東日本制覇 団結力が魅せた快挙/東日本学生選手権

バドミントン 2023.09.16

 9月5日から2日間にわたって開催された東日本学生選手権(以下、東インカレ)団体戦。1日目の3回戦までを制した明大は、2日目に行われる準決勝に勝ち進む。準決勝は筑波大相手に3勝1敗で勝利。決勝の北翔大では第1シングルスと第2シングルスは共に相手のペースに持ち込まれてストレートで負けてしまう。後がなくなった明大だったが、第1ダブルスの中村優希(文4=青森山田)・本田胡桃(政経3=埼玉栄)組と第2ダブルスの松本みなみ(文3=柳井商工)・亀井菜杏(農1=聖ウルスラ学院英智)組が接戦を繰り広げた末勝利。最後の第3シングルスは杉山凛(文2=西部大千葉)がストレートで快勝。0-2からの怒涛(どとう)の反撃により3-2で逆転勝利し、6年ぶりに東日本で一番に輝いた。

 

◆9・5〜6 第66回東日本学生選手権(元気フィールド仙台)

▼女子団体

1回戦 明大○3―0日女体大

2回戦 明大○3―0札幌大

3回戦 明大○3―2作新学大

準決勝 明大○3―1筑波大

 決勝 明大○3-2北翔大

 

 準決勝の対戦相手は第1シードの筑波大。第1シングルスは主将の高橋千夏(商4=甲斐清和)が第1ゲームに熱戦を繰り広げる。21点では決着がつかずジュースまで持ち込むが惜しくも取り切ることができず。第2ゲームもその流れを引きずりストレートで負けてしまう。やはり第1シードの壁は高いかに思われたが、第2シングルスから明大は流れを奪回し3-1で筑波大相手に白星。決勝に駒を進め、残る相手は昨年度に同大会で敗れた北翔大。立ちはだかる因縁からシングルスで勝ちをもぎ取ることができず、0-2から明大は逆襲を試みた。

 

 反撃の狼煙(のろし)を上げたのは第1ダブルス中村・本田組だった。「2本取られたことは完全に忘れようと2人で話し、自分たちのプレーをやることを頭に置いていた」(中村)。2人の得意なプレースタイルは前衛に本田、後衛に中村で、常に攻撃的。どちらかが相手を崩しもう一方がとどめを刺す。第1ゲームはどちらも負けず劣らず均衡した状態が続いていた。ミスもあって一時は12-14と2点リードを許してしまうが、2人は攻めの姿勢を貫いた。中村の怒涛のスマッシュで相手の陣形を崩すと、最後は浮いた相手の返球を本田が前で強打し同点に。勢いこのままに、第1ゲームは21-18で獲得した。流れに乗った中村・本田組、第2ゲームは相手に主導権を握らせなかった。守備範囲がかなり広い本田の前衛でのプレーが攻略されることはなく5連続得点をするなどして大幅リード。そのままゲームを取り2-0とストレートで勝利を挙げた。

 

 第2ダブルスは1、3年生ペアの松本・亀井組。こちらも同様に初めは均衡した状態が続いたが、相手が北翔大の第1ダブルスだったこともあり苦戦を強いられてしまう。なんとか食らいついていたが、相手の粘り強さからコースを狙いすぎてしまい、ミスも増えて第1ゲームを譲ってしまう。コートが開かれ同時に行われていた第3シングルスは、今大会負けなしの杉山。第1ゲームを危なげなく先取し崖っぷちの明大に希望を与え続けていた。松本・亀井組の第2ゲームはまたもお互い譲らないまま佳境に差し掛かる。先に均衡を破ったのは松本・亀井組。13-13で迎えた相手サーブからのラリーは、この試合で一番と言っても過言ではないほど長く続いた。制したのは明大の2人だった。長いラリーにバテた相手の、コートの手前に白帯ギリギリのクロスヘアピンを決める。相手選手は膝をついてしまうほどこの時点で消耗しており、このゲームは松本・亀井が獲得し最終ゲームへと突入した。一方の杉山は第2ゲームも安定しており、リードを一度も譲らないままストレートで勝利。「自分が勝たなければという場面だったがあまり気負いせずプレーができた」(杉山)。第2ダブルスに優勝杯が委ねられる展開となった。迎えたラストゲーム、第1、2ゲームとは打って変わって常に明大のぺースでゲームは進む。8連続得点をマークし相手を圧倒し、そのまま21-14で勝利。ゲーム数2-1で大逆転勝利を飾った。

 

 1年生から4年生まで、全学年が主力となり一丸となって挑んだ今大会。「試合前から今年の明大女子はチームワークがいいと思っていて、個ではなくてみんなで勝った優勝だなと感じてよりうれしかった」(中村)という言葉通り、1回戦から決勝に至るまで、互いが助け合い声をかけ合うシーンも多く見られた。秋季リーグ戦も間近に控えており、これからさらに調子を上げてくるはずである。強豪のそろう東日本で優勝に輝いた女子たちが勇猛果敢に強者に挑み続ける姿から、目が離せない。

 

[成田美彩子]

 

試合後のコメント

高橋

――優勝した気持ちを教えてください。

 「朝からずっとみんなで優勝しようと言っていて本当に優勝できました。雰囲気も良くて率直に嬉しいです」

 

――団体戦全体を振り返って、点数をつけるとしたら何点ですか。

 「90点くらいです。残りの10点はインカレ(全日本学生選手権)やリーグ戦で発揮したいです」

 

中村

――試合中、ペアの本田選手とはどのようなお話をされましたか。

 「決勝だし2本取られているので、とにかく楽しんで2人でやっていこうと話をしていました」

 

杉山

――最後どのような気持ちで仲間を応援していましたか。

 「相手の第1ダブルスと当たったので正直どっちが勝ってもおかしくなかったんですけど、先輩方が力を出し切ってくれたので勝てて本当に良かったです」


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