小林正2得点の活躍で朝日大に勝利 9年ぶりの王座3位!/全日本大学王座決定戦

ホッケー 2023.07.26

 全日本大学王座決定戦(以下、王座)最終日、負けられない両者の一戦は拮抗(きっこう)した試合展開となり、終盤までチャンスをつかめない。最終QにMF小林正人(政経3=今市)らが3得点と本来の実力を見せ、昨年度の全日本学生選手権(以下、インカレ)のリベンジを果たした。


 

 

 大会最終日、3位決定戦の相手は東海学生リーグで17季連続30回の優勝を誇る朝日大。昨年度のインカレ準々決勝で対戦し、0―1で敗れた因縁の相手だ。猛暑の中の連戦でケガ人が続出した明大。今大会2得点のエースFW大岡凌磨(政経4=今市)はベンチスタートとなった。試合は両者サークル内にボールを運びチャンスを作るも、攻め切れず得点につなげられない。「思ったより、前半で決めきれなかった」(小林正)と苦戦し、0―0のまま3Qが経過した。

 

 試合が動いたのは最終Q。大岡のシュートを、サークル内で小林正が合わせタッチシュートに成功。「凌磨(大岡)と入れ違った時に絶対決めると伝えて、あのゴールが生まれた」(小林正)と、サムライジャパン選出経験のある2人が華麗な連携プレーを見せた。均衡を破るこの一撃で明大は流れをつかむと、9分にはPCを獲得。FW三松勢矢(営4=今市)がシュートと見せかけフリッカーの小林正に戻し、冷静に流し込んだ。止まらない明大は試合終了1分前、〝つなぐホッケー〟で相手をかく乱すると、こぼれ球に反応したのはMF吉田登以(商1=丹生)。「いけ!という気持ちで振り抜いた」と、期待のルーキーが王座初得点を決めた。ボールポゼッションは明大51%、朝日大49%と互角だったが、終わってみれば得点3―0、シュート数18―7と進化した力を見せつける結果となった。

(写真右:ゴールを決めた吉田)

 

 関東学生春季1部リーグ戦(以下、春リーグ)優勝、王座3位と、創部100周年にふさわしい充実した半期となった明大。今大会も初戦の東農大戦、そして朝日大戦と、後半からの逆転勝ちで試合をモノにしてきた。春リーグからラントレを重ねて強化した持久力が、〝粘りの明治〟躍進の秘訣(ひけつ)となった。「もっといい結果を残して、伝説の代と言われたらうれしい」(DF高松雄飛主将・法4=丹生)。紫紺の勇者たちよ、次は2冠の景色を見せてくれ。

 

[杉田凜]

(写真:表彰状を受け取る高松)


 

試合後のコメント

小池監督

――2014年ぶりの3位という結果をどう受け止めていますか。

 「まあ、よくやってくれたと思います。あのケガをしながら、暑さの中一生懸命耐えて、 学生がほんとに体力トレーニングをしっかり積んでくれて、最終Q今日3点取ってくれて、ほんとに良かったと思っています。学生がしっかりやってくれました」

 

高松主将

――秋リーグまでに修正したい点は何かありますか。

 「一番は組織力をどんどん高めていかなければならないところです。他のチームにあって自分らに足りないところは組織の力で、DFとしてFWからDFまで全員が連動して守るっていうところ、そして攻めに転換しても全員が参加するということをもっとやっていかなければならないと思います」

 

小林正

――後半から明治ペースになった理由をどのように考えますか。

 「昨日とかは前半で負け越して、チームの雰囲気が良くなかったことが、ミーティングで一応反省として出ていました。そこで、チームが押し込んだ時には、全員が一人一人鼓舞して気持ちを高ぶらせるということをチームに伝えていたので、それがちゃんとできていたのが勝因かなと思います」

 

DF小林育斗(法1=岐阜総合学園)

――朝日大は同郷の仲間も多いと思いますが戦ってみていかがでしたか。

 「一緒にやってきた知り合いもたくさんいて、彼らには負けたくないと思っていました。朝日大は練習でも戦っていましたが、やはり負けたくない思いは強かったです」

 

吉田

――試合のたびにラントレの成果を口にしていましたが今試合も実感されましたか。

 「これまでラントレしてきた自信があって、成果がでると信じていたので、前半苦しくても後半有利になると臨んで、それが点数につながったと思います」


関連記事 RELATED ENTRIES