〝競泳イヤー〟の幕開け 世界の扉をこじ開けろ/日本選手権展望

水泳(競泳) 2023.04.03

 世界の扉をこじ開けろ。4月4日、日本代表の選考を兼ねる日本選手権が開幕する。福岡で22年ぶりに開催される、今年7月の世界選手権(以下、世界水泳)代表入りも懸かる今大会。世界最高峰の大舞台に挑むべく、明大勢も日本屈指のスイマーとしのぎを削る。

 今回は、今大会の展望記事をお届けする。日本選手権開幕まで――あと1日。

 

◆4・4~9 第99回日本選手権(東京アクアティクスセンター)

 

 競泳の新年度を告げる日本選手権が、いよいよ明日から開幕する。〝水泳の聖地〟と言われた東京辰巳国際水泳場が先月末に30年の歴史に幕を閉じたため、戦いの場は東京五輪の会場でもあった東京アクアティクスセンターとなる。7月の世界水泳代表権も懸かった今大会に向け、海外合宿などを通じて明大勢の士気も上がってきている。

 

 昨年度の日本選手権では廣島偉来(政経3=淑徳巣鴨)が200メートル個人メドレーと200メートル平泳ぎの2種目で銀メダルを獲得。また、200メートル背泳ぎでは栁川大樹(政経3=日大藤沢)が銀メダル、800メートル自由形では田渕海斗(情コミ3=日大藤沢)が3位で表彰台入りを決めるなど、当時の2年生の活躍が特に目立った。選手自身も「あの時は絶好調だった」(廣島)と当時を振り返る。選手たちはこの1年でさらなる成長を遂げた。「今やるべきことはやっている」(栁川)と、昨年度に続き今年度も好成績を残す準備は万端だ。

 

 また、学生としての日本選手権出場は最後となる4年生にも注目だ。前回の世界水泳に出場を果たした水口知保(営4=目黒日大)は、今回も日本代表の座を狙う。「自己ベストで優勝することが目標」と、意気込みも十分だ。さらに50メートルと100メートルのバタフライに出場予定の田嶋玲奈(情コミ4=春日部共栄)も「ベストを更新し、ユニバーシアードの日本代表になりたい」と目標を掲げる。「今年度で最後になる予定だから、いい結果で終わりたい」と、今大会に懸ける思いを語った。

 

 期待がかかるのは上級生だけではない。昨年度の日本学生選手権(インカレ)では庭野直樹(商2=埼玉栄)が1年生ながら1500メートル自由形で銅メダルを獲得。また、400メートルメドレーリレーに出場した遠藤渚(理工2=八王子学園八王子)も表彰台入りに貢献するなど、新たな2年生スイマーたちの泳ぎにも注目だ。さらに、今春入学する新入生も紫紺スイマーとして初参戦。まだ見ぬルーキーたちの躍動にも期待したい。

 

 今年度水泳部(競泳部門)のチームスローガンは『Fearless』。選手一人一人が打ち立てた目標に向かい、大胆不敵に突き進む。実力者ぞろいの強豪・明大。日本一を決める大舞台・日本選手権で、昨年度を越える活躍を見せてくれるに違いない。いざ、世界へ。

 

[清水優芽、渡辺悠志郎]


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