(5)若月遼/インカレ開幕直前特集
いよいよ全日本大学選手権(以下、インカレ)が直前に迫る。全26試合に及ぶ秋季リーグ戦を11位で終え、入替戦に突入。1部のプライドを見せ2部降格を回避し、インカレの出場権を獲得した。今回はチームを引っ張ってきた4年生へのインタビューをお送りする。
※第5弾はSG若月遼(政経4=北陸)選手です。このインタビューは11月24日に行われたものです。
――3年ぶりの1部リーグ戦で11位という結果についていかがですか。
「昨年度の主力であった先輩方に2部リーグから1部リーグへ上げてもらい、もう一度1部リーグで戦っていく伝統残すためにも落ちることが許されない状況で、満足できる順位ではなかったですが2部リーグに落ちずに来年度にもつなげることができたのは良かったと思います」
――約3カ月間のリーグ戦を振り返って、チームとして成長したところはどこですか。
「コロナの影響もありチームの総合力が求められる中でメンバーが全員そろわず、大舞台や試合の経験が少ない選手が中心になることが多かったのですが、相手は1部リーグで戦っていたチームだったのでリーグ戦の前半部分は難しい試合も多かったです。それでも後半になるにつれてチームの誰が出てもある程度同じような強度を保って試合ができるようになったため、そこが成長した部分です」
――具体的にどのようなことに取り組みましたか。
「そうですね。明大の選手には身長がないことと留学生がいないという部分でオフェンスではどうしても技術の差などがあると思いますが、ディフェンスは本当に気持ちで、頑張ることは誰にもできることだと思うので、ディフェンスは誰が出ても同じ強度で守れるようにしようとこだわっていました」
――リーグ戦を通して個人として成長したところはありますか。
「自分自身バスケットボールを始めてからずっとSGでやっていましたが、チームの事情によってPGの人が不足し、コロナの影響もあり昨年度くらいからPGに少しチャレンジし始め、今年度から本格的にPGとして試合に出場する機会をもらいました。初めてのポジションということもありチームの足を引っ張る部分も多々ありましたが、非常に良い経験になりました。SGだけでなくPGもできるようになったことで、自分がSGをやる時のプレーの幅や考え方も変わり、成長につながったと思います」
――体調不良で1カ月ほどチームを離れていましたが、現在のコンディションに影響はありますか。
「体重が落ちてしまったという部分はありますが、自分が大学2年生の時に膝をケガしてしまい、手術とリハビリを含め復帰するまで約1年かかりました。その際に体重も増えてしまって『体重いな』『なんか動けないな』という思いはあったので、今回の体調不良で入院することになり体重が減ったことで逆に動きやすくなりました。ネガティブなことですけど、プラスに捉えてできているし、実際に体の状態も以前より良くなったと感じています」
――その期間で取り組んだことはありますか。
「PGの部分がチームとしてもまだ手薄で、コロナの影響もあり選手が全員そろうということがあまりなかったので、自分が復帰してすぐに試合に戻れるように体力面の部分など、試合に復帰する準備は常に心がけてきました」
――リーグ戦で1番印象に残っているのはどの試合ですか。
「自分は体調不良のこともあってベンチ外でしたが、専大に勝った試合が一番印象に残っています。その時専大はリーグ戦を通してまだ1位で、誰もが明大が勝つと思っていなかった状況で勝つことができたので、自分自身試合に絡むことはできませんでしたが、4年生としてすごく印象に残っています」
――昨年度と比べ、今年度のチームの特徴について教えて下さい。
「昨年度は4年生が中心となって引っ張ってくれました。今年度もチームを引っ張るのは4年生ですが、試合に絡んでいる選手は下級生が多いので、下級生ならではの気負わずに自信を持ってプレーする部分や、フレッシュだからこその勢いは今年度の明大の特徴の一つではないかと思います」
――インカレの目標はどのようなものですか。
「インカレベスト4をチームで掲げて頑張っています」
――若月選手自身も今年の目標としてインカレ上位を挙げていますが、その理由を教えてください。
「今シーズンが始まった段階でチームとして掲げた目標がインカレベスト4で、まずはそれを達成したいという思いです」
――インカレに向け、4年生として取り組んできたことはありますか。
「練習を盛り上げることや後輩に声を掛けることなど、当たり前のことを当たり前にできることを心がけて練習に取り組んできました」
――自分はどのようにチームに貢献しようと思いますか。
「4年生の立場で、本当に最後の大会なので試合に出ていない時は出ている選手に声をかけて、試合に出た時は少しでもチームの勝利に貢献できるようにプレーして、今年度のチームの目標でもあるインカレベスト4という目標を達成すると同時に、来年度につながるようなものを残せたらと思います」
――自身の強みであるドライブをどのように生かしますか。
「身長がない分走って、足を使ったバスケットをする中でボールプッシュの部分が非常にチームとして重要視されています。そのため、自分がボールを持った時、ドリブルをしてチームのオフェンスをスピーディーに展開したいと思います」
――初戦の相手は環太平洋大ですがその点についてはいかがですか。
「今までのインカレとは違い、今年度のインカレから初戦がリーグ戦形式になったことで、チームでインカレベスト4以上も目標にする中、どうしてもスタート5人だけで戦える大会ではないと思うので、リーグ戦はなおさら後から出る自分も含めて、セカンドユニットの力が非常に大事になってくると日々言われているので、スタートの負担を減らすためにも初戦の入りはもちろんですが、予選リーグの戦い方を大事にしていきたいです」
――最後のインカレにかける意気込みをお願いします。
「自分はバスケットボールをこの大学で一区切りにしようと思っているので、自分の大学生活はもちろんですけど、バスケットボール人生を通しても、最後結果はどうであれ悔いの残らない大会にしたいと思っています」
――ありがとうございました。
[戸部匡貴]
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