リーグ戦幕開け 男子は好発進 女子は次戦に向け修正へ/関東大学秋季リーグ戦

バドミントン 2023.09.17

 東日本学生選手権が幕を閉じて1週間足らず。5日かけて行われる関東大学秋季1部リーグ戦(以下、秋季リーグ)がついに開幕した。男子は昨年度秋季リーグ優勝の日大、女子は昨年度秋季リーグ準優勝の日体大との初戦。男子は東日本学生選手権(以下、東インカレ)での勢いを止めることなく格上の日大相手に見事3-2で勝利を飾る。一方、女子は日体大相手に流れをつかむことができず、苦戦を強いられ最終スコアは0-5と完敗。この負けをいかに次戦に生かせるかが今後の勝負どころとなる。

 

◆9・16~18、9・23~24 関東大学秋季リーグ戦(日体大米本記念体育館)

▼男子

 藤原〇2-1千葉

 百上〇-1曹

 宮下怜・柳川組〇2-1小川・熊谷組

 菊川・吉岡組1-2〇江口・後藤組

 武田0-2〇花田

 

▼女子

 杉山1-2〇木林

 高橋0-2〇十亀

 中村・本田組1-2〇千葉・関野組

 松本・宮下彩組0-2〇小川・阿部組

 田代0-2〇釜谷

 

 第1シングルス、男子は1年生の藤原睦月(商1=埼玉栄)が熱戦を繰り広げた。第1ゲームは相手のミスも多く、藤原が自身のペースで気楽にプレーできる場面が多いようにうかがえた。スマッシュで相手を崩し浮いた球を打ち込む攻撃的なシーンも見られ、21-9でゲームを先取。しかし第2ゲーム、相手は強豪の意地を見せる。滑り出しは藤原が主導権を握っていたが、相手もミスが減り、徐々にペースをつかみ始める。アドバンテージだった点差は次第になくなり、最終的に藤原はジュースまで追い詰められ相手にゲームを譲ってしまう展開に。「点差が縮まるにつれて怖くなって弱気になってしまった」(藤原)。流れが相手に傾いた形で始まった第3ゲーム、やはり主導権は日大が握っており、藤原が追う展開がしばらく続いた。勝負がついたかに思われたが、藤原も粘り強さでは負けていなかった。11点を先取されてしまうが、そこから藤原は第1ゲーム同様攻めの姿勢を見せ、アタックで相手を圧倒する。最後は焦ったのか、相手のサーブミスでゲームセット。21-17で最終ゲームを獲得し、見事日大相手に白星を挙げた。

 

 流れに乗った明大、次に控える第2シングルスは主将・百上拓海(政経4=埼玉栄)。こちらもフルセットの接戦を繰り広げる。第3ゲームでは3点リードを許す危うい場面も一時見られたが、主将の落ち着きを見せ冷静な返球で逆転勝利。勝ちの流れをダブルスにうまくつなげることに成功した。「主将として、自分の負けがチームの負けだと常にプレッシャーをかけて最後まで諦めずにプレーをしている」(百上)。1年生と主将がつなげた勝利の手綱、第1ダブルスの2人もそこから手を離すことはなかった。第1ゲーム先取を相手に許すも、我慢強く相手の攻撃に耐えカウンターできるタイミングを狙っていた宮下怜・柳川組。ほぼ互角の戦いを逆転で制することに成功し、白星の数が三つとなった明大はこの時点で日大相手に快勝を決めた。

 

 女子の第1シングルスは東インカレで負けなしの杉山凛(文2=西武台千葉)が奮闘。第1ゲームを21-17で落としてしまうが、その後立て直して第2ゲームは接戦の末、杉山が獲得。最終ゲームにもつれ込むが、相手のレベルの高い返球からミスが増えてしまう。最終的に相手に一歩及ばずゲーム数1-2で惜敗。続く第2シングルスの主将・高橋千夏(商4=甲斐清和)の試合はサウスポー対決。序盤はクロスゲームが続くが、徐々に相手の勢いに押されてしまう。「力で押し切られてしまう部分が多く、あまり思うようなプレーができなかった」(高橋)。0-2でストレート負けを喫すると会場は日体大の雰囲気に染まり、第1ダブルスから最終戦の第3シングルスに至るまでで明大は計1ゲームしか取ることができなかった。一勝も挙げることはできなかったが「負けが次につながる負け方だったと思うので、しっかり切り替えて明日は全勝するつもりで頑張りたい」(高橋)と言うように試合内容は結果に反して収穫の多い濃いもので、女子全員が心機一転前を向いて次戦に臨む姿勢が感じられる。

  (写真:試合中の杉山) 


 男女共に格上との対戦で開幕した今年度の秋季リーグ。いい点ももちろん、新たに見つかった課題も多くある。男女ともに2戦目に挑む相手は法大。女子は1戦目の連敗の流れを断ち切ること、男子は昨年度の優勝校に勝ったことを自信に着実に目の前の一戦一戦を勝ち続けることが重要となってくる。東インカレを勝ち切った明大なら、次戦からも粘り強さを見せつけてくれるはずである。強豪校がそろう1部リーグでどこまで紫紺が躍動するか見物である。

 

[成田美彩子]

 

試合後のコメント

百上

――東インカレが終わって秋季リーグに向けて調整した部分を教えてください。

 「東インカレでは体力面で最後にきつくなっていたので、試合前でしたが体力で負けることだけは避けたくて、結構追い込んで練習をしていました」

 

藤原

――法大戦への意気込みを教えてください。

 「今日の悔しさを糧に、次戦は出だしから自分のプレーをできたらなと思っています」

 

高橋

――今日の皆さんのコンディションはいかがでしたか。

 「スピードや動きの部分でまだまだできるなと感じました。これから連戦になるにつれて体もきつくなっていくと思いますがみんなでしっかり頑張っていきたいです」

 

――秋季リーグでの目標を教えてください。

 「最低でも上位入賞を目指して、できたら優勝したいと思っています」

 


関連記事 RELATED ENTRIES