村田の安定感光る 無失点リレーで接戦を制す/春季オープン戦

硬式野球
2023.03.22

 昨年の全日本大学選手権王者・亜大との一戦。この日先発のマウンドに上がった村田賢一投手(商3=春日部共栄)が7回を1安打無失点に抑える圧巻の投球を披露。その後の投手陣も安定感のある投球を見せ完封リレーに抑えた。打線は5回まで1安打に封じ込まれるも、6回に萩元優一郎内野手(政経2=日大豊山)の一打を直井宏路外野手(商2=桐光学園)が返し先制。萩元は8回にも適時打を放ちリーグ戦に向けたアピールに成功。下位打線がつなぎ奪った2点差を守り切り、接戦を制した。

 この試合の先発・村田は7回を投げ1安打無失点の好投。キレのある直球と変化球を織り交ぜ打者を翻弄(ほんろう)し、打たせて取る投球で凡打の山を築いた。さらに自身の持ち味である制球力を駆使し7イニング中6イニングを三者凡退で抑えるなど抜群の安定感が光った。そしてその後は下級生の菱川一輝投手(文1=花巻東)、3年生の石原勇輝投手(商3=広陵)にも好投が見られ9回無失点リレーを完成。投手陣の状態の良さが伺える内容となった。

 

 一方の打線はドラフト注目右腕である相手投手・草加に苦戦。5回まで1安打に抑えられる厳しい状況の中で試合が動いたのは6回裏。9番の萩元が左中間を破る二塁打で出塁すると、つづく直井が値千金の適時打を放ち先制。さらに8回には8番・小島大河捕手(文1=東海大相模)が右中間への三塁打で塁に出るとつづく萩元が返し、貴重な追加点を奪った。「いかに1点2点の差で勝ち切れるかが今日のチームの目標だった」(萩元)。主軸に当たりが出ない中でも下位打線が奮闘し、数少ない好機を逃がさず勝利につなげた。

 

 得点力不足などの課題はあるものの、接戦を勝ち切れたことはリーグ戦に向け大きな収穫となった。また、普段スタメンで出る機会が少ない選手の活躍により、スタメン争いは今後も熾烈(しれつ)を極めることが予想される。リーグ戦3連覇に向けた調整はまだまだつづく。

[佐藤あい]

試合後のコメント

萩元

――今日の試合を振り返っていかがですか。

「今日はここ最近の中で競る試合になることは分かっていたので、その中でいかに1点、2点の差で勝ち切るかということが今日のチームの目標でした」

 

――リーグ戦への意気込みはございますか。 

「個人の目標もありますが、まずは昨年春秋連覇できたので、今年こそは春秋取って全日本(選手権)、(明治)神宮大会で4冠を取れるように、その優勝に貢献できるように少しでもチームの力になりたいと思っています」

 

菱川

――ここまでのオープン戦全体を振り返っていかがですか。

 「昨年より試合慣れして、投球はまとまってきたと思います。(調子は)良いと思っています」

 

――リーグ戦への意気込みはございますか。

 「昨年ベンチに入らせてもらい、リーグ戦優勝を経験させてもらったので、その経験を生かしてチームに貢献できる投球をしたいと思っています」