
近藤が投打で躍動! 上井が抑えて早大戦勝利/東京六大学春季リーグ戦
早大から勝ち点を取るためには落とせない早大2回戦。先発の近藤吏矩投手(営3=札幌一)が6回1失点の好投を見せ、続く上井健太朗投手(農4=札幌一)が3回無失点と投手陣の活躍が光った。打っても近藤が2回裏に適時二塁打を放ち、2点を先制。5回裏には宇津木一朗内野手(営3=川越東)のスクイズでさらに1点を追加し、3―1で白星を飾った。
◆4・1~5・21 東京六大学春季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
▼5・14 対早大2回戦(早大東伏見グラウンド)
○明大3-1早大
早大戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
早大 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
明大 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | × | 3 |
「気持ちだけは負けないように」(近藤)。先発した近藤の強い気持ちが明大を勝利へと導いた。初回表を三者凡退に切ると、その後の2回表と3回表も着実にアウトを重ね、無失点投球を続けていく。3回表には熱のこもった気迫の投球で連続三振を奪い大きなガッツポーズを見せた。4回表には1失点するも、その後2イニングを完璧に抑え見事6回1失点の好投を披露。そして7回表からはエース・上井が登板。「2点差で残り3イニングだったので、とにかく全力で腕を振って相手をねじ伏せることだけ意識した」(上井)。7回表、8回表を三者凡退に切って取ると、9回表も二塁を踏ませない投球を見せ見事無失点。投手陣の踏ん張りが明大に勝利をもたらした。
打線は、前試合の早大戦ではかみ合わずに完封負けを喫した。打者が打席の中で消極的になって自分のスイングができていないと感じていた金澤永輝主将(法4=花巻東)。勝ち点奪取のため、試合前に選手に声を掛けた。「今日は本当に楽しもう。これまでやってきたことに自信を持って楽しんでやろう」。すると2回裏の攻撃、金澤の右中間への二塁打を皮切りに、土屋真之介内野手(営3=明大中野八王子)が四球で出塁。さらには今試合好投を見せる近藤が外野手の頭を越す適時二塁打を放った。「しっかり振り切れば抜けると思って思い切って行った」(近藤)。5回裏には宇津木が1死三塁から初球でスクイズを決め貴重な追加点を奪う。上井の好投もあり、試合はそのまま3―1で勝利。4試合ぶりの白星を手にした。
リーグ戦優勝の可能性は消滅し、全日本予選会の出場も逃した。それでも早大相手の勝ち点奪取への歩みは止めない。今日好投を見せた近藤は、春季リーグ戦開幕当時は調子が上がり切らなかったが、日程が進むにつれて調子を取り戻しつつある。「いい雰囲気で試合に臨めていた。このまま継続して、残りわずかだが今みたいな感じで楽しくいきたい」(近藤)。チームの雰囲気を大切に、残りの試合に全力で挑み続ける。
[布袋和音]
試合後のコメント
金澤
――昨日は完封負けでしたが、今日は3得点で勝利しました。その要因はありますか。
「やっぱり、みんなが縮こまっているというか、打席の中で消極的になってしまって、自分のスイングができていないように感じたので、今日は本当に楽しもうとこれまでやってきたことに自信持って楽しんでやろうと言ってきたので、今日はみんな打席の中でしっかりそれぞれの役割を果たしていたのでよかったかなと思います」
近藤
――今日は1失点で三振を奪う場面も多くありましたが、良かった点はありますか。
「気持ちが入っていました。気持ちで負けないようにピッチングしていたので、それが良かったのかなと思います」
上井
――今日の試合を振り返っていかがですか。
「昨日打線がつながらなかったという反省を生かして、打者陣もつながり、投手陣もなんとか最少失点で抑えることができたと思います」
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