
春季リーグ最終戦 接戦の末筑波大に惜敗/関東学生1部春季リーグ戦
関東学生春季1部リーグ戦(以下、春リーグ)の最終戦。筑波大を相手に一つでも順位を上げて春リーグを終えるためにも負けられない戦いに臨んだ。序盤から互いに得点を取り合い拮抗した展開が続く。しかし、後半残り10分を残すところで相手に流れを奪われ、最終戦を白星で飾ることはできなかった。
◆4・15~5・28 関東学生春季1部リーグ戦(中大多摩体育館他)
▼5・28 対筑波大戦(国士大多摩体育館)
明大27{14―14、13―16}30筑波大○
明大にとって4勝4敗という戦績で臨んだ春リーグ最終戦。重要な一戦に昨年度の春リーグ、関東学生秋季1部リーグ戦で敗れた難敵・筑波大を迎えた。立ち上がりから課題としていたディフェンスが機能し、相手の速攻を食い止める。「前半は自分たちのやりたいことができた」(谷口尊主将・商4=北陸)。荒田隼弥(法4=洛北)の好セーブもあり幾度となくピンチをしのいだ明大は一度も相手にリードを許すことなく、14―14の同点で前半を終えた。
後半も互いに得点を取り合う一進一退の展開が続く。後半10分までに2名の退場者を出し、相手に流れが傾きかけるもそのたびに明大の堅いディフェンスが猛攻を防いだ。しかし、7メートルスローを許したのを機に徐々に相手へと試合の主導権が渡っていく。ここまで3点差未満で試合を進めてきたが、20分過ぎから4連続得点を奪われ5点差をつけられてしまう。「自分たちのミスや相手のシューターにフリーで打たせてしまった」(小畠来生・営4=氷見)ことで勝負は決した。残り5分で3点差まで追い上げるもあと一歩及ばず、試合終了を告げるブザーが鳴り響いた。
明大は春リーグを4勝5敗の6位で終えた。対する筑波大は5勝4敗で4位。たった一つの勝ち星が大きな順位の差をもたらした。「勝っている試合はディフェンスが機能して速攻で点が取れていた」(加藤良典監督)。明確となったディフェンスの課題を修正し、次なる戦いへと準備を進めたい。春リーグを通して明大はさらなる高みへと続くステップをまた一つ登ったに違いないだろう。
[松原輝]
試合後のコメント
加藤監督
――春リーグの総括をお願いします。
「やはり勝っている試合はディフェンスがしっかり機能して速攻で点が取れていました。なので、もう一回ディフェンスの精度を高めて、代わった選手も精度や戦力が落ちないように60分間戦えるメンバーが必要になってくると思います。そこをもう一度確認しながら春リーグできなかったことをしっかりとやっていきたいなと思います」
谷口
――春リーグを通して主将として意識したことはありましたか。
「キャプテンであることに加えて2年次から試合に出させてもらっていたこともあり、自分がチームを引っ張っていかなければいけないと思いながら春リーグを戦ってきました。しかし、振り返ってみると自分が周りを引っ張ったりフォローすることができていなかったなと思います」
小畠
――今日の試合を振り返っていかがですか。
「ディフェンス面では退場になるようなディフェンスが多くて、自分たちが普段取り組んでいるディフェンスができなかったと思います」
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