春季オープン開催 来シーズンに向け弾みをつける/春季オープン競技会

競走
2023.03.19

 3日間にわたり開催された春季オープン競技会(以下、春季オープン)。それぞれが自分と向き合い、課題克服や目標の達成に向けて練習を重ねてきた。自己ベストを更新し自信につながる一戦となった選手もいれば、思っていた結果とはならず悔いが残る選手も。今大会で得た経験を糧に、新体制になっても変わらず明大の名をとどろかせていく。

 

◆3・17~19 関東学連春季オープン競技会(国立競技場)

 

[1日目]

▼男子200メートル

 3組 木村颯 3着 21秒82 

 4組 野口  2着 21秒70

 8組 鷹羽  2着 22秒31  

 9組 堀拓  2着 22秒35

 

▼男子400メートルH

 5組 小林真 6着 55秒93

 6組 宮川  2着 53秒16 

 

▼女子400メートルH

 3組 岡村  2着 64秒50 

 

[2日目]

▼男子110メートルH

 3組 飯島  4着 14秒90

 

▼男子100メートル

 3組 竹尾  5着 10秒85 

 7組 松下  3着 10秒88 

 

▼男子800メートル

 5組 田邉  5着 1分59秒07

 

▼男子三段跳決勝2組

 12位 鈴木憲 14m15

 

▼男子1万メートルW決勝

 2位 村越  45分54秒15

 

[3日目]

▼男子400メートル

 3組 佐田  7着 49秒44 

 

▼男子1500メートル

 1組 馬場  2着 3分53秒63 

 

木村颯太(法3=明星学園)

 

 トラックシーズンの始まりを告げると同時に、4年生にとっては学生最後のレースとなる。男子200メートルに出場した野口航平(商4=洛南)は「練習通りにできなかった」と意識していたコーナリングがうまくいかず、大学ラストランは悔しさの残る結果となった。それでもこの4年間、常に背中で短距離ブロックを引っ張り、卒業後も競技を続ける野口。「大学4年間で分かった強みで、負けてきた相手をこれから倒していきたい」。新たなスタートを切る野口の活躍から今後も目が離せない。

 女子400メートルHには岡村杏乃(法2=長生)が出場。「ハードルまでの歩数を変えたことが良かった」と自己ベストを更新し、今後に向けての手応えをつかんだ。

鈴木憲伸(営4=明大中野八王子)

 

 冷たい雨が降る中行われた2日目は今試合が明大生として最後の試合となる鈴木憲伸(営4=明大中野八王子)が登場。「大学生として最後の試合だからといって気負うことはなくいつも通りだった」と落ち着いた様子を見せる。今シーズンから3歩目の踏切時に両手を使って勢いをつけるダブルアームに挑戦。「なかなかうまくいかなかった」と振り返り「社会人になると練習時間が限られるのでメリハリをつけて練習に取り組みたい」と意気込んだ。また男子100メートルには竹尾拓真(農1=明星学園)と松下かなう(法2=大分東明)が出場。それぞれレースを振り返り「スタートで出遅れたが、その後の内容は良かった」(竹尾)、「スタートで飛び出すことができた」(松下)とシーズンに向けて確かな手応えをつかんだ。他にも男子800メートルに田邉陽哉(法2=明大中野)、男子110メートルHには飯島大陽(商2=佐久長聖)がレースに臨み冬季練習後初の実戦で自身の感覚を確かめた。男子1万メートルWにはケガからの復帰戦となった村越優汰(文2=横浜)が出場。「納得のいく内容ではないが、まず歩き切れたことが収穫。ここから関東学生対校選手権の標準を切れるように頑張りたい」と約1年3カ月ぶりの実戦を振り返った。

馬場勇一郎(政経3=中京大中京)

 

 3日に及ぶ春季オープンもついに最終日を迎える。男子400メートルに出場した佐田龍昇(法1=大分東明)はコンディションは良かったものの、思い描いていた走りができず7着でフィニッシュ。「前半ぐっと行けたような気がしたが、実際はスピードが足りてなくて、あまり良いタイムにならなかった」。結果は49秒台と、目標としていた48秒台には一歩及ばず。短距離ではたった1秒の差が勝敗を大きく分けることになる。もう一つ上のレベルに上がるためにも、この差は埋めていきたい。

 男子1500メートルには馬場勇一郎(政経3=中京大中京)が出場。序盤は集団の中でお互いを牽制(けんせい)し合う展開に。流れが変わったのはラスト300メートル。一気にスピードを上げると先頭に躍り出る。しかし、ともにスパートをかけた井内(筑波大院)との1位争いに惜しくも競り負け、2着でゴール。「ラスト100メートルの余力をそこまで持てていなかった」と悔しさをにじませた。来年度は競技者としてラストイヤーとなるため「これ以上できないと思うくらい、頑張り切った1年にしたい」。最上級生としても個人としても、満足できる結果を残せるか注目だ。

 

 4年生にとってラストレースとなった今大会。今までの集大成としては納得のいく結果ではなかったかもしれない。しかし紫紺を背負って挑んできた4年間がなくなることはない。明大競走部で積んできた経験を生かし、新天地でもひたむきに挑み続ける。そして4年生が抜ける今、残された下級生に今後の命運は託された。来年度こそ強豪・明大として返り咲く。

 

[石井遥、島田五貴、原田青空]

 

※レース後のコメントは後日「明鏡紫水」にて掲載いたします。