投打共に粘り強さ見せ初戦突破! 前國藤が存在感を発揮/春季木村杯新人戦

準硬式野球 2023.05.22

  1、2年生のみが試合に出場する新人戦が今年度も開幕。立大を相手に先発の森慎之介投手(商2=佼成学園)が5回を無失点に抑える好投を見せる。打線は前國藤海斗外野手(政経2=明大中野)が5回表と7回表にそれぞれ適時打を放ち、計3打点の活躍。終盤には味方のエラーなどで追い上げられたものの、小磯孝平投手(政経2=日大二)の粘りの投球で逃げ切り、勝利を飾った。

 

◆5・20~5・28 春季木村杯新人戦(早大東伏見グラウンド他)

▼5・21 1回戦(法大多摩グラウンド)

〇明大4-3立大

 

 1回戦

 明大

 立大

 

 理想的な試合展開だった。先発のマウンドを託されたのは公式戦初登板の森。初回裏こそピンチを招いたものの無失点に抑え、2回裏以降は三者凡退を重ねて二塁すら踏ませない好投を見せた。「変化球が結構決まって、ストレートと一緒に組み立てられたのが良かった」(森)。堂々としたピッチングで先発としての役割を全うした。

 

 森の好投に応えるべく、打線は5回表に1死一、三塁の好機をつくると、打席には1番の前國藤。「後ろに頼れるバッターがいたので、何としてもつなごうという気持ちで入った」(前國藤)。初球で一塁走者が盗塁を成功させた後、フルカウントまで粘って6球目をライトへ運び適時打に。2点を先制した。さらに7回表、1死二塁の好機で再び前國藤に打席が回る。前の回に立大に1点を取り返された中で、前國藤は守備側から声を出し続けチームを鼓舞していた。「常に『1点取られた後も1点取り返す、いい流れでいこう』と周りにも言ってきたので、それを自分がやらなきゃどうするんだと気合を入れて打席に入った」(前國藤)。すると、中堅手の頭上を越す適時三塁打を放ち、見事追加点を獲得。再びチームに流れを呼び込んだ。2死三塁となったところで、打席には1年生で初出場の甲斐京司朗内野手(営1=大分舞鶴)。前國藤に続くように、左翼へ適時打を放ちこの回2点を奪取。7回表終了時点で4―1とリードした。

 

 しかし、チームは8回裏に守備の乱れが続き2失点。4―3に追い上げられ、なおも1死満塁のピンチが続く。するとこの場面で登板した小磯が執念の投球で打者を併殺に打ち取り見事ピンチを脱してみせた。さらに9回裏にも得点圏に走者を背負うも、そのまま投げ切り勝利。試合は4―3で明大が勝ち次の法大戦へと駒を進めた。

 

 先発出場した1年生も初の公式戦で躍動した。甲斐は7回表の適時打に加え、1回表にチーム初安打、他三つの打席で四球を選び、5打席全てで出塁した。6番・指名打者の鈴木朝陽内野手(法1=三重)は2本の長打を放ち、ポテンシャルの高さを見せた。「2本目はしっかり芯に当てて打つことができた」(鈴木)。さらには先発マスクを被った中村立希捕手(営1=明大中野八王子)は森を好リード。強肩で盗塁も刺し、1年生もその存在感を示してみせた。今大会で主将を務める山田聖和内野手(農2=東海大菅生)は試合を振り返り「1年生もフレッシュにできていて、2年生もリードできていたかなという試合」(山田)。満場一致で決まったという主将の役職。人望の厚い山田を中心とした次世代を担う若手たちが春新人戦連覇への第一歩を踏み出した。

 

[北原慶也]

 

試合後のコメント

山田

――今日の反省点はありますか。

 「ピッチャーが打たせた打球を野手がカバーできていないというところで得点につながっていたので、来週の法大戦ではそれをなくして、最小失点で勝てればいいかなと思います」

 

鈴木

――大学生になって最初の公式戦を終えていかがですか。

 「最初、試合が始まる前は少し緊張もあったんですけど、先輩たちがいろいろ声を掛けてくれて、楽に打席に立つことができました」

 

前國藤

――試合全体を振り返っていかがですか。

 「最初ピッチャーが流れをつくってくれたので、何としても野手で先制点を取りにいこうというところでちゃんと取り切れたので、こういう結果に結びついたのかなと思います」

 

――5回無失点の好投を振り返っていかかですか。

 「相手ピッチャーも良くて、なかなか打ち崩されていなかったので、自分も負けないように辛抱強く投げました」


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