げる。必死に食らいつくも最終的には男子は2-3で惨敗、一方女子は3-2で勝ち切ることに成功した。
◆9・16~18、9・23~24 関東大学秋季リーグ戦(日体大米本記念体育館)
▼男子
藤原〇2-1松久
百上〇2-1中村
宮下怜・柳川組1-2〇藤澤・長渕組
菊川・吉岡組1-2〇野口・安保組
宮下怜1-2〇長渕
▼女子
田代1-2〇坂井
高橋〇2-0杉本
中村・本田組〇2-1坂井・杉本組
松本・宮下彩組0-2〇日笠・加藤組
杉山〇2-0飯田
第1シングルス、藤原は接戦の末第1ゲームを先取することに成功。しかし第2ゲーム、相手のサイドライン上際どいハイスピードのスマッシュを取り切ることができず、何度も同じ形で相手に得点を許してしまう。点差を詰められると自分のプレーができなくなってしまうと今大会の日大戦でこぼしていた藤原。今試合も同様に、相手のプレッシャーに押され、攻めることができなくなる時間帯ができてしまった。しかし第3ゲーム、藤原は攻めの形を崩さずに序盤からリードすることに成功すると、そのまま差をつけてゲームを獲得。2-1で明大に1勝目をもたらした。第2シングルスの主将・百上拓海(政経4=埼玉栄)は20-22で惜しくも第1ゲームを取りこぼしてしまうが、2ゲーム目以降、甘い球を見逃すことなくアタックし続け徐々に点差を広げると、21-7、21-15とゲームを獲得し勝利。明大をより勢いづけた。
第1ダブルスは宮下怜(政経2=埼玉栄)・栁川蓮(商2=瓊浦)組が、こちらもフルセットの激闘を見せた。第3ゲームに突入すると、序盤から5-10と相手に大きなリードを与えてしまう。同点に追いつく場面も見られたが、なかなか決め切ることができずに18-14でゲームは佳境へ。焦りがあったかミスも増え、21-15でゲームを落とし、1-2で敗れた。「低い展開で押されてレシーブも交わされてしまった」(宮下怜)。その後の第2ダブルスも敗れてしまった明大は、第3シングルスまで決着がつかず。ラストの試合はまたもや宮下が激戦を繰り広げた。第1ゲームは10点しか獲得できずに終わってしまうが、第2ゲームではイーブンな状況が続く時間が多い中でも着実にスマッシュを決め続け、21-16でゲームを奪取。最終ゲームにもつれ込むと、宮下は2試合目ということもあり動きに疲れをうかがわせた。序盤は追いつけていた相手の速い球に手が届かず、13-21と差をつけられてしまい1-2で敗れた。
女子の第1シングルスは田代葵楓(商2=埼玉栄)。第1ゲームを17-20でリードされていたにもかかわらず必死に食らいつきジュースに持ち込むと、そのまま2点連取し22―20で勝ち越す。しかし一歩及ばずゲーム数1―2で惜敗を喫してしまう。負けの流れを断ち切りたい明大、続く第2シングルスは高橋千夏(商4=甲斐清和)が圧倒的な実力差を見せつけ2―0で快勝すると、第1ダブルスの松本・宮下彩組も着実に自分たちのプレーで得点を重ねていく。手に汗握るラリーを幾度と繰り広げるが、第1ゲームを20―22で落とすと、相手の勢いを止めることができずに0-2でストレート負け。専大相手に後がない状況となった。
第2ダブルスの中村優希(文4=青森山田)・本田胡桃(政経3=埼玉栄)組は第1ゲームを落とすと、そこから挽回。「1ゲーム目は肩に力が入ってしまい思うようなプレーができなかった。取られてからハッとしてやっといつも通りのプレーができるようになった」(中村)。第2ゲームは相手に一度もリードを許すことなく点差を広げていき、21-16で勝ち取る。最終ゲーム、普段からフルセットになることが多い中村・本田組にとって、ここを勝ち切ることができるかが大きな課題だった。ゲーム序盤から2人は攻撃の姿勢を崩すことなく得意なプレーを展開していく。第2ゲームの勢いを止めることなく第3ゲームもリードを死守。最終的には大差をつけて勝ち切った。「今まではファイナルセットにもつれ込むといいところまで行って勝てないことがほとんどだった。けれど最近は勝てるようになってきて、成長したと感じている」(中村)。続く第3シングルスも序盤はシーソーゲームで、このまま激しい争いになるかと思われた。しかし第1ゲーム中盤から杉山凛(文2=西武台千葉)は自身の得意な形に試合を運ぶことに成功。2ゲームとも気持ちよく得点を重ね快勝した。
男子は2-3と今大会初黒星を喫し、女子は3-2で勝利を飾った。男女共に現時点での成績は3勝1敗で、残る試合は1試合となった。男子の相手は日体大、女子は日大で、共に現時点での順位は明大より上位の2校である。男子にとっては優勝、女子にとっては準優勝がかかった大きな一戦。いかに格上相手に善戦できるか見物である。
[成田美彩子]
試合後のコメント
宮下怜
――2試合振り返ってみていかがですか。
「ダブルスもシングルスも負けてしまったけれど、勝負所でのミスや中途半端なミスが多くて、もっと考えてプレーできたかなと思いました」
――リーグ戦初黒星についてどのように捉えていますか。
「自分が2本落として負けてしまったので、明日は自分が2本取ってリーグ優勝したいです」
中村
――これまでの4試合を振り返っていかがですか。
「東日本の大会で優勝できて、今大会もまだ1敗しかしていなくて、正直ここまでできるとは思っていませんでした。明日は順位の決まる大事な一戦なので悔いのないように終われたらと思います」
本田
――最終戦の意気込みを教えてください。
「次の相手は私たちとプレースタイルが似ていることもあり絶対に負けたくないので、自分のプレーをしっかり出せるようにまずは気持ちを入れて絶対に勝ちます」
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