五十嵐 第2シード撃破で3回戦進出/関東学生新進選手権2日目

硬式庭球
2023.02.28

 大会2日目を迎えた関東学生新進選手権。女子シングルスは五十嵐唯愛(政経1=四日市商)が今大会第2シードの選手を破り、南口亜美女子部副将(国際3=野田学園)と共に3回戦へと駒を進めた。他にも明大勢は男子シングルス3名、男子ダブルス1組が白星を挙げ、同じく3回戦進出を果たした。

 

◆2・27〜3・6 関東学生新進選手権(大宮けんぽグラウンド)

▼2・28 

[男子シングルス2回戦] 

  野田  1{6―3、2―6、3―6}2 副田(明大)

 副田  2{3―6、6―2、6―3}1 野田(明大)

  大久保 0{2―6、6―7}2 高木(日大)〇

 〇鈴木久 2{6―、6―3}0 野坂大)

 〇山中  2{、6― 山内大)

 

[男子ダブルス2回戦] 

  野田・今里組 1{6―2、1―6、2―10}2 丹下・上野山組(日大)〇

 〇飯田・太田組 2{6―1、6―2}0 石井・間仲組(中大)

 

[女子シングルス2回戦] 

 南口  2{6―3、6―2}0 石川(東京国際大)

 五十嵐 2{6―6、6―3 猪瀬(駒大)

 

【男子シングルス2回戦:野田成佑男子部副将(商3=大分舞鶴)VS副田温斗(営3=四日市工)

 今大会初となる明大対決は、最上級生の意地がぶつかった。普段から練習を共にする2人は、お互いのプレーを熟知するチームメート。「同期というのもあってやりにくい雰囲気だった」(副田)。そんな中始まった試合は、野田が第1セットをリードする。「相手の弱点をしっかり狙えていた」(野田)。副田のバックを中心に狙う戦略が功を奏し、ゲームカウント6―3で先制した。

 

 続く第2セットは、一転して副田の攻勢が目立つ展開に。一気に3ゲームを連取すると、その後もポイントを積み重ねる。「先にリードできたことも良かったですが、さらにポイントを離せたのがとても大きかった」(副田)。積極的な攻撃で野田のミスを誘い、このセットを6―2で奪取した。「恐らく気持ちが少し引いてしまった」(野田)。最終セットも副田が流れを手放すことなく、勢いそのままに勝利。明大対決を制した副田が、明日の3回戦へと駒を進めた。

 

【女子シングルス2回戦:五十嵐VS猪瀬瑞希(駒大)】

 第2シードの壁を見事打ち破った。立ち上がりから持ち味のサーブが光り、1ゲーム目を難なくキープ。「ファーストサーブを大事にキープして、リターンゲームをいかに楽にできるかというのを考えてプレーしていた」。その言葉通り、安定したファーストサーブを武器にキープを続け、8ゲーム目に狙っていたブレークに成功。そのまま9ゲーム目もキープし、第1セットを6―3で獲得した。しかし、続く第2セットでは簡単なミスを続けてしまう。「ミスが増えてスコアを離されてからプレーが消極的になってしまった」。離されたスコアを巻き返すことはできず、第2セットを2―6で落とした。

 

 「第2セットの途中からは第3セットのためにプレーしていた」。気持ちを切り替えて臨んだ勝負のファイナルセット。スライスやドロップなど多種多様な球種を織り交ぜ相手を崩し、チャンスボールを強烈なストロークでライン際に決め切る見事なプレーを連発。「相手がミスをするようにいろいろなボールを打つようにしていた」。その勢いは止むことなく次々とゲームを連取し、ゲームカウント5―3で迎えた五十嵐のサービスゲーム。立ち上がりから好調のサーブで相手のミスを誘い、最後は得意のバックハンドのダウンザライン(※)をライン上に収め、見事セットカウント2―1で勝利を挙げた。

 

※ダウンザライン…サイドラインに沿うような軌道のショット

 

 シングルスは男女合わせて5名、ダブルスは男子1組が3回戦へと駒を進め、初日に続きいい形で大会2日目を終えた明大。選手一人一人が今日の試合で見つかった修正点を生かし、この勢いのまま白星を挙げ続けられるか注目だ。

 

[渡辺悠志郎、久保田諒]

 

試合後のコメント

副田

――今日のプレーの良かったところと課題点を教えてください。

 「全体を通してサーブから前に行ってボレーで決めるところだったり、リターンで相手が崩れたところに前に行ったりというプレーは良かったです。しかし、前に行ってからボレーの一発で決めるというところがあまり良くなかったので、そこが課題かなと思います」

 

――今大会への思いを教えてください。

 「シングルスが久しぶりなので、本戦に上がるというのがまず一つの目標でした。そこがひとまずクリアできて、昨日は勝って今日も勝ったというところで、もう一個勝てるように頑張りたいと思います」

 

野田

――今日のプレーの良かったところと課題点を教えてください。

 「良かったところは相手の弱点をしっかり狙えていたところです。課題点は逆にそれしか手段がなかったところで、自分の得意なショットを打てていなかったと思います。相手の弱点しか狙えず、自分のプレーがあまりできていなかったなと思います」

 

――これから強化したいことを教えてください。

 「自分の得意なショットまでつなげる展開を作っていきたいなと思います」

 

――今大会を振り返っていかがですか。

 「全然納得というか満足のいかない試合結果で終わってしまったので、春関(関東学生トーナメント)は頑張ります」

 

今里翔吾(営1=海星)

――ペア間で意識していたことはありますか。

 「僕たちのうまくいかない時の弱いところが、リターンゲームでなかなかブレークできないことです。そのため、打つと決めたらそのコースに必ず打ち込むというのを考えていました。それと今日は(野田)成佑さんのストロークが良かったので、良いストロークが入ったらプレッシャーをかけてポーチに出たり、ポーチに出ると見せかけてストレートをケアしてわざと打たせたりというのを僕は意識していました」

 

――今日の試合の反省点や改善点はありますか。

 「課題だったリターンゲームが今日はかなり改善できていたので、次はサービスゲームで自分たちがポイントを取ることができるパターンをもっと増やして、手数を増やしていくことが大切だと思いました」

 

五十嵐

――今日の対戦相手の印象はいかがでしたか。

 「去年のリーグ戦の入替戦でも出ていた選手で、頭のいいプレーをする選手というイメージがありました。実際に対戦してみて他の選手にはないロブが多めの速いボールが少ないプレースタイルだったので、考えてプレーしているという印象でした」

 

――次の試合に向けての意気込みをお願いします。

 「次の相手はまだ誰か分からないですが、今日の試合の反省点を生かして相手の嫌なところを突くプレーをしていきたいです」