悪夢の15秒間 最終盤での逆転許し立大に敗戦/秋季リーグ戦

アメリカンフットボール 2023.09.17

 東京ドーム開催となった秋季リーグ2戦目の相手は立大。ロースコアの展開の中、グリフィンズはRB#39廣長晃太郎(商3=箕面自由学園)のTDなどで、2度のリードを奪うも守り切れず。試合終了間際に逆転のキックオフリターンTDを奪われ今シーズン1敗目を喫した。

 

◆9・2~11・26 秋季リーグ戦(アミノバイタルフィールド他)

▼9・16 対立大戦(東京ドーム)

 明大10{0―0、3―7、0―0、7―7}14立大〇

 

 秋季リーグ2戦目の舞台は東京ドーム。昨年度の秋季リーグ初戦、日大に残り1分での逆転負けを喫した因縁の地だ。試合開始早々、攻勢に出たのはグリフィンズ。廣長のランやQB#13水木亮輔(商2=千葉日大一)のパスなどで敵陣20ydまで攻め込む。しかし、K#4近藤倫(農3=桐光学園)がFGを狙うもボールは惜しくも枠の外へ。第1Qをスコアレスで終えた。第2Qの立ち上がりも主導権を握ったのはグリフィンズ。水木のスクランブルやRB#21高橋周平(文2=足立学園)のランで敵陣へ攻め込むと、3分には近藤が32ydのFGを決め3―0と先制点を獲得。しかし、5分には自陣深くからのパスを相手ディフェンダーがインターセプト。そのままエンドラインへと運ばれ3-7と逆転を許し前半を終えた。

 

 追う展開で迎えた第3Qは一進一退の攻防に。DL#99今熊力丸(政経4=佼成学園)のパスカットなどディフェンス陣が奮起するも、オフェンス陣が立教ディフェンス陣の牙城を崩せず第3Qを互いに無得点で終えた。4点差のまま迎えた最終第4Q。開始2分には4thダウンギャンブルを選択するなど明大は攻勢を強めるも、なかなか得点を奪えない。それでも試合終了残り1分を切った中でグリフィンズがこの日最大のチャンスを迎える。水木からWR#10山口翔(国際4=箕面自由学園)へのパス、廣長のランなどでエンドライン残り4ydまで攻め込むと「オフェンスユニットで取れたTD。自分は信じて走っただけ」(廣長)と、最後は廣長が押し込みTD。試合時間52秒を残し明大が逆転に成功した。このままグリフィンズリードで試合を終えるかに思われたが、まさかの展開が待ち受けていた。直後、グリフィンズのキックオフを立大のリターナーがキャッチすると、そのままエンドラインまで一直線。89ydの独走でキックオフリターンTDを奪われ再逆転を許した。「オフェンスが苦しい時にTDを取ってくれた中で、サイドラインで少し浮ついた気持ちが出てしまった」(DB#2大澤舜主将・情コミ4=都立三田)と、試合時間残り37秒で再び立大にリードを許す展開に。グリフィンズの逆転から立大に再逆転を許すまでこの間わずか15秒。あっという間の出来事に東京ドームは異様な空気に包まれた。その後もグリフィンズは敵陣へ攻め込むも、決め切れずあえなくタイムアップ。因縁の地・東京ドームで昨年度同様に最終盤での逆転を許し、10―14で今シーズン1敗目を喫した。

 

 全7試合が予定されている秋季リーグ戦。悲願の日本一へ向け痛い敗戦となったグリフィンズだが、甲子園ボウルへの道が閉ざされたわけではない。「シーズンはどんどん進んでいくのでもう切り替えて次を見るしかない」(大澤)。もう負けが許されない次戦の相手は慶大。今試合の敗戦を糧に日本一へ望みをつなげるか。次戦、グリフィンズの真価が問われる。

 

[菅波陸哉]

 

試合後のコメント

大澤

――ディフェンスに強みを持つチーム同士ロースコアの展開が予想されていました

 「立大ディフェンス陣が強いのは分かっていたので、ディフェンスでももっとボールを狙っていこうという話は出ていました。その中でなかなか取り切れず、フィールドポジションも含めもう少しオフェンスを助けられるようなディフェンスができればよかったです」

 

――LB #石井凪斗(政経3=啓明学院)のファンブルリカバーなど好プレーも見られました

 「ディフェンスからどんどん取っていこうという話をしていた中で、こういった選手が活躍してくれたことは非常にうれしいです」

 

廣長

――試合を振り返っていかがですか

 「明大オフェンスがリズムに乗るまで少し時間がかかってしまいました。アジャストに時間がかかり最後得点はできましたが、間に合わなかったです」

 

――オフェンス陣を振り返っていかがですか

 「要所要所でまだ詰めの甘い部分があって、やはりそういった細かいところがこういった接戦の勝敗を分けると思うので、もっと突き詰めていかなければいけないと思います」

 

――次戦へ向けての意気込みをお願いします

 「慶応戦は絶対に勝ちに行く気持ちをもって、今試合はオフェンスが全然取れなかったので、その分次はオフェンスがディフェンスを助けられるようにしたいと思っています」

 

水木

――試合を振り返っていかがですか

 「立大のディフェンスにことごとくやられたという印象です。最後はアジャストして取り切れましたが、土壇場でやり返された、素直に悔しい試合でした」

 

――パス中心のオフェンスが展開されていました

 「自分的にもパスが得意なので、そこはコーチ陣とも話してパスで行こうと決めていたのですが、立大にアジャストされてしまいました」

 

――次戦へ向けての意気込みをお願いします

 「もう本当に負けられないですし、まだ日本一という目標はみんな諦めてないので、絶対勝ちたいと思います」


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