予選通過者が続出 幸先の良いスタートに/日本学生対校選手権

競走 2023.09.15

 今年度のトラック競技を締めくくる日本学生対校選手権(以下、日本インカレ)が開幕した。初日の400メートル予選が終わった時点では3名が準決勝に進出。蒸し暑ささえも吹き飛ばす快走を見せた。残す4×100メートルR予選は3着でのフィニッシュとなるも、明大記録を更新する走りを見せタイムでの決勝進出を決めた。

 

◆9・14~17 第92回日本学生対校選手権(熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)

男子100メートル予選

 1組 松下 3着 10秒43 準決勝進出

 2組 川津 6着 10秒65

 7組 木村稜 3着 10秒41 準決勝進出

 

男子400メートル予選

  5組 原田 3着 47秒08 準決勝進出

 

男子4×100メートルR予選

 5組 松下、木村颯、川津、中谷 3着 39秒26(明大新) 決勝進出

 

 100メートル予選は松下かなう(法3=大分東明)、木村稜(政経4=乙訓)の2名が準決勝への切符を獲得。松下は今季5度も自己ベストを更新する快調ぶりで、先月開催された日大競技会では100メートルの明大記録を塗り替えるほどの実力の持ち主だ。今年度は3年生にして初めての日本インカレの舞台となったが、物おじすることなく後半でぐんぐんと加速し3着でフィニッシュ。今大会でもその好調ぶりは健在だ。一方で木村稜は関東学生対校選手権で足を負傷してから、これまでリハビリに取り組んできた。すでに練習はケガをする以前のものへと戻っているが、万全とはいえないのが現状である。そうした中で挑んだ今大会。華麗なスタートダッシュを決めるも、徐々に後方との距離が縮まっていく。しかしながら最後は粘り抜き、意地の準決勝進出を勝ち取った。400メートル予選には原田真聡(文1=東農大二)が出場。最後の直線に差し掛かると、トップに躍り出た友田(東京理科大)を追う白熱した展開に。横一線の争いから原田、川北(びわこ成蹊スポーツ大)が抜け出すも追い付くことはできず。それでも3着で着順通過を果たした。

 

 個々の走力だけではなくチームの協調性も勝利のカギとなる4×100メートルR。それらがうまく合致したのが今レースであった。1走には今シーズン上り調子の松下を置き、初手からチームを勢いづける。そのまま2走の木村颯太(法4=明星学園)へスムーズにバトンがつながり、勢いは衰えることなく3走の川津靖生(法1=明星学園)へ。100メートル予選では惜しくも予選敗退に終わってしまったが、ここでは上級生から受け継いだバトンをしっかり4走の中谷颯汰(農1=相洋)へとつないでいく。そして力強い走りで最後の直線を駆け抜けると、3着でゴールイン。彼らは息の合ったバトンパスで勝利を呼び寄せただけではなく、明大記録更新という副産物をも手に入れた。

 

 明大勢の快進撃はまだまだ序章に過ぎない。2日目には1日目で予選を通過した者たちが準決勝、決勝へとさらに駒を進めていく。ここで生き残るのは誰なのか。より過熱していく戦いから一瞬たりとも目が離せない。

 

[石井遥]


※レース後のコメントは後日「紫魂不撓」にて掲載いたします。


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